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ニュース・フラッシュ

鉱種:
亜鉛
2020年12月22日 北京 塚田裕之

中国:2020年10月亜鉛精鉱の輸入が安定、精製亜鉛輸入は前月比大きな伸び

 税関の最新データによると2020年10月、中国の亜鉛精鉱輸入量は30.3万tで、前年同月比21.3%増加し、前月比で14.5%増加した。2020年1~10月、亜鉛精鉱の輸入総量は3.281百万tで、前年同期比30.9%増加した。地金製品について、10月の亜鉛地金・合金の輸入量は、対前年同月比38.6%増の6.6万tで、前月より28.1%と増進した。そのうち、亜鉛地金の10月の輸入量は前年同月比57.3%増の6.4万tで、前月より44.5%と大きく増進した。但し、これまでの数か月の輸入が比較的少なかったため、2020年1~10月の亜鉛地金・合金の輸入総量は、前年同期比19.3%減の47.4万tであった。同月の精鉱輸入については、主にペルー(9.1万t、前月比5.4万t増)やスペイン(2.8万t、前月比2.7万t増)からの輸入が増え、前月と比較して減少した豪州、ロシア、南アフリカ、キューバなどの国からの輸入の不足分を補った。地域別の輸入に関する内容に着目すると、以下の項目が特筆すべき点として挙げられる。

  • 豪州:輸入量が減少し始めている。精鉱は中国以外の国での供給不足により、これらの国へ輸出された。また、中国の加工費用に対する魅力も低減した。
  • 南米:ペルーやボリビアでは、コロナの影響で取引量が大きく低減したが、現在これらの国の中国との取引量は、既にコロナ前の通常水準に戻っている。
  • パキスタン、エリトリア:中国企業が特に鉱山権益を保有している国の鉱山は、製品をほぼ中国に輸出しており、安定供給を実現している。
  • マレーシア:2020年5月以降、中国はマレーシアから亜鉛精鉱を大量に輸入していたが、マレーシアには鉛亜鉛鉱山がないことから、一時的な対応策として、同国においてブレンディングされた鉱石を輸入していた。
  • 米国:2020年9月、中国はRed Dog鉱山から5千t近くの亜鉛精鉱を輸入した(着港税関は広西)。2017年のカドミウム含有の亜鉛精鉱輸入禁止政策に関する改訂後、同鉱山からは2回目の輸入であった。中国国内でも原料不足している状況の中で、精鉱の調達先の拡大はハードルが高いことから、現地政府のサポートも不可欠で、今後の輸入継続の状況については注意深く観察する必要がある。
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