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ニュース・フラッシュ

鉱種:
コバルト
2020年6月23日 北京 塚田裕之

中国:2020年5月の国内精製コバルトの生産について

 安泰科の統計データによると、5月の精製コバルト生産量は前年同月比3.5%減の8,200tであり、前月比2.5%増加した。そのうちコバルト金属生産量は1,070t、コバルト粉末生産量は420tであった。5月は精製コバルト生産企業のほとんどで生産量が増加したが、一部企業は生産を一時停止した。6月には、主要金属コバルト生産企業が点検作業を行う予定で、一部企業は原料供給不足のため減産を計画している。情報・通信・家電産業(3C)における需要が徐々に回復しているが、精製コバルトの生産を大幅に増加させることは難しい。2020年1~5月の精製コバルト生産量は、前年同期比5.7%減の3.6万t、平均稼働率は57.6%であった。
 原料供給について、2020年1~4月のコバルト精鉱及び湿式製錬中間製品の輸入量は、前年同期比40.9%増であった。2019年末、国内精製コバルト生産企業は2020年の需要について楽観的であったため、生産を拡大して原料の長期購入を増加させる計画であった。新型コロナウイルスの拡大により需要が弱まっているが、コバルト原料の調達は計画通りに実行されている。3月のアフリカでの新型コロナウイルス拡大は、DRコンゴのコバルト原料生産・輸送に悪影響を及ぼした。南アでの港湾封鎖によりコバルト原料輸送が制限されたため、5~7月の中国へのコバルト原料供給量は減少を見込む。
 需要分野では、国内の感染が収束に向かうなか生産が再開し、経済成長政策が国内需要の回復を促進させている。一方、新エネルギー自動車分野における需要は依然として弱い。欧州各国政府も新エネルギー車成長促進のため新しい政策を取り入れているが、市場の活気を取り戻すには時間がかかり、欧米の新エネルギー車市場の低迷状況もまた、中国国内の製錬コバルトの需要を間接的に制限する。さらに、高温合金、超硬合金、磁石材料、ガラス・セラミック等業界における需要は依然弱いままとなっている。

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