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 No.12-43  11月14日

[ 中南米 ]
チリ:民間鉱山会社からの2012年1月-9月期税収は19.7%減
チリ:2012年の外資による投資が過去最高に
チリ:Barrick Gold、Cerro Casale金-銅プロジェクトを一時凍結
チリ:2012年9月の非鉄金属生産実績
チリ:Capstone Mining社、電力供給問題によりSanto Domingo酸化鉄・銅・金プロジェクトの開発スケジュール遅延
ブラジル:Vale、Salobo銅プロジェクトの操業許可取得
ブラジル:MMX、2012年Q3の業績を発表
ブラジル:Horizonte Minerals社、金プロジェクトを売却し、Araguaiaニッケルプロジェクトの開発を推進
ペルー:Trevali社、Santander亜鉛・鉛・銀プロジェクトに2,000万US$を投資
ペルー:環境監査評価局(OEFA)、Yanacocha社に罰金命令
パナマ:加Petaquilla社取締役会が株主に対しInmet社による買収提案の承認を推奨
パナマ:Inmet社、Petaquilla社の敵対的買収に失敗
アルゼンチン:Manantial Espejo銀鉱山、輸入制限が原因で生産減
メキシコ:加Baja Mining社、El Boleo多金属プロジェクトの負債償還日の延期を債権団と合意

[ 北米 ]
米:証券取引委員会、金融規制改革法第1504条適用の留保を求める産業界の訴えを退ける
米:Molycorp社、証券取引委員会の調査を受ける
加:ON州鉱業法の新しい規制が2012年11月1日より適用
加:カナダ鉱業協会、Bill C-47によるNV準州の鉱山開発促進を歓迎

[ 欧州・CIS ]
ロシア:初の金属アンチモン、年産5千tの大型加工場建設

[ アフリカ ]
ナミビア:中国広東核電集団、2015年末までにHusabウランプロジェクト操業開始予定
モザンビーク:Moatize石炭プロジェクト、鉄道拡張工事の遅れで生産量を下方修正
シエラレオネ:Sierra Rutile社、選鉱プラントが稼働開始
マダガスカル:StratMin社、グラファイト探鉱企業Graphmada社を完全子会社化
ギニア:CBG社とMubadala社がボーキサイトの長期供給契約を締結
南ア:2012年9月の鉱山生産量を発表

  [ オセアニア ]
豪:連邦政府、NT州Gove半島のボーキサイト鉱山・アルミナ精錬所の支援に同意
豪:会計法人による鉱物資源利用税(MRRT)の税収予測
豪:Venture Minerals社、Mt Lindsay錫・タングステン・プロジェクトのBFSを発表
豪:豪州証券取引所、埋蔵量及び資源量の開示に係る新しい上場規則が承認されたと発表
豪:炭素税導入後の電力料金が急激に上昇
豪:QLD州首相、新規鉱山開発プロジェクトの承認手続き簡素化を約束

[ 中近東 ]
カタール:SWF等が探鉱ファンドを設立

[ アジア ]
インドネシア:最高裁、鉱石輸出規制に違法判決
中国:チベット鉱業、年間生産能力5,000 tの電解銅プロジェクト建設を開始
中国:中国アルミ傘下のレアアース(江蘇)有限公司の製錬分離企業、順次生産停止
中国:中国有色集団傘下のレアアース企業が生産停止、価格維持へ
中国:中国五鉱集団傘下の製錬分離企業が生産停止
中国:贛州レアアース集団、尋烏南方レアアース公司、定南南方レアアース公司と統合買収協議を終える
中国:2012年中国国際鉱業大会が開幕、李克強副首相あいさつ
中国:梧州の年間生産能力30万tの再生銅精錬プロジェクトが生産開始へ
中国:レアアース生産停止による価格維持にプラス効果
中国:中国アルミ業、河南炭化集団と戦略的協力枠組協議を終える
中国:ふっ素産業の最近の動向と問題
中国:鉱物資源保有国の中国からの投資の勧誘、リスク認識が必要との意見も
中国:東昇廟鉱業、鉛亜鉛鉱石採掘量拡張、2014年には年産145万t
中国:フェロニッケル生産能力、2015年までにNi量で63万t増加


チリ:民間鉱山会社からの2012年1月-9月期税収は19.7%減

 財務省予算局の発表によると、民間鉱山会社が2012年1月-9月期に納めた税金は32億5,800万US$となり、対2011年12ヶ月換算では19.7%減となった。2011年1月-9月期の対2010年12ヶ月換算成長率は18.6%で、大きく反転した形となった。税収減は銅価格の低下に因るところが大きく、2011年1月-9月期の4 US$/lbが2012年同期は3.62 US$/lbと14%下落している。税収減のもうひとつの原因として操業コストの増加、特にエネルギーコスト及び労働コスト増が指摘されている。同様の理由からCODELCOからの国庫納入額も37%減となっている。

(2012.11. 6 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
チリ:2012年の外資による投資が過去最高に

 メディア報道によると、2012年10月までに外国投資委員会が承認した外資法(DL600)に基づく外資による投資の合計額は167億6,400万US$に達し、これまでの最高であった2011年の137億9,000万US$を21.6%上回った。分野別では鉱業部門が56.7%で最も多く、サービス(18.5%)、運輸・通信(10%)が続く。投資国別に見ると、カナダ65億4,400万US$、日本27億4,200万US$、スペイン21億7,000万US$、米国17億2,800万US$の順である。

(2012.11. 7 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
チリ:Barrick Gold、Cerro Casale金-銅プロジェクトを一時凍結

 Barrick Goldは2012年Q3決算報告の中で、同社が75%の権益を保有するCerro Casale金-銅プロジェクト(チリ第Ⅲ州)について、同社の投資基準に合致しないことから現段階では建設の決定を行わないとした。チリ第Ⅲ州では安価な電力供給に資すると目されていた石炭火力発電所建設プロジェクトが相次いで頓挫し、今後の新規開発プロジェクトへの電力供給が不安視されており、これが今回の判断に至った理由のひとつと見られている。この電力問題のため、Cerro Casaleプロジェクトの他にも、TeckのRelincho銅プロジェクト、PanAustのInca de Oro銅-金プロジェクト、CODELCOのSan Antonio銅プロジェクトが投資の延期または一時停止を発表している。
 加えて、Cerro Casaleプロジェクトでは近隣先住民コミュニティとの問題が発生しているとの報道もある。
 Cerro CasaleプロジェクトはBarrick Goldの他、Kinross Goldが25%の権益を保有している。推定及び確定埋蔵量は12億t、平均金品位0.62 g/t、平均銅品位0.22%が発表されている。CAPEXは60億US$で、2014年Q4生産開始が予定されていた。

