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2021年8月10日 バンクーバー 佐藤すみれ

メキシコ:Grupo México社、Buenavista銅鉱山の労働者に対する報酬見直しで労組と合意

 2021年8月4日付け地元紙によると、墨Grupo México社は、Buenavista銅鉱山の労働者に対する報酬をめぐり、約2か月間の協議の末、給与の増額および労働者分配利益(PTU)(注:一定の企業利益を労働者に分配する制度で、従来は企業の課税所得の10%に一定の調整を行った額を従業員へ分配する義務が課されていた。企業にとって重い負担であったため、直接雇用の数を減らし、人材派遣を受けることでこの負担額を減らす措置が広くとられていた。)の支払い条件を変更することでメキシコ労働組合連盟(CTM)との間で合意に至った。CTMの労働者は2021年8月5日以降のストライキ決行を予告していたが、最悪の事態は免れることとなった。
 労組が報酬の見直しを求めた背景には、2021年4月に公布された人材派遣を原則禁止する連邦労働法および関連各法の改正にある。同改正法は労働者保護を目的としており、一部条件を除き、派遣会社を通じて人材を調達することが禁止となった。しかしながら法案審議中に経済団体から強い反発があったため、合意条件としてPTUの分配額に上限が設けられることとなった(注:企業の負担を考慮し、改正法では労働者の給与の3倍、もしくは過去3年間のPTU受給額の平均のいずれか高い方を上限とすることが定められている)。CTMはこの上限額の設定が憲法に違反すると主張し、Grupo México社との間で協議が進められていた。今回の合意内容には、労働者に対しPTU10%相当の還元が約束されており、近年の銅価格増加により分配額は過去最高となる可能性がある。また、これに加え21の約款が変更され、労働者及びその家族に対する利益に関し、新たに33項目が加えられた。

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