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ニュース・フラッシュ

鉱種:
リチウム
2020年1月8日 金属企画部 小口朋恵

チリ:環境裁判所、Atacama先住民によるSQM社リチウム事業の環境影響に係る訴えを認める

 2019年12月27日地元紙は、チリ環境裁判所が、Atacama砂漠周辺に居住する先住民による、SQM社のリチウム事業の水使用やその環境影響に関する訴えを認めたと報じている。
 この訴えは、Peine、Camar各コミュニティに居住する先住民及びAtacama先住民諮問委員会(Consejo Asesor Indígena del Pueblo Atacameño)が行った。リチウム需要増加に伴う生産増加により、Atacama塩湖のかん水が現状の水位を維持できるのか、また近隣銅鉱山の水需要を賄えるのか、また成長する観光業や地域住民の生活を支えられるのか、といった疑念が生じていた。環境裁判所は、SQM社が提出した環境対策の実施計画を「不十分」とし、また同社がリチウム生産に使用するかん水を過剰採水していた、と判断した。同裁判所はこの判断を、生態系が脆いこと、採水の環境影響判断に科学的根拠が無いことを踏まえ、予防的概念に基づいて行ったとした。またSQM社に、環境対策不履行によって生じる悪影響を抑制・削減・除去する策が無いことも指摘した。
 この判断により、SQM社の400mUS$を投じた炭酸リチウムプラント拡張計画に影響が及ぶ可能性がある。

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