(2012.11. 8 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
チリ:2012年9月の非鉄金属生産実績

 2012年11月6日、COCHILCO(チリ銅委員会)は月報電子版でチリの2012年9月鉱産物生産実績を公表した。2012年1月~9月期の銅生産量は前年同期比4.1%増の396.4万tであった。Escondida鉱山、Los Bronces鉱山を操業するAnglo Sur社の銅生産量は前年同期に比べ18.9万t、12.9万tそれぞれ増加した。一方でCODELCOは銅生産量は6.3万t減となった。

チリの非鉄金属生産実績

  2012年9月生産量 2012年1月~9月計 2011年1月~9月計 増減
銅(千t) 464.3 3,963.8 3,808.9 4.1%増
モリブデン(t) 2,873.9 23,809.4 30,993.3 13.9%減
金(t) 4.2 34.3 32.9 4.4%増
銀(t) 84.3 839.6 972.0 13.6%減
(2012.11. 8 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
チリ:Capstone Mining社、電力供給問題によりSanto Domingo酸化鉄・銅・金プロジェクトの開発スケジュール遅延

 加Capstone Mining社は2012年11月7日に発表した2012年Q3決算報告の中で、同社がオペレートするSanto Domingo酸化鉄・銅・金プロジェクト(チリ第Ⅲ州)はチリの電力供給状況に合わせ、開発スケジュールを遅らせるとした。
 Capstone Mining社はSanto Domingoプロジェクト開発に向け電力供給に関する入札を行い、最適な提案をした1社に絞っていた。しかし、提案会社の発電プロジェクトは最近のチリ最高裁の判決(筆者注:Castilla石炭火力発電所プロジェクトの環境影響調査やり直しを命じた判決を指すと思われる)による大きな遅れに直面、同社からの提案は取り下げられた。Capstone Mining社は現在のチリ電力市場の状況を考慮すると妥当な価格での電力供給は2017年~2018年まで見込めないとして、2013年Q1としていたBankable FSの完了時期を2014年Q1に見直すとした。これにより、Santo Dominingoプロジェクトの生産開始は最も早くて2017年中頃となるが、同社はチリの電力供給状況に合わせ継続的に見直しを行うとした。
 Santo Domingoプロジェクトの権益比率はCapstone 70%、韓国KORES 30%である。KORESは銅の50%、鉄精鉱の50%の生産物購入権を保有する。

(2012.11.10 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
ブラジル:Vale、Salobo銅プロジェクトの操業許可取得

 メディア報道によると、Valeは、Salobo銅プロジェクト(Para州)の操業許可をブラジル環境再生可能天然資源院(IBAMA)より取得した。同プロジェクトの初期投資額は25.1億US$で、当初2011年の操業開始を予定したが、建設が遅れている。生産量は、銅100千t/年、金130千oz(約4 t)/年の計画であるが、生産量を200千t/年まで2倍に拡張するSaloboIIプロジェクトも有している。SaloboIIは、投資額17.1億US$で2014年H1の操業開始予定である。Saloboプロジェクトの埋蔵量は、11.1億t(銅0.69%、金0.43 g/t)である。

(2012.11. 7 サンティアゴ 神谷夏実) 目次へ
ブラジル:MMX、2012年Q3の業績を発表

 MMXは、2012年Q3の業績を発表した。これによると、鉄鉱石の生産量は、前期比7%増の2.2百万t、販売量は、前期比12%増の1.9百万t(国内1.3百万t、輸出0.6百万t)であった。特にSudeste Systemは、前期比26%増の1.7百万tを記録した。しかし、2012年Q1-Q3の販売量は、前年同期の5.8百万tより少ない、5百万tであった。なお、同社の2011年の鉄鉱石販売量は7.7百万tであった。Q3の売上は、前期比21%増245.4百万レアル(約123百万US$)であったが、純損益は、101.1百万レアル(約50.6百万US$)の赤字であった。2012年Q1-Q3の鉄鉱石価格が、前年比26%減の130.9 US$/tであったため損失となった。Q3のハイライトは、PortX社の統合の終了、Sudeste港(海上構造物)の建設終了、Serra AzulユニットへのBNDESの長期ファイナンスの承認である。

(2012.11.11 サンティアゴ 神谷夏実) 目次へ
ブラジル:Horizonte Minerals社、金プロジェクトを売却し、Araguaiaニッケルプロジェクトの開発を推進

 Horizonte Minerals社(英、以下Horizonte社)によると、ブラジルで金鉱床探査を行っている子会社HM Brazil(IOM)LTD(以下HM社)の売却に関しGuyana Frontier Mining Corp.(以下Guyana社)と合意に達したと発表した。Horizonte社は、今後、売却益をAraguaiaニッケルプロジェクト(Para州)の開発に使うという。HM社は、ブラジル北部(Para州Carajas)で、Falcao金プロジェクトを保有しており、Anglo Gold Ashanti社が51%のオプション権を持ち探査が行われている。Araguaiaニッケルプロジェクト(Horizonte社100%保有)は、現在8,000 mに及ぶインフィル試錐を実施中で、2013年H1のプレFS完了を目指している。同プロジェクトは、Araguaia Fold Beltに属する超塩基性岩中のペリドタイトの上部に発達するラテライト型鉱床で、近くにはSerra do Tapa、Vale dos Sonhosプロジェクト(Xstrata、資源量73百万t(Ni 1.5%))がある。Araguaiaプロジェクトは、Horizonte社が進めてきたLonteraプロジェクトに、周辺のTeck Resources、Lara Exploration Limited、Falconbridgeの探鉱プロジェクトが統合されたもので、精測資源量(39.3百万t(Ni 1.39%、Co 0.061%)、予測資源量(60.0百万t(Ni 1.22%、Co 0.058%)(カットオフNi 0.95%)(2012年1月)とされている。

(2012.11.11 サンティアゴ 神谷夏実) 目次へ
ペルー:Trevali社、Santander亜鉛・鉛・銀プロジェクトに2,000万US$を投資

 2012年11月7日付け地元紙によると、Trevali Mining社(本社:カナダ)は、自社の事業資金として2,000万US$の資金を準備したことを明らかにした。同社はこの資金の100%をSantander亜鉛・鉛・銀プロジェクト(Lima県)に投じる計画である。
 Santander亜鉛・鉛・銀プロジェクトは、年内に操業を開始予定であり、同社のCruise社長によれば、現在ミルをはじめとする設備の設置作業が進められている。

