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ニュース・フラッシュ

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2020年9月23日 バンクーバー 佐藤すみれ

メキシコ:各貴金属開発プロジェクトの最新動向

 2020年9月16日付け専門誌は、国内複数の貴金属開発プロジェクトの状況を以下のとおり報じた。
・Ixtaca金・銀プロジェクト(加Almaden Minerals社、Puebla州)
 同プロジェクトの開発に関し、地元先住民コミュニティが重大な環境影響を引き起こす可能性を主張し訴訟問題に発展していたものの、2020年9月にPuebla州地方裁判所は、同プロジェクトの環境影響報告書の内容及び作成過程に欠陥がないことを認め、Almaden社が勝訴する結果となった。同社は、2019年に環境天然資源省に対し環境影響報告書を提出していたが、この訴訟を受け同省は環境影響報告書の審査を中止していた。今回の判決では、地元コミュニティによる訴訟は同省による審査を妨げるものではないと判断されたことから、同社幹部は、開発に非常に有利な状況であり、現在環境天然資源省から報告書承認に関する返答を待っていると述べた。同プロジェクトはマインライフ11年、金計5.38t(173千oz)の生産が見込まれ、設備投資費は174mUS$、金価格1,275US$/oz、銀価格17US$/ozと見積もった場合のIRRは42%と試算されている。
・Camino Rojo金・銀プロジェクト(Zacatecas州、加Orla Mining社)
 同プロジェクトは2021年に建設工事開始予定で、隣接するFresnillo社の鉱区内にまで採掘を拡大することとしてすでに合意を得ており、法的手続きが完了次第FS調査結果に追加資源量が追加される。現時点での計画では年間生産量金3.01t(97千oz)、銀15.55t(500千oz)と発表されている。また、現在開発計画が進められているが、小規模の坑内掘りもしくは露天掘りによる採掘及び敷地内でのプラントの建設を行うか、あるいは露天掘りを行い加Newmont Goldcorp社が保有するPeñasquito多金属鉱山のプラントで処理するという複数の選択肢が検討されている。
・Las Chispas銀・金プロジェクト(加SilverCrest Metals社)
 同プロジェクトの建設工事は2021年第1四半期開始が計画され、FS調査は2020年末までに完了する見込みである。建設計画はリスク低減のため引き続き検討が続いている。エンジニアリング計画はFS調査が発表される頃に約70%が完了する見込みである。同プロジェクトは国内で最も経済性の高いプロジェクトとされ、金価格1,269US$/oz、銀価格16.68US$/ozと見積もった場合のIRRは78%と試算されている。年間生産量は銀164.85t(5.3百万oz)、金1.73t(55.7千oz)、設備投資費は100mUS$と見込まれる。
・加Minera Alamos社複数プロジェクト
 同社が保有するSantana金プロジェクト(Sonora州)の生産開始時期は2021年初頭の計画で、金生産量は第1四半期に0.78~0.93t(25~30千oz)、第2四半期に1.24~1.40t(40~45千oz)に増加する可能性がある。また、2020年8月に買収が発表されたCerro de Oro金プロジェクト(Zacatecas州)の建設も2021年末までに開始される可能性があり、続けてLa Fortuna金・銀・銅プロジェクト(Durango州)は2022年に建設開始が計画されている。上記3プロジェクトにおける金生産量は計4.7t(150千oz)以上と見込まれていることに加え、同社幹部は国内4件目のプロジェクトの買収を検討中であることを明かした。

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