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2020年6月8日 モスクワ 秋月悠也

ロシア:Norilskの燃料漏れ事故で連邦レベルの緊急事態宣言

 2020年6月3日付けの地元報道等によると、5月29日に発生したディーゼル燃料漏れ事故により、プーチン大統領が連邦レベルでの緊急事態宣言を出すことに同意した。同事故による損害は数百億RUB(ロシア・ルーブル)で、生態系の回復には数十年かかると推測されている。
 5月29日、クラスノヤルスク地方のNorilsk市近郊のKayerkan地区で、Norilsk Nickelの子会社Norlisk-Taymyr Energy Company(NTEC社)が運営する第3火力発電所のディーゼル燃料タンクから燃料漏れ事故が発生した。流出した燃料は約21,000tで、6,000tが土壌に、15,000tが水域に流出したと推測されている。Norilsk Nickel社は、例年より温暖な気候により永久凍土が融解し、タンクの支柱の沈下を引き起こしたことが事故の原因とみている。発電所はガスが利用されており、貯蔵されていたディーゼルはバックアップ用であるため、工業地帯の電力供給には影響が出ていない。
 6月2日時点で、Ambarnaya川に18万m2に渡りオイルフェンスを設置しているが、水深は浅く大規模な対処が困難と見られている。6月3日までに262tの燃料がタンク近くで回収され、汚染土壌800m3が除去されたほか、Ambarnaya川で78tの燃料が回収されている。
 プーチン大統領は6月3日、燃料流出への措置のための会議をテレビ会議形式で開催し、政府が河川への流出を把握したのが事故発生後2日目の5月31日だったことを問題視し、調査と改善を指示した。NTEC社のLipin社長は、政府への報告が行われなかった理由について、同社は緊急事態対応計画に沿って政府への報告を行ったが、河川への影響は緊急事態対応の報告すべき内容に含まれていなかったと説明した。また、同会議でプーチン大統領は、連邦レベルで緊急事態宣言を出すというZinichev緊急事態大臣の提案に同意し、燃料流出の更なる悪影響を防ぐために必要なあらゆる策を講じるよう指示をした。

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