(2012.11.12 リマ 岨中真洋) 目次へ
ペルー:環境監査評価局(OEFA)、Yanacocha社に罰金命令

 2012年11月9日付け地元各紙によると、環境監査評価局(OEFA)は、Yanacocha社に対して、Minas Conga金プロジェクトの環境影響評価(EIA)記載内容の5項目の不履行を理由として466,287.50ソーレス(約18万US$相当)の罰金の支払いを命じた。不履行の内容は、湿地帯から50 m内において探鉱用プラットフォームを設置したこと等となっている。
 一方Yanacocha社は、OEFAの指摘は2009年に同社が実施した20か所のボーリング調査に対して行われたものであるとし、同社は既にこれらの調査は環境への影響を及ぼさなかったとの見解のもとOEFAへの回答を行い、異議申し立てを行っていた。
 しかし、OEFAは2回目となる罰金支払い命令を決定した。専門家によれば、今回のOEFAの決定は控訴不可能な性質のものである。
 なおYanacocha社は、異議申し立ての結果を受け、法律の定めるところに従い、罰金を支払う所存であることを表明した。

(2012.11.12 リマ 岨中真洋) 目次へ
パナマ:加Petaquilla社取締役会が株主に対しInmet社による買収提案の承認を推奨

 Petaquilla Minerals Ltd.(本社:バンクーバー)は、取締役会が同社株主に対し、Inmet社による同社株式の100%買収提案の承認を推奨する旨2012年11月5日付け同社HPに公表した。
 Inmet社は、9月5日にPetaquilla社普通株式価格1株当たり0.35 C$での買収提案を行い、10月24日に1株当たり0.60 C$に増額していた。
 Inmet社は、Molejon金鉱山を操業するPetaquilla社を買収することで同鉱山の操業終了後に全労働者をInmet社80%、Korea Panamá Mining Corp(韓国鉱物資源公社(KORES)とLS-NikkoがJVで設立した現地法人)20%権益保有のCobre Panamá銅プロジェクトに投入したいとしている。同プロジェクトは、マインライフ30年超、操業期間中の年平均生産量は、銅255千t、金2.8 t、銀47.0 t、モリブデン3.2千tと試算されている。

(2012.11.12 メキシコ 高木博康) 目次へ
パナマ:Inmet社、Petaquilla社の敵対的買収に失敗

 Inmet Mining Corp.(本社:トロント)は2012年11月6日、Petaquilla Minerals社に対する1.33億C$の敵対的買収が失敗に終わったことを公表した。Inmet社は同社が開発中のCobre Panama銅・金プロジェクトに隣接するMolejon金鉱山の所有者Petaquilla社を買収し、Molejon金鉱山の操業終了後に鉱山オペレーターの経験を同プロジェクトに生かす思惑があった。
 本件について地元紙等では「Petaquilla社の買収失敗がInmet社によるCobre Panama銅・金プロジェクトの建設継続にマイナスの影響を与えたとは思っていない。Inmet社の買収の主な目的は、パナマにおける社会的認可の維持向上であったと信じている。」とのアナリストの見解を載せている。

(2012.11.12 バンクーバー 大北博紀) 目次へ
アルゼンチン:Manantial Espejo銀鉱山、輸入制限が原因で生産減

 メディア報道によると、アルゼンチン連邦政府による輸入制限のため、加Pan American Silver社(以下、PAS社)が操業するManantial Espejo銀鉱山(Santa Cruz州)の生産が急減した。PAS社によると、輸入制限によりスペアパーツの調達が滞っているため鉱山機械の維持管理に大きな影響が出ているという。高品位鉱石へのアクセス計画に遅れが出たため、低品位鉱石を採掘せざるを得ず、2012年Q3の銀生産量は前年同期比23%減となった。一方で生産コストは計画の2倍以上となった。しかし、今後は納入が遅れていた部品や機械が届くことから、生産状況は改善していくものとPAS社は見込んでいる。
 また、US$建て利益の国内市場換金義務化により、同社は将来の増産を見据えたManantial Espejo鉱山への再投資を優先させている。
 アルゼンチン連邦政府は外貨流出阻止のため、2011年10月に鉱物資源の輸出外貨を国内で両替することを義務化、また、2012年5月には鉱山会社に国産原材料の購入、国内業者による運送サービス雇用を優先させるよう義務付ける鉱業庁令を施行した。
 Manantial Espejo銀鉱山の2011年生産量は銀117.2 t、金1.6 tである。

(2012.11. 8 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
メキシコ:加Baja Mining社、El Boleo多金属プロジェクトの負債償還日の延期を債権団と合意

 Baja Mining Corp.(本社:バンクーバー)は、韓国鉱物資源公社(KORES)を筆頭とする韓国企業団51%、Baja社49%権益保有でEl Boleo多金属プロジェクトの開発を進めているMinera y Metalurgica del Boleo(MMB)社が第3回目の負債償還金84百万US$の償還期限を11月2日から11月20日に延期することで融資債権団と合意した旨、2012年11月5日付け同社HPに公表した。MMB社は、6月に90百万US$が債務不履行になり、韓国企業団から不足資金を調達したことで、Baja社の権益比率は70%から49%に下がっている。7月の債権団との合意によれば、今後の韓国企業団からの調達額に応じ、権益比率はBaja社10%、韓国企業団90%となる可能性がある。
 同プロジェクトのマインライフ23年間の年平均生産量は、銅38,100 t、コバルト1,600 t、亜鉛29,500 tと見積もられている。

(2012.11.12 メキシコ 高木博康) 目次へ
米:証券取引委員会、金融規制改革法第1504条適用の留保を求める産業界の訴えを退ける

 米国証券取引委員会(Securities and Exchange Commission、以下SEC)は、2012年11月8日、米国石油協会、米国商工会議所、米国独立系石油協会、全米外国貿易評議会らが起こしていた金融規制改革法第1504条(政府機関等への支払いの開示)に係る規則(Rule 13q-1)及び附属様式(Form SD)の発効の停止を求める訴えを退けた。SECは、米国石油協会らが主張している「差し迫った取り返しのつかない損害」について立証することができないため拒否したとしている。
 SECに対する訴えは2012年10月25日になされたものであり、この訴えとは別に米国石油協会らは2012年10月10日にコロンビア地区巡回控訴裁判所及びコロンビア地区地方裁判所に発効停止を求めて訴訟を起こしている。

(2012.11.12 バンクーバー 片山弘行) 目次へ
米:Molycorp社、証券取引委員会の調査を受ける

 Molycorp Inc.(以下、Molycorp社)は、2012年11月9日、同社が行った公開情報の正確性について米国証券取引委員会(Securities and Exchange Commission、以下SEC)による調査実施命令及びその命令に基づく追加情報の要求が2012年8月28日にあったことを公表した。
 Molycorp社は、本調査に関してSECと協調していることを述べるとともに、調査期間や範囲、結果やその影響については予見できないとしている。
 本発表を受けて、Molycorp社株価は同日13.02%下落し7.55 US$となった。

