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ニュース・フラッシュ

鉱種:
チタン
2021年3月1日 ロンドン 倉田清香

英・EU:英フェロチタン生産者のBrexit後のEU REACH規制への対応

 2021年2月16日付けのメディア情報によると、英国のEU離脱(Brexit)後、英国のフェロチタン生産者はEUのREACH規制への懸念を和らげるために行動している。EUに拠点を置く生産者によると、「REACHは、英国に拠点を置く生産者にとって問題となる可能性がある。チタン供給のためEU域内に事業体を開設するか、REACH資格を保有する輸入業者又は流通業者と契約する必要があり、これに関連するコストが発生する。」と話している。
 英国に拠点を置く生産者又は英国でのプレゼンスが強いEU生産者は、新たな高額な輸入関税の可能性や、別の主要供給者であるロシアの販売業者に対する競争力の喪失など、Brexitのコストへの潜在的な影響について懸念してきた。英国の生産者にとってのもう一つの懸念は、BrexitがEUのライバルに新たな機会を与えることである。これは、書類が増加し原料の入手が困難になるため、英国のフェロチタン生産者がEUで販売することがより困難になるためである。
 英国の主要な生産者は、EUが満足する英国独自のREACH規制を待っているところだが、さしあたり対応を進めている。「EUのシステムに関連する登録を保有している会社は、比較的単純なプロセスで英国のこれに相当するものに移行することとなるが、REACHでの新規登録はより難しいプロセスとなる。しかし、英国の地金の主要生産者はこのプロセスをすでに開始しているだろう。」と英国に拠点を置く生産者は述べた。
 欧州化学機関(European Chemicals Agency, ECHA)によると、EU域外に設立された企業はたとえEU税関地域内に輸出したとしても、REACHの義務に拘束されない。登録などのREACHの要件を満たす責任は、EU内に設立された輸入業者又はEU内に設立された非EU製造業者にある。
 英国政府は、ECHAの「associate membership」を獲得する予定であり、これは英国がREACH規制に基づくテストの重複や関連コストを回避することを意味する。しかし、それはまだ保証されておらず、EU内に新会社を設立するなどの緊急時対応計画をすでに実施している英国生産者も存在する。

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