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ニュース・フラッシュ

鉱種:
その他 アルミニウム/ボーキサイト
2021年6月1日 バンクーバー 佐藤すみれ

ジャマイカ:運輸鉱山省、鉱業部門の優先事項を発表

 2021年5月26日、Robert Montague運輸鉱山相は議会にて行ったプレゼンテーションで、鉱業部門の優先課題として以下の項目を発表した。
・米New Day Aluminum社が抱える計16.8mUS$の債権回収とNoranda Jamaica Bauxite Partners社の権益拡大
 ジャマイカ政府が保有するJamaica Bauxite Mining Limited(JBM)社および米New Day Aluminum社(本社:LA州)の子会社Noranda Bauxite社は、JV事業であるNoranda Jamaica Bauxite Partners社を保有するが、JBM社のパートナーであったNoranda Aluminum社の破産に伴い、2016年にNew Day社がNoranda Jamaica Bauxite Partners社の権益49%を買収した。New Day社にはNoranda Aluminum社が抱えていた債権をジャマイカ政府に返済する条件が課されているものの、運輸鉱山相の発表によるとその支払いが滞っており、財務省と協力し解決に取り組む意向である。また、ジャマイカ政府はJBM社が保有するNoranda Jamaica Bauxite Partners社の権益を現在の51%から引き上げるため交渉を検討していると明かした。
・General Alumina Jamaica社とClarendon Alumina Partners(CAP)社の合併、上場計画の実現化
 ジャマイカ政府が保有するCAP社および香港Noble Group社が保有するGeneral Alumina Jamaica社は、JV事業であるJamalco社を通してボーキサイト採掘およびアルミナの生産を行うが、運輸鉱山省は以前より、上記2社を合併しジャマイカ証券取引所に上場する案を発表している。運輸鉱山相によると、CAP社は現在137mUS$の負債を抱えており、株式公開により財政改善を図るとみられる。なお、CAP社幹部によると、合併に関する交渉は最終段階にあるとのことである。
・Cockpit Country山岳地帯の鉱業権をめぐる争いの解決と保護区境界線の再定義
 Noranda Jamaica Bauxite Partners社はCockpit Countryに鉱業権を保有するが、その一部である約6千haの土地が森林山岳保護区内に位置することから、現地環境団体および住民団体より強い批判を受けていた(2020年11月25日付 ニュース・フラッシュ:ジャマイカ:現地環境団体が鉱業権付与に対し異議申し立てへ参照)。この件に関し運輸鉱山相は、当該する約6千haの鉱業権を抹消し、現在同社が採掘を行う鉱区の東部に代替の鉱業権を付与することで解決に導いたと明かした。なお、Cockpit Country森林山岳保護区は2017年に指定されたものの、その定義が曖昧であることから環境団体や市民団体が抗議を行っている。運輸鉱山相によると、Andrew Holness首相が同保護区の境界線再定義に向け専門家や地元住民らと協議を行う方針を示しているとのことである。
 また上記の項目に加え、ボーキサイト鉱山の廃滓に含まれるレアアース回収技術開発のため、ジャマイカボーキサイト研究所が研究を進めていることや、ジャマイカ工科大学が2021年8月に鉱山工学の理学士号プログラムを開設することなどを報告した。

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