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ニュース・フラッシュ

鉱種:
2021年7月21日 北京 塚田裕之

中国:2021年5月、錫鉱石及び錫地金の輸出入、生産・消費動向

 2021年7月15日付け現地紙は、中国における錫鉱石の輸入や錫地金の輸出入、生産、消費動向について以下のとおり伝えている。
 中国の輸入鉱石のうち90%以上がミャンマーからの輸入であるが、このミャンマーの錫鉱石の輸出量や品位が国内の錫地金加工に大きな影響を与えている。税関によると、2021年5月、中国の錫精鉱輸入量(グロス)は対前年同月比60.1%増の11,160tで、対前月比9.9%減となった。そのうちミャンマー産鉱石は6,157t(金属換算量869t、2021年4月より67.0%減、対前年同月比58.7%減)であった。2021年1~5月の錫精鉱輸入量は対前年同期比36.5%増の71,890t(グロス)、金属量換算16,620tであった。
 錫地金については、2021年5月の錫地金輸入量は対前年同月比96.7%減の121tで、対前月比52.9%減少となった。2021年1~5月の錫地金輸入量は対前年同期比67.9%減の2,467tであった。また、2021年5月の錫地金輸出量は対前年同月比505.4%増の3,045tで対前月比107.7%増、2021年1~5月の錫地金の輸出量は対前年同期比244.3%増の6,662tであった。海外主要取引所の錫価格が国内の錫価格より上回っているため、錫地金輸出に有利に働き増加、2021年に入り継続して増加している。2021年第3四半期、海外主要取引所の錫価格は国内価格より依然上回り、錫地金輸出は引き続き伸びる可能性がある。
 2021年5月末、DRコンゴGoma市近郊の火山噴火と地震により、錫鉱石輸出が延期となった影響で、2021年6月の同国の錫精鉱輸出は減少する可能性がある。錫地金の輸出入は、最近海外現物錫の割増価格が1,500US$/tに付近に下がり、これまでの輸出による利益獲得幅が縮小したことで、2021年6月の錫地金輸出量は多少減少とみられるが、過去10年間で最高レベルを保っている。
 最新統計値によると、2021年5月、主に生産量減少や輸出量増加により、錫地金の見かけ消費量は対前月比24%減少、対前年同月比30%減少した。2021年5月、雲南省では、電力規制により省内の大半の錫製錬所が操業停止、このうち雲南錫業公司は、2021年5月下旬に点検作業を行ったため、2021年5月の錫地金生産量は大きく減少した。このような国内生産量減少や輸出増加により、国内の錫の需給は依然厳しいため、錫価格の下値を押し上げている。しかし消費のピークシーズンが近づくのに伴い、錫地金の見かけ消費量は伸びる予想である。
 錫精鉱の見かけ消費量は、2020年の国内錫精鉱生産が比較的安定しておりわずかに増加、新型コロナウイルスによる影響は限定的である。2021年下半期、錫精鉱の輸入量は、海外でのコロナによる規制措置が緩まることで小幅に増加する可能性もあるが、その伸び率は限定的との予想である。海外ではコロナ感染拡大により錫精鉱採掘を厳しく規制、錫価格上昇の一因となっている。

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