(2012.11.12 バンクーバー 片山弘行) 目次へ
加:ON州鉱業法の新しい規制が2012年11月1日より適用

 2012年11月1日よりON州鉱業法の新しい規制が適用される。ON州政府は2009年4月にON州民全てに利益をもたらす持続的な鉱業の将来を目指し、先住民協議、規則の明確化、探鉱開発における環境影響低減など多義に渡り平衡のとれた鉱業法の近代化改正計画を発表した。一般住民、出資者、先住民コミュニティーなど様々な立場の人を対象に協議を重ね、議会審議を経て、同10月に鉱業法改正法案が成立した。成立後直ちに発効となる条項はその一部で、その他の条例も更なる協議が行われた上で段階的に有効となるものであった。2012年11月1日より適用される規制は以下のとおり。

 【新規プログラム】
 ① 鉱業法啓蒙プログラム

所有権申し立て、初期探鉱や先住民協議など鉱業プロセスに関する基本情報教育プログラムのオンライン提供。全ての探鉱ライセンス所持者は2014年11月1日より鉱業法啓蒙プログラムの完了が必須となる。


 ② 先住民の重要文化地域

先住民コミュニティーは、該当する土地を鉱区として認定されないように先住民重要文化地域として申請ができる。


 ③ 探鉱計画書

初期探鉱にあたり探鉱計画書の作成及び先住民を含む土地所有者への告知を義務付け。


 ④ 探鉱許可

一部の初期探鉱活動に探鉱許可の取得を義務付け。全ての土地所有者への事前告知を義務付け。許可決定前に先住民コミュニティーに事前協議及びコメント等の機会を提供。


 【変更事項】
 ① 自発的復興

鉱山会社や個人が政府所有地以外で現在発生している鉱山災害に関して、自発的な復興ができるよう条項を変更。


 ② 鉱区申請

未測量地の鉱区申請に際してはGPSデータの提示が必須となる。


 ③ 評価作業クレジット

先住民協議コストや鉱区測定に係るGPSデータコストは評価作業クレジットの対象となる。


 ④ サンプル容量

ミネラル含有量調査許可取得方法の変更。サンプル容量として認められる量を設定。ミネラル含有量調査許可にはサンプル容量許可と探鉱許可の両方が必須となる。


 ⑤ 閉鎖計画

先住民協議規定が形式化。閉鎖計画または修正閉鎖計画の提出前に先住民との協議が必須となる。


 今回の改正の適用はON州における探鉱活動に多大な影響を与えるだろうと言われている。特に重視されるのは先住民協議の義務化で、これは早い段階で協議を行い、後々に起こりうる紛争を避けることを目的としている。しかし、協議の義務化により申請プロセスが大幅に遅れ、探鉱時期が予測できず、経費増などの影響が出てくることが予測されている。特にジュニア探鉱会社がこの影響を受けるだろうと言われている。

(2012.11.12 バンクーバー 大北博紀) 目次へ
加:カナダ鉱業協会、Bill C-47によるNV準州の鉱山開発促進を歓迎

 カナダ鉱業協会(The Mining Association of Canada)は2012年11月6日、カナダ連邦議会にBill C-47の趣旨説明が下院で行われたことを受け、特にNV準州計画及びプロジェクト評価法の制定に対し、準州に責任ある鉱業プロジェクトを促すとして歓迎の意を表明した。
 Bill C-47はNV準州計画及びプロジェクト評価法及びNWT準州地表権権利委員会法の制定、関連するその他の法律の改正となっている。概要は以下のとおり。
① NV準州計画及びプロジェクト評価法の制定

1993年7月9日に発効されたNV準州土地権利契約法の条項10~12にあるNV準州イヌイット居住区とカナダの間で交わされた土地権利契約の履行

② NWT準州地表権権利委員会法の制定

特定の地表権契約の履行、特にNWT準州の土地及び水の権利並びにその権利に関連して支払われる保証の条件に関連する紛争を解決するためのNWT準州地表権権利委員会の設立

 カナダ鉱業協会は「この法律の骨子によりNV準州における環境評価や許可プロセスが明らかになり、NV準州は新土地利用計画によって来たる将来に向かって進むであろう。この法律により、有望な鉱物ポテンシャルと機会がNV準州の歴史上最大の経済発展の重大な鍵になる。」等述べている。また、カナダ鉱業協会の見積りでは次の10年間にカナダ北部の新規鉱山開発に80億C$以上が投資され、NV準州には約4,500人の新規雇用、地元ビジネス開発はかなり増大するとしている。

(2012.11.12 バンクーバー 大北博紀) 目次へ
ロシア:初の金属アンチモン、年産5千tの大型加工場建設

 中国のメディアがロシアの報道を引用して伝えたところによると、ロシアZabaikalsky Kray(注;中国語原文の漢字表記では「外貝加尓辺疆区」、貝加尓はバイカル)でロシア初となる金属アンチモン大型加工場が建設中とのこと。報道によると、ロシア極東及びバイカル湖地区発展基金は既にこのプロジェクトを2012年下半期の最優先プロジェクトとしている由。同発展基金とZabaikalsky 選鉱工場の株主であるZabaikalsky Kray石油化工機械工場は2012年9月にMOUを締結していた。
 同石油化工機械工場のMakarchuk総経理によると、2012年末には稼働見込みとのこと。ロシアの80%のアンチモン資源はZabaikalsky Krayに集中し、現在の精測資源量は100万t。2011年にZabaikalsky 選鉱場はアンチモン鉱石の採掘を開始し、6万tの鉱石が貯鉱されている。Makarchuk総経理によれば加工工場では年産5千tの金属アンチモンが生産される予定。

(2012.11. 7 金属企画調査部 渡邉美和) 目次へ
ナミビア:中国広東核電集団、2015年末までにHusabウランプロジェクト操業開始予定

 各社の報道によると、中国広東核電集団(CGNPC:China Guangdong Nuclear Power Holding Corp.)は2012年11月6日、中国天津市で開催された中国国際鉱業大会で講演した際に、同社が有するナミビアのHusabウランプロジェクトの操業を2015年末までに開始する予定であることを明らかにした。同社のDeng Ping氏は「Husab鉱山周辺の建設を今年末までに始め、3年後には建設を完了させる予定である。」とコメントし、同プロジェクトが既にナミビア政府から採掘権を取得していることにも言及した。

