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ニュース・フラッシュ

鉱種:
レアアース/希土類
2019年10月29日 バンクーバー 川井隆宏

米:石炭廃滓からのレアアース回収に向けた取組

 加Avalon Advanced Metals社は、10月23日付けのニュースリリースで、米Coal Strategy Advisor(CSA)社と米IL州のMarion近郊に位置するWill Scarlettレアアース回収プロジェクトに係る最大50%の権利を得るための基本合意書(Letter of Intent)を締結したことを公表した。
 Avalon社のニュースリリースによると、Will Scarlettプロジェクトは閉山された炭鉱跡地に位置し、最近の地化学探査サンプリングによりレアアースや、コバルト、ニッケル、リチウム、マンガン、亜鉛といった金属の濃集が確認されている。
 同プロジェクトのレアアースは酸性坑廃水に含まれており、石灰による中和処理で生成される。沈殿物及び酸性坑廃水サンプルのレアアース酸化物の濃度は500ppmを超える。また、硬岩タイプのレアアース鉱床と違い、ウランやトリウムといった放射性元素の有意な濃集は確認されていない。
 石炭廃滓やフライアッシュからのレアアースの経済的回収の可能性は、これまで米国で多くの研究がなされてきたが、こうした取組は重要鉱種の供給源に係る中国依存を軽減するための新たな米国政府のイニシアティブの元で加速している。これらは典型的な硬岩鉱床と比較して、短期間かつ低コストで回収可能なレアアースの新たな供給源になりうる可能性を示唆している。CSA社は米国政府による新たなレアアースのサプライチェーンプロジェクトに対する助成金を申請済である。
 Avalon社とCSA社は現在、酸性坑廃水及び沈殿物中のレアアース濃集レベルと最適な抽出プロセスを確認するための分析及びプロセス試験を速やかに進めることを計画している。

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