閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
プラチナ パラジウム ニッケル
2021年6月8日 モスクワ 秋月悠也

ロシア:Norilsk Nickel社、金属市場の最新レビューを発表

 2021年5月27日付けの地元報道等によると、Norilsk Nickel社は、世界経済・産業データの分析に基づき、同社とICBC Standard Bankの専門家が作成したニッケル・白金族金属(PGM)市場の第7回レビューを発表した。
 2020年、PGM市場はCOVID-19流行の影響を強く受け、危機の影響は鉱山やリサイクル業者から自動車メーカーその他の産業ユーザーまで、バリューチェーン全体に及んだ。それにもかかわらず、市場参加者は新たな状況に適応し、タイムリーに対策を講じたことで、パンデミックの影響を軽減することができた。政府や中央銀行の大規模な支援により、2021年も自動車産業ひいてはPGM市場の回復が続くと見られている。一方で、COVID-19の影響はまだ終わっていない。半導体不足により、2021年の自動車生産台数は以前の予想より2~3百万台減が見込まれるなど、危機の影響は明らかである。しかし、2022年には自動車生産とPGM消費は危機以前のレベルまで回復すると予想されている。
【パラジウム】
 パラジウム不足は、年初にNorilsk選鉱プラント、Oktyabrsky及びTaimyrsky鉱山の操業が停止したことによるもので、専門家は、2021年は前回予想での均衡に対し900千oz(28t)の不足になると予想している。ただし、この不足は、2020年にNorilsk Nickel社が生産したものの販売しなかったパラジウムを含む在庫の売却により一部相殺される。
【プラチナ】
 2021年、プラチナの採掘・加工は、COVID-19流行による損失から回復しつつあり、需要は目覚ましいペースで伸びているものの、まだ全ての追加供給を消費することはできない。したがって、プラチナ市場は1百万oz(31.1t)の余剰になると予想している(投資分野を除く)。
【ニッケル】
 ニッケル市場の余剰予想を、2020年は76千t(前回予想108千t)、2021年は52千t(同75千t)に引き下げた。また、世界経済がCOVID-19流行による消費減退期を脱するのに伴い、2021年の一次ニッケル需要は前年比15%回復すると予想している。
 ただし、需要の回復は、主にインドネシアにおけるNPI(ニッケル銑鉄)の新規生産施設の操業開始による供給増加により相殺される。
 2022年には、低品位ニッケルの生産拡大が続く中、余剰は100千tを超えると予想しているが、環境基準がますます厳しくなっているバッテリー部門の成長が加速し、供給減少の可能性があるため、余剰が抑えられると見ている。

ページトップへ