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2020年8月7日 リマ 栗原健一

ペルー:新エネルギー鉱山大臣、エネルギー鉱山省の目標や社会争議などについてコメント

 2020年7月30日、Belaundeエネルギー鉱山大臣は地元雑誌へのインタビューで、Vizcarra政権最後の1年における同省の目標などについて以下コメントした。
 まずエネルギー鉱山省(MINEM)の第1の目標として、鉱業Canon税やロイヤルティを財源とするプロジェクトの低調な実行率(9%程度)を2020年末に少なくとも85%にしたいと述べた。また2020年には、2019年の操業に由来する1,814mPEN(ヌエボ・ソーレス)の鉱業・炭化水素Canon税が交付される一方、これまで何年間も利用されず蓄積されている鉱業Canon税やロイヤルティの総額はおよそ12bPENに達するとコメントした。また、プロジェクトが実行されない主な原因は、地方行政機関のプロジェクト形成・実施能力の不足であることから、MINEMはこれら機関へのプロジェクト技術文書の作成支援や、プロセス軽減のメカニズムを提案していることを明らかにした。
 一方、間もなく建設段階に入る鉱業プロジェクトは48件存在し、その投資総額は57,752mUS$に達するほか、直接・間接的に合計250千名分の雇用が創出されることから、MINEMとしてはこれらの建設実現に特に力を入れたいとしている。中でも、主要案件であるToromocho銅鉱山拡張プロジェクト(Junin州)、Mina Justa銅プロジェクト(Ica州)、Quellaveco銅プロジェクト(Moquegua州)の投資総額は8,250mUS$に達するほか、建設段階で15千名、操業段階で6千名分の雇用が創出されることから、2021年に操業を開始しなければならないとコメントした。さらに、MINEMの役割はこれらプロジェクトの操業開始が実現するよう道筋を整えることであり、鉱業開発に有利な規則・政策の整備にも力を入れたい考えを示した。
 他方、社会争議については、様々な要因が積み重なって発生するものであるとしつつ、その一つが地方行政機関にあり、鉱業によってもたらされた財源を活用する能力が欠如している点であるとし、これらの財源が住民の生活環境の改善等に生かされないために鉱業による利益が実感されていないと説明した。
 さらに、鉱業は農業や地元地域の生活様式とは共存できない、あるいは直接的な打撃をもたらすと信じている人々も存在しているとの考えを示し、MINEMの役割は、鉱物資源が地中(未開発)と地上(開発)に存在する場合のそれぞれの価値について説明することであり、人々に対してはアドバイスではなく説得やコーディネートを行うこと、また企業に対しては人々のより近くで(社会対策)活動すべきであることを説明することだとコメントした。
 また、鉱業プロジェクト開発は、法律的には建設許可の取得が条件となるものの、現実的には住民が反対している場合に実施することはできないと述べ、(社会争議の)象徴的なケースであるTia Maria銅プロジェクトについては、Tambo渓谷の住民が反対している間は開発が不可能との見方から、MINEMとして開発時期の具体的な目標は設けていないとした。他方、住民によるプロジェクト支持のとりつけのためのアクションプランの一つとして、政府は技術的な能力不足により実施が遅れている一連のプロジェクトを推進するため、(Arequpa)州政府レベルだけでなく、郡政府レベルでの協定の締結を提案していることを明らかにした。
 その他、先住民事前協議については、本制度の実施プロセス簡素化や期間の短縮に向けた取り組みを行っていると説明した。また、当事者による出席が必要な先住民事前協議の最終段階では、オンラインやバーチャル形式ではないものの、テレビやラジオなどの活用を検討しているとし、重要なのは本プロセスにおいて住民が参加できることであり、意見交換ができるのであれば問題はないとの考えを示した。

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