(2012.11.12 ロンドン 北野由佳) 目次へ
モザンビーク:Moatize石炭プロジェクト、鉄道拡張工事の遅れで生産量を下方修正

 2012年11月7日付の各社報道によると、Valeは同社がモザンビークに有するMoatize石炭プロジェクトに関して、2012年の生産及び輸出目標を460万tから260万tへ大幅に下方修正したことを明らかにした。Tete州の炭鉱からBeira港を結ぶSena鉄道の拡張工事の完成が遅れていることが原因である。鉄道拡張後にはSena鉄道による石炭運搬能力が、現在の200万t/年から650万t/年に増加する。Vale MozambiqueのAltiberto Brandao氏は「輸送面で制限がある時にフル生産はできない。2012年末までには鉄道の準備が整うはずであり、2013年には生産及び輸出目標値を490万tに増やす予定である。」とコメントした。

(2012.11.12 ロンドン 北野由佳) 目次へ
シエラレオネ:Sierra Rutile社、選鉱プラントが稼働開始

 チタンの原料となるルチル・イルメナイト鉱の採掘を行うSierra Rutile Ltd.(ロンドンAIM上場)が2012年11月5日付けで発表したところによると、同社の主力プロジェクトであるLantiプロジェクトにおいて3.5百万t/年の能力を有する選鉱プラントの操業が開始となった。原料となる鉱石は既にLantiプロジェクトより産出されており、また、選鉱後にルチル、イルメナイト及びジルコン精鉱を生産する分離プラントも既に完成している。同社は、2012年中には商業生産を開始し、ルチルの計画生産量である200千t/年にまで速やかに生産を拡大させたいとしている。

(2012.11.12 ロンドン 小嶋吉広) 目次へ
マダガスカル:StratMin社、グラファイト探鉱企業Graphmada社を完全子会社化

 グラファイトの探鉱・開発を行うStratMin社(本社:ロンドン。ロンドンAIM上場)が2012年11月9日付けで発表したところによると、同社はマダガスカルで探鉱を行うGraphmada社の権益85%を25.5百万ポンド(約32億円)で取得した。同社はこれまでGraphmada社の権益15%を所有していたが、今回の権益取得によりGraphmada社を完全子会社化した。
 Graphmada社はマダガスカルに2件の探鉱ライセンスを保有し、予測及び概測鉱物資源量は5,700千tとなっている。また、Graphmada社はグラファイトの加工プラントを既にマダガスカル国内に設置しており、同プラントの計画生産量は12千t/年となっている。

(2012.11.12 ロンドン 小嶋吉広) 目次へ
ギニア:CBG社とMubadala社がボーキサイトの長期供給契約を締結

 Compagnie des Bauxites de Guinée (以下CBG社)は2012年11月3日、Mubadala Development Company (Mubadala社、本社:Abu Dhabi)との間でボーキサイト長期供給契約を締結した。ギニアのMohamed Lamine Fofana鉱山地質大臣は「この契約はギニアとUAEの両国にとって良い契約である。同契約がギニアのGDPにもたらす経済効果は約5億US$/年で、国家歳入の増加や経済のさらなる成長及び安定化の強化につながる。」とコメントした。
 なお、CBG社はギニア政府が49%の権益を所有しており、残りの51%はAlcoa社、Rio Tinto Alcan社及びDadco社のコンソーシアムであるHalco Mining社が所有している。一方Mubadala社はEmirates Aluminiumアルミ製錬所(以下EMAL)の50%を所有しており、EMALは2014年までに130万t/年の製錬能力を達成し、世界最大級の単一(free-standing)アルミ製錬所となる予定である。

(2012.11.12 ロンドン 北野由佳) 目次へ
南ア:2012年9月の鉱山生産量を発表

 南ア国家統計局(Stats SA)は2012年11月8日、同年9月における南ア全体の鉱山生産量を発表した。2012年9月の鉱山生産量は対前年同月比8.3%減、対前月比8%減、また2012年Q3は、対前四半期比3.2%減となった。9月の生産量が大幅に減少した主因はストライキによって鉱山操業が停止したPGMの減産で、その他には金や石炭の生産量が減少したことも大きく影響した。
 南アの金融大手Nedbankは「鉱業ストライキによる供給障害と南ア鉱業の全体的に困難な操業条件は今後数か月間の鉱山生産量にも悪影響を与え続ける。」と分析している。

(2012.11.12 ロンドン 北野由佳) 目次へ
豪:連邦政府、NT州Gove半島のボーキサイト鉱山・アルミナ精錬所の支援に同意

 2012年11月6日付地元紙等によると、連邦政府はNT州Gove半島にあるRio Tinto傘下のPacific Aluminium社が操業するボーキサイト鉱山及びアルミナ精錬所に供給するためのガスパイプラインの建設の支援に同意した。2012年10月Rio TintoはGoveでの操業は年間2億A$の損失があるため事業の見直しを行っているとしていた。損失の一部は高コストのディーゼル発電によるとされており、2013年1月には事業見直しの結論が出る見込みとなっている。
 NT州のTerry Mills主席大臣は、前週にキャンベラで行われた会合で連邦政府及びMartin Ferguson連邦資源エネルギー大臣からプロジェクトへの協力が表明された、と述べた。主席大臣は、今回の問題がGoveだけでなくNT州全体に及ぶとの認識を連邦と共有したと述べている。
 Gove半島の操業では年間820万tのボーキサイト、及び265万tのアルミナを生産しており、1,400名の従業員を雇用している。

(2012.10. 9 シドニー 栗原政臣) 目次へ
豪:会計法人による鉱物資源利用税(MRRT)の税収予測

 2012年11月6日付け地元紙は、デロイトグループの経済シンクタンクであるデロイト・アクセス・エコノミーによる税収予測及び連邦政府財政に対する予測を報じている。同シンクタンクは2012/2013年度の鉱物資源利用税(MRRT)の税収不足によって連邦政府の財政が42億A$の赤字となると予測するとともに、2012/2013年度のMRRTの税収及び石油資源利用税(PRRT:Petroleum Resource Rent Tax)の税収が連邦政府が10月に発表した上半期経済・財政見通しにおける同税収予測額から33億A$下回ると予測している。

(2012.11.13 シドニー 伊藤浩) 目次へ
豪:Venture Minerals社、Mt Lindsay錫・タングステン・プロジェクトのBFSを発表

 2012年11月7日、Venture Minerals Ltd.(本社:豪Perth)はTAS州Mt Lindsay錫・タングステン・プロジェクトのBankable FS結果を発表した。初めて発表された鉱石埋蔵量は以下のとおり。


