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ニュース・フラッシュ

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2021年7月8日 北京 塚田裕之

中国:鉛蓄電池の輸出量、国外需要が堅調に推移し穏やかに増加傾向

 2021年6月28日付け安泰科によると、税関の統計値による推計では、2020年における中国の鉛蓄電池の輸出量は国内の鉛消費量の約9%を占めた。中国は世界第1位の鉛生産・消費大国として、鉛製品の取引や流通が多いところ、原料の鉛精鉱を中国に輸入し、製錬・加工後、鉛蓄電池として他国へ輸出している中、2021年における鉛蓄電池の輸出量は高水準を維持している。税関統計によると、2021年1~5月の鉛蓄電池輸出量は7375.8万個で、対前年同期比27.6%増加した。2021年5月単月では、輸出量は1,446.7万個で前年同月よりわずか1%下落し、前月より8%減少した。このうち、内燃機関車用鉛蓄電池の輸出量は対前年同月比33.6%増の378.5万個、その他の鉛蓄電池の輸出量は対前年同月比9.1%減の1,068.2万個であった。2021年1~5月に輸出した鉛蓄電池に含まれる鉛の量は約20.8~22.2万tで、前年同期より5.3万t程度増加した。

中国:鉛蓄電池の輸出量、国外需要が堅調に推移し穏やかに増加傾向

図1.中国の鉛蓄電池輸出量
            出典:中国税関

 世界の経済回復に伴い、鉛蓄電池の需要は好調を維持している。しかし、世界のコロナウイルス感染対策は道半ばで、世界経済全体や企業の生産回復の障害となっている。特に2021年4月以降、東南アジアの一部の国とインドでは感染状況が再び悪化し、地元経済に影響を与えた。一方中国では、コロナウイルス感染対策を徹底的に実施した上で、鉛蓄電池の生産を急速に回復させたことで、国外の一部供給不足を緩和できた。これにより、中国は諸外国によって主な供給源となり、これまで中国の周辺国にあった鉛の発注は中国に転換された。特に南部アジア地域からの発注は、前年同期より272.1万個増加、主な増加分はインドからの発注であった。北米や欧州では、供給不足が依然続いていることから輸入に依存しており、米国の鉛蓄電池の輸入量は増加、中国から米国への鉛蓄電池の輸出量は277万個に達した。2021年、中国の鉛蓄電池の輸出量は引き続き増加する見通しである。

中国:鉛蓄電池の輸出量、国外需要が堅調に推移し穏やかに増加傾向

図2.2021年1~5月中国の鉛蓄電池輸出量(地域別)(単位:万個)
            出典:中国税関

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