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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ガドリニウム レアアース/希土類 ジスプロシウム テルビウム ネオジム プラセオジム ホルミウム
2021年7月9日 北京 塚田裕之

中国:レアアース価格が全面的に高騰も、下流メーカーの需要は低迷

 2021年7月2日付け報道によると、2021年6月最終週(6月28日~7月2日)のレアアース価格は全面的に強気傾向にあり、希土類酸化物製品の供給不足や価格高騰が発生している。希土類製錬分離メーカーは全面的に売り惜しみをしている状況で、金属価格が次々と高騰、仕入価格が販売価格を上回ることもあった。取引業者も出荷に前向きで、全体的にレアアースの川上業界は好調である。
 2021年6月28日午後以降、市場には注文が増え始め、酸化テルビウム価格は真っ先に高騰した。2021年6月29日からプラセオジム、ネオジム、ジスプロシウム、テルビウム、ガドリニウム、ホルミウムの見積金額も次々と上昇した。
 また、レアアース製錬分離メーカーの在庫は不足気味で、金属工場の在庫も不足気味である。製錬分離工場は売り惜しみをしており、見積金額の上昇は在庫不足が一因であった。同時に、金属工場も長期契約締結後に在庫を売り切るため、さほど残らない。一方で、在庫価格は全面的に高い。プラセオジム・ネオジム、ジスプロシウム・テルビウムの価格は高値から下落したが、実際の出荷状況は芳しくないため、在庫は高値のまま積み上がった。それにより、一層価格高騰に向かいやすい状況にある。
 2021年6月最終週の価格も乱れている。金属プラセオジム・ネオジムの場合、60万元は慎重になるべき価格帯だが、2021年6月30日の価格は59.5万元/tで、翌2021年7月1日に取引業者がこの金額で取引を行うこともあった。
 つまり、現在、原料の価格高騰が目立っているが、一方で川下業界の需要・受注が低迷している。そのため、金属工場の見積価格は比較的慎重であり、両者の競い合いが続いている。原料が慎重になるべき価格帯に達すると、川下業界は頻度や量を減らして購入、あるいは需要に応じて追加購入することによって、短期的な価格変動に対応している。最近の習近平国家主席による「中国人民は、我々をいじめ、抑圧し、奴隷化するいかなる外来勢力もこれを容認しない。誰かが中国をいじめようとするならば、14億人を超える中国人民が血と肉で築いた万里の長城に頭をぶつけ、血を流すことになるだろう。」との発言を引用し、これこそがレアアースの自信でもある。

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