  鉱石埋蔵量 Sn品位 WO3品位 磁鉄鉱品位 Cu品位
確定鉱石埋蔵量 6.4百万t 0.2% 0.2% 18% 0.1%
推定鉱石埋蔵量 7.3百万t 0.2% 0.1% 13% 0.1%
合計 14.0百万t 0.2% 0.1% 15% 0.1%

 計上された鉱石埋蔵量の錫金属量及び錫/タングステン金属量はそれぞれ30,000 t及び46,000 tとなり、プロジェクトからは5億5,000万A$以上の収益が見込まれている。プラント及びインフラの資本支出は1億9,800万A$とされており、これにはプラント能力を175万t/年へと35%拡張する費用も含まれている。操業コストは59 A$/tで、プロジェクトライフは9年間。
 同社のHamish Halliday社長は、今回のBFSにはMt Lindsayプロジェクトの西方3.5 kmに位置する生産間近のLivingstone直接船積赤鉄鉱プロジェクト(予測資源量240万t、Fe品位57%)は入っていないとし、今後は許認可プロセスとともに、オフテイク及び資金調達に注力すると述べている。

(2012.11.13 シドニー 栗原政臣) 目次へ
豪:豪州証券取引所、埋蔵量及び資源量の開示に係る新しい上場規則が承認されたと発表

 2012年11月8日、豪州証券取引所(Australian Securities Exchange、以下ASX)は、埋蔵量及び資源量の開示内容を改正した新しい上場規則が承認されたと発表した。ASXのCEO及びManaging DirectorのElmer Funke Kupper氏は、この新しい上場規則はASX上場各社、Joint Ore Reserves Committee、産業界及び投資家グループ、埋蔵量及び資源量評価に関する専門家、及び豪州証券投資委員会との広範囲に及ぶ2度に渡る協議で完成したと述べ、12ヵ月の移行期間を経て2013年12月1日から効力を持つとしている。それ以降鉱山会社は、現在見直し中で2012年12月中旬に発表予定のJORCコードに従って報告しなくてはならず、探査結果、鉱石埋蔵量の評価、及び生産目標の発表の際には追加情報が必要となる。

(2012.11.13 シドニー 栗原政臣) 目次へ
豪:炭素税導入後の電力料金が急激に上昇

 2012年11月8日付け地元紙は、2012年7月から導入された炭素税の影響により豪州の電力料金が急激に上昇したことを伝えている。The Australian Energy Market Operatorによる報告では、豪州電力市場における電力のスポット価格は炭素税導入前の2012年6月に37 A$/MWhであったが、7月以降の平均価格は58 A$/MWhであり、20 A$/MWh以上の急激な価格上昇となったことが報告されている。また、地元紙は炭素税の導入後、豪州における水力発電の比率が8.4%から10.2%に上昇、石炭火力発電の比率は53%から51.1%に低下、褐炭火力発電の比率は24.1%から23.3%に低下したことを伝えている

(2012.11.13 シドニー 伊藤浩) 目次へ
豪:QLD州首相、新規鉱山開発プロジェクトの承認手続き簡素化を約束

 2012年11月9日付け地元紙は、QLD州Campbell Newman首相がブリスベンで開催されたドイツ銀行ビジネス・フォーラムにおいて、既存鉱山に対する規制や手続きを簡素化するとともに、新規鉱山開発のプロジェクトに対する承認期間を2年に短縮することを約束すると発言したことを伝えている。同首相は新規鉱山開発プロジェクトの開発が早期に行われるよう連邦政府に対し全ての承認プロセスの権限をQLD州政府に委譲すべきであるとも発言。同首相の発言は石炭鉱山に対するロイヤルティ引き上げによって石炭業界から強い反発が生じていたことを受けてのものであり、同首相は発言のなかで更に今後10年間は石炭のロイヤルティを引き上げないことを強調した。地元紙はこれら首相の発言を「首相が石炭業界にオリーブの枝を提供した」との表現で好意的に伝えている。

(2012.11.13 シドニー 伊藤浩) 目次へ
カタール:SWF等が探鉱ファンドを設立

 2012年11月11日付けメディア報道によると、カタールの政府系ファンドSWF(Sovereign Wealth Fund)とポーランドの富豪Jan Kulczyk氏はアフリカや南米での探鉱を促進するため、700百万US$のファンドを設立する模様である。出資比率は、カタールのSWFとKulczyk氏がそれぞれ250百万US$を拠出し、他にはブラジルの投資銀行であるBTG Pactual等が200百万US$を拠出する予定となっている。Kulczyk氏とQatar Holdings社の社長Sayed氏は設立されるファンドの非執行役員に就任する見込みである。

(2012.11.12 ロンドン 小嶋吉広) 目次へ
インドネシア:最高裁、鉱石輸出規制に違法判決

 2012年11月5日付けの地元報道によれば、2012年5月からの政府による未加工鉱石輸出規制に対し業界団体等が違法の訴えを起こしていた件に関し、インドネシア最高裁判所はこの訴えを認める判決を下したと報じた。訴えていたのはニッケル中小鉱山団体のインドネシア・ニッケル協会及び地方自治政府協会(Association of Municipality Governments:APKASI)で、同輸出規制を規定しているエネルギー鉱物資源大臣令2012年第7号の第21条を含む4つの条文が、鉱物石炭鉱業法(2009年第4号)及び地方自治法に違反しているといった内容であるが、鉱物石炭鉱業法自体の規定により2014年1月から予定している全面的な未加工鉱石輸出禁止措置は直接の対象となっていない。
 一方で、判決文の抜粋された一部が関係者に出回っているものの、全文は公開されていない模様で、その公開の予定や、今回の決定が全面的に訴えを認めたのか、最終判決なのか等のメディアの質問に対し、最高裁側は正式なコメントを控えており、不明確な状況であるとも伝えている。今回訴えられた形となったエネルギー鉱物資源省を含む政府側もこの時点では判決文を受け取っておらず、具体的なコメント、対応は正式な受領後としている。一部のメディアでは、最高裁の正式発表前に、情報が漏れたのではとの指摘もなされている。
 他方、11月10日の地元報道では、政府側関係5閣僚がこの件に関する会合を11月13日に開催する予定であると伝えている。参加予定閣僚は、経済担当調整相、エネルギー鉱物資源相、商業相、財務相、工業相で、その後の動向が注目される。

