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ニュース・フラッシュ

鉱種:
アルミニウム/ボーキサイト
2020年7月17日 北京 塚田裕之

中国:固形廃棄物の全面輸入禁止に係るアルミ業界への影響

 現地報道によれば、新型コロナウイルスの感染拡大による価格下落でアルミニウム価格は4月初めに底を打ち、14,000元/t台を回復した。中国国内の感染状況が収まり、下流産業の生産回復とインフラ建設需要の急増が出荷量を増やし、価格の回復要因となった。
 同時に、中国政府が固形廃棄物輸入関連の申請を受理・承認しない旨を発表し、アルミニウムスクラップの輸入中止による市場の動向に注目が高まっている。かつては、国内需要を賄うため中国は大量に海外から廃棄物を輸入していたが、国内のアルミニウムスクラップ回収量が増え、2013年以降輸入量が減少した。これまで、中国のアルミニウムスクラップの選別技術は進んでいなかったが、近年は供給側の改革推進に伴い、多くの小規模工場が閉鎖され、アルミニウムスクラップの選別技術の改善が継続的に進められた。山東魏橋創業集団有限公司は、ドイツの企業とアルミニウムスクラップのリサイクル技術の共同研究を行った結果、現在は輸入に頼らず、自給自足が可能となっている。
 2020年4月、スクラップ輸入規制によりアルミニウムスクラップ輸入にも制限が課され、2021年には全面的に輸入が禁止されるが、アルミニウムスクラップは輸入制限量に占める割合が比較的小さい。2013年から2017年まで、中国国内のアルミニウムスクラップの年間平均輸入量は220万tであった。2018年以降、海外の廃棄物輸入禁止規制やスクラップ輸入承認制度等の実施によって、アルミニウムスクラップの輸入量は大幅に減少し、2018年の輸入量は前年比27.9%減の157万t、2019年は139万t、2020年1~5月は前年同期比50.42%減の32.77万tであった。現在国内一次アルミの生産量が10万t/日を超えていることを考えても、1~5月のアルミニウムスクラップ輸入量は約3日間の供給量であり、輸入量が減少しても、国内市場への影響は小さい。アルミニウムスクラップの輸入禁止により、国内のアルミニウムスクラップの消費が増え、国内市場の発展を促し、国内アルミニウム産業の自給自足の発展が期待される。

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