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その他
2020年6月30日 ロンドン 倉田清香

その他:廃滓ダム世界基準の最終ドラフト版の概要に対する反応

 2020年6月24日付けのメディア情報によると、廃滓ダム世界基準の最終ドラフト版について、環境団体や市民社会グループは、将来の災害を回避するために必要される対策が不足していると指摘している。廃滓ダム基準のレビューでは、技術的な設計は対象とされておらず、上流廃滓ダムのような特定のタイプのものについて、将来的な使用を排除することも検討されていない。市民社会グループはパネルに対して、リスクの高い上流廃滓ダムを禁止するよう要請してきた。最終ドラフト版では、鉱山会社は廃滓ダムの安全に責任を持つ1人以上の幹部を任命すると同時に、リスク開示を増やすことが求められる。「仮に何か問題が発生した場合に犠牲となる幹部を作り、会社のせいではないと主張するための生贄を用意している。」として、米the Center for Science in Public ParticipationのDavid Chambers会長はコメントしている。
 一方、英Church of Englandの年金部門責任者のAdam Matthew氏は、「この基準は意思決定における取締役の責任を強調するとともに、企業の廃滓ダムの設計方法に明確な結果をもたらすだろう。この基準が施行されれば、鉱業部門全体の安全性が大幅に改善すると確信している。」とコメントしている。また、国際金属・鉱業評議会(International Council on Mining and Metals)のTom Butler CEOは、この基準は「意図的に規定しすぎないようにしている。業界全体に期待される内容を位置づけるという観点において包括的な最初のステップである」と述べた。
 この基準の下では、廃滓ダムの独立した安全性レビューを少なくとも5年毎に行わなければならず、1つの請負業者が同じ施設を連続してレビューすることを制限している。鉱山会社はまた、ダムの閉鎖や埋立て費用を賄うための「経済的に妥当な範囲で保険を含む十分な財政能力」を保持していることを示さなければならないとされている。

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