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2021年7月27日 ジャカルタ 白鳥智裕

インドネシア:国境炭素税計画、貿易大臣がWTOに持ち込む

 2021年7月21日付け現地メディアによると、複数の先進国が輸入製品に炭素税を課すという計画に、インドネシア政府が注目している。この問題はWTOに持ち込まれ、議論される予定である。
 Muhammad Lutfi貿易大臣によれば、各国間での国境炭素税の実施は、先進国にとって途上国での生産価格と均衡するための戦略である。炭素税は、新たな貿易障壁となる可能性を秘めており、しかも、この計画は一方的に実施されるため、世界の貿易にとっては改悪につながるとコメントしている。
 他方、インドネシア政府と開発途上国は国境炭素税計画を研究している。Lufti貿易大臣は、この問題を多国間フォーラムやWTOに持ち込むことを強調した。また、国境炭素税政策に取り組んでいる複数の国は、この政策の目的はカーボンニュートラルな2050年の公約を達成することだが、すぐにはできないと推論しており、発展途上国にはさまざまな能力があるからであると付け加えた。
 同大臣によると、この政策はさまざまな製品を対象とする可能性がある。また、先回りして戦略を策定するために、欧州連合と米国での議論の結果を待っているところである。
 同様に、独立シンクタンクのCORE(Center of Reform on Economics)IndonesiaのエコノミストMohammad Faisal氏は、この一方的な政策は途上国に不利益をもたらす可能性があると述べている。
 したがって、輸入品に炭素税を課すという計画に対して、途上国は声をひとつにして立ち向かわなければならず、立ち向かおうとしている国もある。
 他方で、複数の国が、炭素排出削減目標を実現するための努力として、輸入品に国境炭素税を課すことを検討し始めた。EUの炭素国境調整メカニズム(CBAM)では、セメント、鉄鋼製品、アルミニウム、肥料、電気製品などが対象となっており、このような追加関税メカニズムの検討を始めている国もある。米上院も、輸入される炭素集約型製品(carbon-intensive products)への関税賦課に関する法案を提出している。

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