(2012.11.12 ジャカルタ 高橋健一) 目次へ
中国:チベット鉱業、年間生産能力5,000 tの電解銅プロジェクト建設を開始

 安泰科によれば、チベット鉱業発展株式有限公司の尼木庁宮銅鉱山採掘拡張プロジェクト及び電解銅プロジェクトの建設が開始される見込み。
 同プロジェクトの投資総額は4.9億元。稼動後の年間銅カソード生産能力は5,000 t、毎年の売上額は2.6億元、総利潤額は5,211万元、投資収益率は11.13%である。
 現在、同鉱床の確定埋蔵量は137.93万t(金属量)、推定埋蔵量は200万t以上である。
 さらにチベット鉱業発展株式有限公司は、中国国内大手のニッケル・コバルト・白金族金属の生産企業であり、国内第3位の銅生産企業でもある金川集団株式有限公司と協力枠組協議を終えた。尼木銅鉱山25%の権益を金川集団に譲渡し、戦略的協力パートナーシップを構築し、尼木銅鉱山を共同開発することによって、金川集団は尼木銅鉱山2番目の株主になる。

(2012.11. 1 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:中国アルミ傘下のレアアース(江蘇)有限公司の製錬分離企業、順次生産停止

 中国希土ネットによれば、江蘇省レアアース産業協会からの情報によると、レアアース市場の低迷が続き、価格が低下し続けているため、通常のレアアース生産及び市場秩序を維持し、市場の安定化かつ健全な発展を促進し、レアアース価格低下を食い止めるため、中国アルミ傘下のレアアース(江蘇)有限公司は、2012年11月1日より常州、阜寧、宜興、常熟など製錬分離企業4社の生産を順次停止させる。

(2012.11. 1 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:中国有色集団傘下のレアアース企業が生産停止、価格維持へ

 中国希土ネットによれば、現在レアアース市場は供給過剰となり、市場を安定させ、バランスの取れた需給関係を築くため、中国有色集団傘下の広東珠江レアアース有限公司と提携企業である宜興新威利成レアアース有限公司が、2012年11月2日より順次レアアース鉱石投入量を削減し、生産停止することを決めた。

(2012.11. 2 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:中国五鉱集団傘下の製錬分離企業が生産停止

 中国希土ネットによれば、中国五鉱集団は、傘下にあるレアアース製錬分離企業の定南大華公司、紅金公司、広州建豊五鉱公司、尋烏新舟製錬所の生産を一次停止する。
 五鉱レアアース事業部の黄氏の話によると、上記の製錬分離企業はレアアース生産量が既に割当枠に達し、現在市場状況が悪く、2013年旧正月以降に生産再開する見込み。

(2012.11. 2 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:贛州レアアース集団、尋烏南方レアアース公司、定南南方レアアース公司と統合買収協議を終える

 中国希土ネットによれば、贛州レアアース集団有限公司(以下、贛州レアアース集団と略称)は、尋烏南方レアアース有限責任公司(以下、尋烏南方と略称)、定南県南方レアアース有限公司(以下、定南南方と略称)と正式に買収合併協議を終えた。
 現在、贛州レアアース集団は、龍南県万宝レアアース製錬分離有限責任公司に対する買収再編を完了し、今後、龍南県鍇昇有色金属公司に対する買収を完了させる。その後年間レアアース分離能力は8,000 tに達する見込み。尋烏南方、定南南方2社に対する買収合併を完了した後、贛州レアアース集団が保有するレアアース製錬分離能力は一層高まり、レアアース産業集積度も大きく引き上げることになる。贛州レアアース集団を主体とする中国南部の大規模なレアアース集団を設立する基盤となる。

(2012.11. 2 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:2012年中国国際鉱業大会が開幕、李克強副首相あいさつ

 現地報道によると、2012年11月4日、「手を携えて、共に発展」をスローガンに、2012年中国国際鉱業大会(China Mining 2012)が天津市梅江会議展覧会センターで開幕した。
 中国共産党中央政治局常務委員で国務院の李克強副首相があいさつに立ち、大会開催を祝し、中国政府は国際的な鉱業の提携協力と発展の方向を推進しているとあいさつした。
 同副首相は、「中国は国内では、探鉱と資源の有効利用そして国内鉱産資源の総合保障能力の向上に立脚しつつ、同時に、積極的に国際協力を推し進め、関係国とともに国際鉱業市場の建設者となり、共存共栄を実現する」と表明した。

(2012.11. 5金属企画調査部 渡邉美和) 目次へ
中国:梧州の年間生産能力30万tの再生銅精錬プロジェクトが生産開始へ

 安泰科によれば、国内でも大規模な再生銅精錬プロジェクトである広西梧州の年間生産能力30万tの再生銅精錬プロジェクトが正式に稼動した。同プロジェクトがフル稼動すれば、年間7,000万tの銅鉱石を節約することができる。年間売上額が180億元、税込み利益は10億元に達する見込み。
 2010年、広西有色金属集団は数10億元を投入して梧州で年間生産能力30万tの再生銅精錬プロジェクトの建設を進め、これにより金属リサイクル分野の取組を推進し、広西の非鉄金属鉱業の改革を促進することとなった。2010年9月、再生銅精錬プロジェクトの建設を開始した。
 同プロジェクトは、梧州再生資源加工工業団地で建設し、銅スクラップを原料とし、年間30万tの銅カソードを産出する規模である。投資総額は23億元で、設備輸入における外貨利用額は883万US$に達する。
 広西有色金属集団の計画によると、更に30億元を投入し、梧州リサイクル工業団地内で年間生産30万tの再生アルミ、年間生産25万tの精密加工及びレアメタル資源回収・総合利用プロジェクトを推進する計画。

(2012.11. 6 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:レアアース生産停止による価格維持にプラス効果

 安泰科によれば、2012年10月に包鋼レアアース、五鉱集団の大手レアアース企業2社が製錬分離生産を停止した後、江蘇省も省内全体のレアアース生産を停止することを発表した。いつから再開されるのかは明確にしていない。中国アルミ業集団も江蘇省に所有する製錬分離企業4社の生産を停止することを発表した。現在、広晟有色及び厦門タングステン業2社は明確な生産停止計画を出していないが、業界内の関係者によると、国内各地で続々と生産を停止する見込み。
 生産停止の情報の公表がレアアース市場に影響を与えている。統計データによると、最近レアアース価格は多少上昇し、一週間前と比較し5%~10%の伸び率となった。取引量も多少増えた。

(2012.11. 6 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:中国アルミ業、河南炭化集団と戦略的協力枠組協議を終える

 安泰科によれば、中国アルミ業集団は、北京で河南石炭業化学工業集団有限責任公司と戦略的協力枠組協議を終えた。
 これまで、中国アルミ業は、河南省にある企業数社、河南石炭業化学工業集団及び傘下の企業との協力事業を展開し、明らかな成果を上げている。今回両社は、戦略的協力枠組協議を終えることにより、各分野で全面的に協力し、両社の市場競争力を引き上げることになる。
 河南石炭業化学工業集団は、石炭・化学工業・非鉄金属・設備製造・物流貿易など多分野で事業を展開している大規模エネルギー企業集団である。

