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ニュース・フラッシュ

鉱種:
その他 リチウム
2021年7月12日 サンティアゴ 椛島太郎

チリ:新鉱業ロイヤルティ法案、上院鉱業エネルギー委員会での発言要旨

 2021年7月8日付け地元メディアによると、2021年7月7日に開催された上院鉱業エネルギー委員会において、以下のような発言があった。
・Rodrigo Cerda財務大臣
 「大統領に税制改正法案の原案を提出する権限があり、政府は下院議会で可決された新鉱業ロイヤリティ法案を拒絶する。政府は、鉱山会社の税負担を変える余地の有無を議論できるものの、議論されている税負担が、投資と企業の競争力に影響を与えることを懸念している。現在議論されている税負担は、過度に大きなものである。予測によると、チリの銅供給は2021~2022年に0.5%ずつ増加する見込みである一方、世界の他地域では更に大幅に増加する。この傾向が続くならば、チリは、今現在は世界の銅生産量ランキングで首位にあるが、いずれ首位を守れなくなるかもしれない。政府は2021年、民間鉱山会社から税収を4.3bUS$、CODELCOを含めると8.5bUS$以上と見積もっている。見積もりどおりの場合、国内総生産に占める鉱業セクターからの税収の割合は、2020年(1.6%)をはるかに上回る2.65%に達するだろう。」
・Sergio Hernadez Aprimin(鉱業サプライヤー協会)会長
 「地質学的事実は、さまざまな鉱床間で同じではない。売上に対してロイヤルティの支払い義務を課すこの法案は、この現実を無視している。現在の鉱業活動に対する特別税法で定められているように、価格に基づくのではなく、営業利益に対して累進課税が行われることがより望ましい。法人税、追加税、鉱業活動に対する特別税の合計によって、鉱山会社の所得に対して39~46%の実効税率が乗じて課税されており、他の鉱業国との競争力がある。もし、法案どおりにロイヤルティが適用されたとすれば、鉱山会社の実効税率(82%以上)はかなり高くなり、その結果、他の鉱業国に比べチリの鉱業は競争力を損なうこととなる。チリの鉱業の競争力は、鉱石品位低下によるコスト上昇、環境認可、地域住民との合意形成、高い人件費、(憲法改正の行方を踏まえた)政治面の不確実性といったことによる影響を受けている。さらにロイヤルティを加えると、チリの発展を脅かすことになりかねない。憲法上、大統領に税制改正法案の原案を提出する権限が与えられている、明らかに不均衡な税金を禁止している、著しく不公正な税金を禁止している、という3つの理由により、新鉱業ロイヤルティ法案は違憲である。」
 当初のスケジュールでは、2021年7月14日に本案は採決される予定であったが、2021年7月8日現在、上院のウェブサイトに次回の予定は記載されていない。

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