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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル
2020年10月2日 ジャカルタ 南博志

インドネシア:ニッケル鉱石国内販売下限価格は依然として遵守されず

 2020年9月25日付け地元メディアによると、インドネシアのニッケル鉱石国内販売価格の下限設定の規則は依然として遵守される状況に至っていないとのこと。鉱山側を代表する業界団体のインドネシアニッケル鉱業協会(APNI)は、製錬所側が本規則遵守に依然として消極的であると述べた。また、8月に設置されたニッケル鉱石取引価格監視チームは、実際に締結される契約に対する監督権限が無いため、効果的に力を発揮していないとも述べた。インドネシア鉱業協会(IMA)も、まだ取引の慣行の打破に至っておらず、かつ、監視チームの有効性とパフォーマンスにはまだ疑問があるとしている。
 エネルギー鉱物資源省特別スタッフIrwandy Arif氏は、上記最低価格規則の遵守状況に苦言を呈するとともに、鉱石のニッケル含有量についても政府は規制を設けるべきなのではとの意見を述べ、特に以前輸出が許可されていた1.7%以下の低品位鉱石の需要が低いことが問題であり、この件に関しても低品位鉱石の需要を高める何らかの規則を設けるべきとの考え方を示した。
 なお、インドネシアでは本年1月からのニッケル鉱石の再度の全面輸出禁止に伴い、ニッケル鉱石の国際販売価格が国内製錬会社への販売価格より高値であることにより、鉱山会社が損害を被ることが懸念されたため、政府は国内販売価格の下限設定を行う規則を本年4月に制定していた(下限価格は、毎月の複数の国際指標価格を参考に決定するHPM鉱物ベンチマーク価格を基準に設定)。しかし、制定当初から鉱山側と製錬者側の意見が対立し、この規則が遵守されない事態となり、主に自社で製錬所を持たない中小の鉱山会社が被害を被っているとされ、本年8月に政府はニッケル鉱石取引価格監視チームを設置していた。

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