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2020年3月10日 北京 塚田裕之

中国:再生鉛業界と再生亜鉛業界は、新型コロナウイルス感染による課題を抱えることに

 2020年2月27日付け現地報道によると、2016年に開始された「鉛蓄電池拡大生産者責任制度」により、再生鉛産業は急速な発展を遂げている。再生鉛の国内総生産は、精製鉛の総生産を上回るペースで年々上昇している。一次鉛及び再生鉛製精錬会社は二次材料生産能力を拡大しつつ、産業チェーンの拡張と同時に既存の再生鉛生産企業や新規再生鉛生産能力への統合買収を行っている。仮統計によると、中国国内の現在の鉛蓄電池の処理能力は1,000万t/年で、再生鉛の生産能力に換算すると600万t/年に相当する。中国国内の年間使用済み鉛蓄電池の保有量は400万t未満であり、再生鉛業界も生産能力過剰のリスクを抱えている。
 新型肺炎感染が拡大する以前から、一次鉛企業や再生鉛企業は、二次原料の供給規制に注目していたが、現在この問題は一層厳しくなった。二次原料は、基本的には使用済み鉛蓄電池であり、個人消費者からのリサイクル回収ルートは安定していない。新型肺炎感染拡大防止のため一般市民の移動が規制されているため、使用済み鉛蓄電池回収は難しくなっている。物流運送が不通となっている影響で、使用済み鉛蓄電池を回収・入手できず、再生鉛生産企業は原料不足の課題に直面している。駱駝集団傘下の湖北金洋再生鉛社、江西金洋社、湖北楚凱社、駱駝新疆再生社、駱駝華南再生社は生産を停止しており、江蘇新春興再生資源有限責任公司は、現在溶錬と合金生産ラインが稼働中で、他の生産ラインは全て停止している。祥雲飛龍社、鑫聯環保社らの再生亜鉛生産企業は、原材料や補助材料の運送不通により稼働率が低いという課題も抱えている。祥雲飛龍社の稼働率は50%を下回っており、鑫聯環保社傘下にある子会社6社は全て生産停止している(雲南省個旧市にある工場を除く)。

 本状況において、以下の政策支援が新型肺炎感染拡大による鉛亜鉛業界への圧力を緩和できると考えられる。
1.企業への税金に対する政策的支援を強めることや、税金削減等方法によって企業負担を軽減させること。
2.資金面による支援を強めること。
3.非鉄企業の電気使用やエネルギー使用コストを低減させ、中央政府は公表した工業用電気価格優遇支援策を享有すること。
4.直ちに効果的な見直し措置を設定し、物流運送の順調を保ち、企業の生産原料や補助材料等適時且つ十分な調達を確保すること。
5.化学工業関連企業や化学肥料生産企業の生産再開を促進し、硫酸等のストック問題の早期解決を図ること。

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