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ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石 リチウム
2021年8月3日 サンティアゴ 椛島太郎

チリ:新鉱業ロイヤルティ法案、上院鉱業エネルギー委員会での発言要旨

 地元メディアによると、2021年7月28日に開催された上院鉱業エネルギー委員会において大手鉱山会社からロイヤルティ法案について以下のような発言があった。
・Julio Bertrand, CAP, GM
 銅産業と比較し、チリ国内の鉄鋼業の規模はわずかである。法案の議論に貢献したいが、鉄鋼業に対するロイヤルティについて議論される場合、世界的な競争力を維持するため考慮が必要であると考える。
・René Muga, Anglo America, コーポレート担当VP
 私たちが望む採掘を決定する機会であるが、競争力が失われることを望んでいない。多くの企業は減産や操業停止を余儀なくされる。もし、ロイヤルティ法案が承認されれば、El Soldado銅鉱山やLos Bronces銅鉱山の操業に影響が出る。
・Gonzalo Araujo, Minera Lumina Copper Chile, Operation Maneger
 下院で承認されたロイヤルティ法案では利益が約70%減少すると見積もっている。鉱山の耐用年数にも影響があり、埋蔵量が減少する。
・Iván Arriagada, Antofagasta Minerals, CEO
 社会的課題を支援するために開発を加速することには前向きだが、ロイヤルティは、鉱石品位の低下をカバーするために投資コストが高い将来のプロジェクトに影響を与える。ロイヤルティの影響をモデル化した結果、Antucoya銅鉱山とCentinela銅鉱山は高価格な状況以外で操業不可能となる。鉱山会社からの税収を増やす方法はないと言っているわけではないが、鉱山会社は税金を納める以外に社会的貢献を行っていることを考慮することが重要である。2020年の当社の収入の使途は、80%がサプライヤー、給与、投資、およびコミュニティへの寄付、10%が税金の支払い、残りの10%が配当金支払いであった。
・Carlos Ávila, BHP Mineral Americas, VP
 他国でどのように税制が機能しているか理解した上で、ロイヤルティ法案は、税負担が不均衡だと断言する。多くの人が、税率を上げる余地があるといった見解を示しているが、税率を上げるのは容易ではない。現在の鉱山会社の税負担率は、競争国である豪州、カナダなどとほぼ同じである。その上、これらの2国はチリに比べて制度的リスクが低い。ロイヤルティ法案が承認されれば、Cerro Colorado銅鉱山は操業不可能となり、Escondida拡張プロジェクトは実施できなくなるだろう。また、このロイヤルティが先に存在していたら、Spence銅鉱山への2.4bUS$の投資は実行されていなかっただろう。
 2021年8月4日に次回のセッションが開催され、Mantos Copper社、Minera Candelaria社、Freeport等の鉱山会社がプレゼンテーションを行う予定となっている。

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