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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル
2020年6月24日 メキシコ 佐藤すみれ

グアテマラ:Solway社、Fénixニッケル鉱山の鉱業権差し止め判決に控訴も、憲法裁判所は判決を支持

 2020年6月22日付け地元紙によると、露Solway Investment Group社が保有するFénixニッケル鉱山の鉱業権差し止めに対する同社控訴の結果、憲法裁判所はエネルギー鉱山省(MEM)により付与された鉱業権の差し止めを支持した。裁判所は鉱業権承認にあたり、国際労働機関(ILO)169号条約(1989年の原住民及び種族民条約)に定められる協議参加の権利を侵害したと述べた。また、環境影響評価の対象となった区域が、鉱業コンセッション全体の248km2のうちわずかな面積であったにも関わらず承認されたことを合わせて指摘した。憲法裁判所はMEMに対し、鉱業権適用範囲を環境影響評価が実施された6.29km2に限定するほか、ILO169号条約に従い先住民協議を18か月以内に実施することを命じた。環境影響評価が実施された6.29km2の区域に関しては、先住民協議が完了するまで鉱業権停止の扱いとなる。Solway社および現地法人はこの判決に対しさらなる明確化を求めており、グアテマラにおいて1997年にILOが採択されたものの、それ以降国内法による規定が無く、このような法律のギャップが、適切な先住民協議方法という観点で疑問が残る原因であると批判した。
 今回の判決のように、国内で複数の鉱山企業が主に先住民問題に直面していることから、Fraser Institute社による2019年鉱業投資魅力度調査でグアテマラはワースト5位という結果となった。Solway社にとって唯一ポジティブなのは、18か月以内に先住民協議を実施すればFénix鉱山操業再開が可能となる点である。本件と同様の問題に直面している加Pan American Silver社のEscobal銀鉱山に関しては、2017年6月に鉱業権が差し止めとなって以降、先住民協議の期限が定められておらず、依然として先行きは不透明である。

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