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ニュース・フラッシュ

鉱種:
2021年1月28日 北京 塚田裕之

中国:2020年国内精製鉛生産動向

 安泰科が国内一次鉛企業37社(総生産能力3.82百万t)および再生鉛企業34社(総生産能力4.18百万t、使用済バッテリー解体能力5.98百万t、他の鉛含有廃棄物処理能力420千t)の生産統計調査を実施したところ、2020年12月の精製鉛生産量は、前年同月比2.9%増の421千tで、前月比3千t減少した。そのうち、一次鉛の生産量は前年同月比2.0%減の211千t、前月比1.9%減であった。再生鉛の生産量は前年同月比8.5%増の210千t、前月比3.6%増で、2019年12月再生鉛生産の49.9%を占めた。修正後の2020年11月精製鉛の生産は、前年同月比3.7%増の418千tであった。2020年通年の精製鉛累計生産量は、前年同期比0.8%減の46億44百万tであった。そのうち一次鉛生産量は前年同期比0.7%増、再生鉛生産量は前年同期比2.4%減であった。
 2020年を振り返ってみると、新型コロナ感染拡大により製錬所の生産計画を混乱させ、第1四半期の精製鉛の生産量は、前年同期比14.7%減少した。操業の再開が進むことによって、サンプル企業の精製鉛の通年の総生産量は46億44百万tで、減少幅は0.8%にまで縮小した。主なポイントは以下のとおり。

  1. 一次鉛の生産量は、例年の減少傾向から変わり、前年比増加を実現した。2020年には鉛精鉱の年間平均加工費が高くなり、銀価格も高騰し、一次鉛製錬工程で収益を得る余裕があった。また、使用済み鉛蓄電池の供給が不足しているため、一次鉛や再生鉛の共同製錬企業は一次鉛の占める割合を引き上げた。
  2. 再生鉛の新規生産能力が稼働し始め、これまでの減少分を補った。安泰科の統計によると、2020年中、実際稼働した生産能力は100万t/年以上に達し、月間生産量のピークは22万t以上となり、2021年の更なる生産増の基礎を築いた。
  3. 産業集積度が高まった。一次鉛生産を中心とする中小企業の希少金属製錬生産比率は、年々低減している。再生鉛生産において、2020年は鉛価格が下落傾向にあり、価格の安い再生鉛原料供給も不足するという二重苦の中、中小の再生鉛企業は安定した原料供給網がなく、第4四半期には減産せざるを得なくなった。

 2021年は、世界の鉛鉱山が生産を拡大段階に入り、一次鉛の生産もそれに伴って伸びる見込みであり、再生鉛生産も通常生産を取り戻し、更に新たな生産能力を稼働させ、生産は着実に伸びると見られている。安泰科の調査によると、これら企業の2021年精製鉛の生産は11.2万t拡大する見込みである。

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