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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル
2021年1月7日 ジャカルタ 川村伸弥

インドネシア:Fitch Solutions社、2021年のニッケル生産は前年増と予想

 地元メディアが2020年12月26日に伝えたところによると、信用格付大手米Fitch Ratings子会社のFitch Solutions社は、最新の業界リポートの中で、2021年の世界のニッケルの生産は前年比8.3%増と、2010~2019年の年平均5.9%増を上回るものの、2020年に期待されていた23.3%増には完全には追い付かないと予想している。
 同社は、インドネシアでは、ニッケル鉱石の輸出禁止が続いたため、国内の鉱山労働者の製品販売機会が大幅に妨げられ生産量が減少しているものの、ニッケルの製錬能力を増強していることから、今後生産は増加すると予想している。またインドネシアが下流部門の生産能力をどの程度早急に増強できるかにより、ニッケル鉱山の生産見通しが上方修正される可能性があると指摘した。
 同社では、世界のニッケル鉱山での生産は、2021年から2029年にかけて年平均3.7%のペースで増加すると予想し、2029年までに世界のニッケル生産量は270万t(2020年の200万tから増加)に達すると予測しているが、2010年から2019年にかけての年平均5.9%のペースから減速すると予測している。
 また、同社では、インドネシアは2017年に厳しい環境規制を導入し、フィリピンを抜いて世界最大の生産国になったものの、ニッケル鉱石の輸出制限が鉱山操業の停止につながり、フィリピンが世界最大の生産国の地位を回復しようとしていることから、2020年以降はこの状況が変わるものとみている。その他の主要生産国としては、安定した規制環境とプロジェクトを維持する豪州が挙げられ、また、ロシアのニッケル生産は、新規プロジェクトがほとんどないため、今後数年間は主要5か国の中で最も低いペースで増加するとみている。同社は、長期的にはニッケル価格の上昇により、ニッケル鉱山の経済性がますます魅力的になり、プロジェクト開発を支えるものと予測している。

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