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2020年7月28日 リマ 栗原健一

ペルー:COVID-19対策給付金要求のデモ隊、Antapaccay銅鉱山キャンプを襲撃、警官3名が負傷

 2020年7月21~24日付け地元業界紙によると、Minera Antapaccay社は、同社とCusco州Espinar郡との間に存在するEspinar枠組協定(Convenio Marco Espinar)とその基金を財源とする1kPEN(ヌエボ・ソーレス)のCOVID-19対策給付金を要求するデモ隊がAntapaccay銅鉱山のキャンプを襲撃したと発表した。
 同社によると、この襲撃により給水ポンプ施設の火災が発生し周辺集落が断水状態となったほか、Camaccayo廃滓堆積場安定性の自動モニタリングシステムも襲撃を受け、さらに周辺の牧草地に対する放火なども行われた。
 その後同社は、警察によるキャンプ地の護衛実施を発表したものの、同日夜に同デモ隊と警官隊の間で衝突が起こり、警官3名が散弾により負傷した。
 一連の事態を受けて内閣は、これら暴力行為は地域住民の身体や健康をリスクにさらしているとしてEspinar枠組協定の対話協議への出席取りやめを発表、暴力行為の停止を条件として対話に応じるとの方針を表明した。
 なお、同デモ隊は、7月20日午後に南部鉱物輸送道を封鎖し、同エリアを隊列走行していたLas Bambas銅鉱山の複数の車両に投石したほか、このうち鉱物輸送トラックとワゴン車各1台を停車の上ガソリンをかけ放火していた。
 本件に関し、鉱業石油エネルギー協会(SNMPE)は「COVID-19による危機的状況の中、必要とされる社会秩序を乱す暴力行為だ」としたほか、「南部鉱物輸送道沿いの鉱山に対して数年前から展開されている反鉱業グループの活動の一環である」との可能性を示した。また、地元自治体によっては地域の投資や開発を推進せずにこのような暴力的抗議デモを煽動する動きがあることについても懸念を表明した。
 また、同デモ隊らが求める1kPENの給付金は、本来Espinar枠組協定(Convenio Marco Espinar)に含まれているものではないとし、Minera Antapaccay社は純利益の3%を本協定の基金に充当し、地域生活の質の向上を目的としたプロジェクトや事業を実施してきたと説明した。
 さらに、Espinar郡にはCusco州の中で最も多額の鉱業Canon税(鉱山企業が納める所得税の50%)が交付されており、2019年には68mPEN、ここ10年間では合計458mPENが交付されたにも関わらず、同郡はこのうち65%しか投資しなかったと指摘、郡政府による適切な投資が行われたなら、格差をより縮小させることができたはずだとコメントした。

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