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2021年10月14日 ジャカルタ 白鳥智裕

インドネシア:税制調和法が可決、2022年はVATが11%に上昇

 2021年10月8日付け現地メディアによると、下院(DPR)は、税制規則調和法案(RUU HPP、HPP法)を正式に可決し、法律とした。これにより、同法案に含まれるすべての規則は、2022年から実施される。
 HPP法は9章19条から構成されている。この規制により、多くの税制が変更された。
(1)500mIDR(インドネシア・ルピア)以上の所得者に対する個人所得税率(PPh)率を35%に変更
 所得税の税率は、年間500mIDR以上の所得で30%となっている現行のものと比べて、5%上昇している。つまり、これは国内の富裕層に適用される新しいルールである。
 また、5%の税率が適用される課税所得の対象範囲が変更され、従来の年間50mIDRまでから、年間60mIDRまでとなった。
(2)付加価値税(VAT)が11%に引き上げ
 2022年4月1日より、付加価値税(VAT)の税率が11%に引き上げられる。現在のVAT税率は10%である。
 2025年1月1日からは、VATの税率が12%に再度引き上げられる。HPP法第7条第3項によれば、VATは最低5%、最高15%に変更することができる。
(3)法人所得税22%の固定
 政府は、法人所得税の税率の軽減または国内企業と恒久的施設(BUT)の税率を20%にすること取りやめた。2022年の法人所得税の税率は本年と同じ22%となる。
(4)納税者の自主的な開示
 2022年1月1日から施行される租税特赦(Tax Amnesty)第2章では、「納税者の自主的な開示」と名付けられている。施行後、納税者は、1985年1月1日~2015年12月31日までに開示されていない純資産を、Declaration Letterを通じて税務総局に提出することができる。
 HPP法の第6条では、納税者は2022年1月1日~2022年6月30日までの間、税務総局に声明書を提出することができる。
 HPP法第6条第1項によれば、「納税者は、第5条第1項の純資産を資産開示通知書により開示し、2022年1月1日~2022年6月30日まで税務総局に提出する。」と記載されている。
(5)炭素税について
 政府は、二酸化炭素換算量(CO2e)1kgあたり30IDRの炭素税を実施する。これは、環境に悪影響を及ぼす二酸化炭素排出に課されるものである。
 HPP法第VI章第13条パラグラフ(9)によれば、「炭素市場での炭素価格レートが、二酸化炭素換算(CO2e)1kgあたり30IDRまたはその等価単位よりも低い場合、炭素税レートは二酸化炭素換算(CO2e)1kg当たり30IDRまたはその等価単位以上に設定される。」と記載されている。
 炭素税の賦課は、炭素税ロードマップ及び炭素市場ロードマップを考慮して行われる。当該炭素税ロードマップには、二酸化炭素排出量を削減するための戦略、優先部門の目標、新規および再生可能エネルギー開発との整合性、他の様々な政策間の整合性が含まれる。
 一方、炭素税ロードマップの方針は、インドネシア下院の承認を得て政府が決定する。炭素税の対象となるのは、炭素を含む商品を購入したり、炭素を排出する活動を行ったりする個人や企業である。

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