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ニュース・フラッシュ

鉱種:
亜鉛
2021年2月16日 北京 塚田裕之

中国:2020年の亜鉛製品輸入概要、国内亜鉛製錬能力拡張の効果により、輸入製品の構造が変化

 税関の最新値によると、2020年12月、国内の亜鉛精鉱は324千tを輸入し、前年同月比49.9%増であった。2020年通年の輸入総量は3.822百万tで、前年比20.4%増であった。過去10年以来の最高の輸入量を更新した。
 2020年12月の中国の亜鉛地金及び亜鉛合金輸入量については、前月比7.0%減の66千t、2020年通年の輸入総量は前年比7.2%減の583千tで、2017年以降の最低輸入値を更新した。
 輸入製品の構成からみると、精鉱の輸入量が大きく増える一方、亜鉛地金輸入量が下落したのは、国内の製錬生産能力拡大が最も重要な理由である。精鉱の需要の伸びは、鉱石輸入を押し上げ、亜鉛地金の国内生産が、一部の輸入製品需要を低減させた。これは、国内製錬生産能力の拡大による亜鉛製品輸入構成に変化をもたらしたことを意味する。今後は、国内の鉱山生産伸びは弱まるが、製錬生産能力は拡大し続ける見込み。亜鉛地金に対する輸入需要が精鉱輸入に変わり、中国の資源における対外依存度が更に高まることができる。
 亜鉛スクラップの輸入量をみると、2020年は218千tで過去最高値を更新した。これらの亜鉛スクラップの亜鉛含有量は90%以上となっており、主にローエンド圧力鋳造業で用いることが多い。亜鉛全体の貿易を見ると、2020年に亜鉛精鉱と亜鉛金属の輸入量は2.5百万t近くに達しており、2010年以降の最高輸入値を更新した。亜鉛スクラップを加えた輸入量は2.7百万tに達し、2009年の最高輸入値に近づいている。
 現在の状況をみると、2021年の中国の精亜鉛生産量は引き続き増加し、鉱山に対する需要は増加する一方で、中国鉱山は成長潜在力があまりなく、海外鉱山の生産量は回復しているため、輸入を増やすことで国内の不足分を補うしかない。亜鉛地金の消費側から見ると、中国の消費の伸びは限られており、供給過剰が激化しており、輸入需要の一部を押し出すことは必至である。そのため、2021年の中国の亜鉛製品貿易構造は2020年とほぼ同じになる可能性が高く、精鉱の輸入量は引き続き増加したが、精亜鉛の輸入量はさらに減少した。

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