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ニュース・フラッシュ

鉱種:
2020年8月26日 メキシコ 佐藤すみれ

グアテマラ:米政策研究所、米Kappes, Cassiday & Associates社の政府への賠償金要求を非難

 2020年8月24日付け専門紙によると、米Kappes, Cassiday & Associates社(以下KCA社)がEl Tambor金プロジェクトの開発中止命令を受け、グアテマラ政府に対し賠償金を要求した件に関し(2019年3月4日付 ニュース・フラッシュ:政府、Tambor金プロジェクトCIADI仲裁申請に対し、解決策を模索参照)、米国シンクタンクは、KCA社が国際機関の力を借りることで不当に賠償金を受け取ろうとする思惑があると非難したことを報じた。
 米政策研究所(IPS:Institute for Policy Studies)は、本件に関し分析したレポート(Mining Injustice Through International Arbitration: Countering Kappes, Cassiday & Associates’ Claims over a Gold-mining Project in Guatemala)を発表し、その中で、KCA社は地元コミュニティとの協議義務をはじめとする国の規制に反し、プロジェクト開発を進めようとした結果、巨額の補償金を支払うよう政府に不当な圧力をかけていると綴った。さらに、ラテンアメリカにおいて複数の鉱山会社がCIADIに対し仲裁要求を実施していることに触れ、法律事務所が莫大な金額を稼ぐビジネスと化しており、KCA社による今回の訴訟はまさにこの戦略を象徴するものだと指摘している。一方で、KCA社はCIADIに対し、地元コミュニティとの協議の結果、開発に対する異議はなく、ソーシャルライセンスを獲得した旨を証明する通知を提出しており、同社はこの文書が政府により公式に発行されたものであると主張した。これに関し報告書では、Colom政権時代(2008~2011年)に鉱業モラトリアムが実施されていたにもかかわらず、KCA社は疑わしい方法で開発許可を取得したと指摘している。政策研究所は、当時どのようにして認可が行われたのかは明らかでないものの、企業と政府職員の間で癒着が生じた可能性があり、鉱山企業が生み出す巨額の利益に対し政府が屈したとの見方が高まっていると述べた。

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