(2012.11. 6 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:ふっ素産業の最近の動向と問題

 現地メディアの報道によると、2012年10月24日に開催された「2012年中国(常熟)国際ふっ素化学工業フォーラム」(原文の漢字表記では「2012中国(常熟)国際氟化工論壇」)の席上、上海三愛富新材料股分有限公司の魏建華董事長は、中国のふっ素産業の最近の動向と問題について講演した。その主な内容は以下の通り。

・ ふっ素産業の基礎原料は蛍石で、中国は蛍石の世界的な資源大国であり、この面で他国と比べて有利な側面を持っている。

・ 中国ふっ素産業は1950年代から興り、フルオロカーボン、フッ化物ポリマー、無機フッ化物、ファインふっ素化学品の4類について完成された製造体系を有している。

・ 2010年末の時点でふっ素化学製造企業は1,000社、生産能力合計(みかけ量)は300万tに達している。

・ 問題点の一つに蛍石資源の消耗の激しさがある。2010年から工業情報化部は参入条件を設定し産業構造変換を進めてきたが、順調には進展していない。

・ 中国のふっ素産業の技術水準はまだ世界的には見劣りし、自主開発や創造的技術の力が弱く、先進諸国の技術の模倣段階である。主に次に掲げる6つの面でその差がある。

① 中国内のふっ素産業の企業規模や技術水準にバラつきが大きい。

② フッ化アルミの生産に当って少数企業のみが湿式製造しているだけで、品質差も大きく、資源利用率が低く、設備の腐食も多く、環境汚染も著しい。

③ 所有する知識財産権が少なく、核心技術は国外のグローバル企業に負っている。

④ ふっ素樹脂の研究開発製造面では、品質が劣る。特に先進製品ほど劣る。

⑤ ふっ素ゴム製品についても品種が少なく、先進製品ほど品質が劣る。

⑥ ファインふっ素化学品についても先進製品ほど外国企業に比べて品質の差が大きい。

・ 中国のふっ素産業の実情を認識し今後の発展を考える際、次の3つの事項について対策をとるべきだ。

① 粗放発展モデルの改編。蛍石資源は中国の戦略資源であり、その資源が豊富な利点を生かして、産業構造変革を中心に、科学技術を用いて、飛躍的発展を遂げる。

② 製品の高付加価値化推進。海外企業や国内の優秀企業を見ると、高い技術力、人材、環境保護などの企業総合力を具えることが必要である。

③ 国内外の優秀な人材の招聘や人材育成。内外の力の差を縮める研究開発が必要であるとともに、自身の持つ先進技術に特化して開発を進めることができれば、差を縮めることは容易。また、知財権の保護体制も進めるべき。

(2012.11. 7 金属企画調査部 渡邉美和) 目次へ
中国:鉱物資源保有国の中国からの投資の勧誘、リスク認識が必要との意見も

 現地メディアの報道によると、2012年11月3~6日、天津で開催された2012年国際鉱業大会の席上、参会した20を越える海外鉱業国の鉱業担当相などから、中国からの投資を歓迎する旨のスピーチが続いていた。
 ここ何年かにわたって積極的に「走出去」(海外進出)政策がとられ、2010年末時点の中国の海外鉱業投資額は2,000億US$(注;フローかストックか不明、また、鉱業には石油石炭や鉄を含む)以上にも達し、80カ国、数千プロジェクトに及んでいる。投資主体(投資している企業など)も600以上である。2011年で見れば、中国の海外鉱産投資件数は284件、投資額は226億US$、投資主体は215である。2012年の上期では、わずかに64件に低下したが、民営企業によるものが67%を占めるなど、新たな傾向を示している。
 しかし、専門家は投資リスクの認識を提言している。投資は慎重に決定されるべきとしているのである。海外投資は前途有望と見られるが、思わぬ落とし穴もある。
 紫金鉱業の邸暁華副董事長は、「走出去」の成功を目指すなら、企業は法制や財税政策、環境保護、安全などのリスクを防止する方策を、まず立てる必要があると指摘している。
 天津中潤華隆有限公司の関係者も同社の長年にわたる海外鉱業投資の経験から、(中国とは)異なる法律や文化そして風俗や習慣を基にした(中国とは)異なる運営方式が必要であるとし、現地の社会的需要を基に立脚し、自身の発展と現地社会が共に有益になることを目指すべきとしている。資源の国際化のためには、国際的な思考法に基づき、資源の略奪と誤解されるような運営はなされるべきではないとして、現地で受け入れられるためには、CSRの履行や現地慈善事業への積極的な参加なども必要としている。

(2012.11. 7 金属企画調査部 渡邉美和) 目次へ
中国:東昇廟鉱業、鉛亜鉛鉱石採掘量拡張、2014年には年産145万t

 現地報道によると、内蒙古自治区巴彦淖尓(Bayannuur)市の東昇廟鉱業有限責任公司が鉛亜鉛鉱石採掘量を拡張している。現在の同公司の採掘選鉱能力は子公司の金鵬鉱業分を含んで95万t/年だが、50万t/年の能力を有する採掘選鉱能力拡張プロジェクトに取り組んでいる。同公司は多金属硫化鉄鉱系の大型亜鉛鉛鉱床を有していて、品位も高い。硫化鉄鉱系では西北部でトップの資源量である。現在の資源量でのマインライフは30年と見込まれていて、今回の50万tの能力増強により2014年には145万t/年の能力を有することになる。

(2012.11. 7 金属企画調査部 渡邉美和) 目次へ
中国:フェロニッケル生産能力、2015年までにNi量で63万t増加

 現地報道によると、2015年までに、中国内では28のフェロニッケルプロジェクトが次々と生産開始となる見込み。これによる生産能力の増加分は63.3万tとなり、既存生産能力を含めると128.56万tのNi量での生産能力が達成される見通しである。上海吉元鉱産品有限公司の温泉総経理が最近語った。
 同総経理によれば2012年現在、17の省区で、電炉298基・年産能力50.68万t(Ni量)、高炉71基・年産能力同14.58が稼働していて、フェロニッケル年産能力の合計は62.26万tである。第12次五カ年計画では9の省区で28のフェロニッケルプラントが建設中であり、その内訳は、広西8、福建8、江蘇3、山東・遼寧・湖北が各2、内蒙古・安徽・河北が各1で、この間の新増年産能力は63.3万tである。

(2012.11.12 金属企画調査部 渡邉美和) 目次へ
おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。

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