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ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石 クロム コバルト ニッケル
2021年5月25日 ジャカルタ 川村伸弥

フィリピン:2021年第1四半期の金属鉱石生産量、14.11%増加

 地元メディアが2021年5月20日に伝えたところによると、フィリピン環境天然資源省傘下の鉱山地球科学局(MGB)の発表によれば、2021年第1四半期の金属鉱石生産量は、金属価格の上昇により、14.11%増の28.91bPHP(フィリピンペソ)となった。ニッケル鉱石及びニッケル副産物が全体の47.12%(13.62bPHP)を占め、次いで金が40.49%(11.71bPHP)、銅が11.51%(3.33bPHP)となっている。銀、クロマイト、鉄鉱石の合計は1%以下の254.92mPHPであった。当期の金価格は前年同期比14%増の1,801.86US$/oz、銀価格は55%増の26.29US$/oz、銅は50%増の8,478.58US$/t、ニッケルは38%増の17,625.46US$/tとなった。MGBは、世界的なコロナ禍の影響により支障が生じたにもかかわらず、鉱業部門はコロナ禍以前の水準よりもはるかに高い金属価格により、素晴らしい業績を上げることができたと述べている。
 MGBによると、ニッケル鉱石の生産量は、前年同期比48%増の3.57百万dmtとなり、金額では106%増の5.92bPHPであった。MGBは、30件あるニッケルプロジェクトのうち、生産量を報告したのは14件のみで、残り16件は、天候不順や断続的な雨、メンテナンス中、操業停止等の理由で生産量がゼロとなっており、生産があったのは、Mimaropa地方(Mindoro、Marinduque、Romblon、Palawan)が48%(1.72百万dmt)を占め、次いでCaraga地方が40%(1.43百万dmt)、Central Luzon地方が12%(0.43百万dmt)であり、その他、ニッケル・コバルト硫化混合物の生産量は1%減の20,239dmt、生産額は1%減の7.61bPHPであったとしている。
 また、金の生産量は、3%増の4,212kgで、生産量トップはPhilippines Gold Processing and Refining 社の1,789kg、2位はFCF Mineralsで577kg、3位はMindanao Mineral Processing and Refining 社で571kgとなり、銅の生産量は、33%減の44,050dmtで、Carmen Copper社が全体の70%(28,874dmt)を占め、Philex Mining社が30%(15,176dmt)を占め、銀の生産量は12%減の5,603kgであったとしている。
 MGBは、コロナ禍の影響で、ロックダウン、人員削減、営業時間短縮等が、鉱山操業に支障をきたしており、地域の経済活動を制限し、鉱山経営に影響を与えていると述べている。またMGBは、最近発行された大統領令第130号は、新たな鉱物協定の禁止を解除したものであり、鉱業に対する投資家の信頼を集めるもので、予想される投資増加に伴い、収入の増加と鉱業における直接・間接の雇用創出が確実に見込まれると述べている。
 フィリピン鉱業会議所のRonald S. Recidoro専務理事は、金属価格はさらに改善されると期待しており、世界経済が回復し始め、鉄、ニッケル、銅などのベースメタルの需要が増加し、また、バッテリーや電気自動車の分野向けのニッケルやコバルトの需要も、引き続き価格を押し上げる要因となると述べている。

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