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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル
2021年7月28日 モスクワ 秋月悠也

ロシア:Norilsk Nickel社、カーボンニュートラル認証を受けたニッケルの初ロットを生産

 2021年7月19日付けの地元報道等によると、Norilsk Nickel社はカーボンニュートラル認証を受けたニッケルの最初のロットを生産し、間もなく顧客に出荷すると発表した。
 同社は温室効果ガス(GHG)排出量の削減対策を実施したことで、削減した数千tのCO2をカーボンニュートラルなニッケルの生産に割り当てることができた。カーボンニュートラル製品の最初のロットは、Kolaディビジョンで生産されたニッケルカソード5千tであり、Murmansk港から船で出荷され、ロッテルダムのLME認定倉庫に送られる。カーボンニュートラル製品の生産量は、GHG排出量が削減され、監査人により炭素削減が検証されるにつれて増加する。2021年末までに最大10千tのカーボンニュートラルなニッケルを生産する予定である。
 カーボンニュートラルなニッケルは、ブロックチェーン・プラットフォームAtomyzeでトークン化され、トークンは欧州で登記されたNorilsk Nickel社のGlobal Palladium Fundによってウィーン証券取引所に上場される。また、これとは別に、CO2排出削減量が検証された監査人の証明書をプラットフォームAtomyzeでトークン化することにより、この情報を安全に保管して製品の新たなロットに割り当て、投資家や産業消費者とのスマートコントラクトに添付することが可能になる。
 2018年以降、同社はエネルギー資産の近代化・更新戦略を実施しており、そのプロジェクトには、Norilsk工業地区に電力を供給する水力発電所及び熱併給発電所のユニットの交換、エネルギー設備の近代化・修理、自動制御・計測システムの導入、建物やパイプラインの熱損失低減、設備の最適化、旧式化した電力設備の廃止が含まれる。
 2020年には包括的な環境・気候変動戦略を発表しており、そこではWood Mackenzie社の試算に従って環境フットプリントを削減し、GHGプロトコルに基づくスコープ1及び2のGHG総排出量を年間10百万t以下に抑え、ニッケル製品単位当たりのCO2排出係数で、世界のニッケル産業において下位4分の1の位置を維持することを目標としている。
 エネルギー効率の改善により、既に2019~2020年においてCO2排出量を約47千t削減したことがErnst&Young社により確認された。同時にNorilsk Nickel社は、国際規格ISO14040及び14044に準拠して生産されるニッケルのカーボンフットプリントを計算したところ、完成品1t当たりのCO2は8.1tであった。

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