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 No.12-47  12月12日

[ 中南米 ]
チリ:COCHILCO、2020年までのチリ銅生産能力予測を下方修正
チリ:大手鉱山会社が電力プロジェクトを推進
チリ:閣僚委員会が第Ⅲ州の発電所プロジェクトを承認、鉱業界は歓迎
チリ:チリ政府、リチウム開発新体制は2013年中に結論
チリ:2012年10月の非鉄金属生産実績
ブラジル:Vale、2013年の中国経済、楽観的な見通し
ペルー:エネルギー鉱山省、Cerro Verde鉱山拡張プロジェクトのEIASを承認
ペルー:Cañariacoプロジェクト住民争議で、地域住民が地質技師らの身柄を一時拘束
ペルー:環境大臣及び住宅大臣、Xstrata社反対問題で現地入り
エクアドル:IMC社、Rio Blanco、Gaby両金・銀プロジェクトから撤退
パナマ:加Inmet社、Cobre Panamá銅プロジェクトの当初資金の調達計画を達成
メキシコ:加Catalyst Copper社、La Verde銅・銀プロジェクトのプレ経済性評価結果を公表
メキシコ:加Silver Standard社、Pitarrilla多金属プロジェクトのFS結果を公表

[ 北米 ]
米:Freeport-McMoRan、石油・ガス分野に進出
米:Uranium Energy社、テキサス州Palanganaウラン鉱山Area 3での生産を開始
加:バンクーバー都市圏の石炭港湾施設拡張計画、周辺住民の不満が拡大

[ 欧州・CIS ]
ロシア:ロシアのUC Rusal社、山東信発アルミ発電集団と合弁企業設立へ

[ アフリカ ]
DRCコンゴ:Gecaminesの虚偽収支報告により、IMFが資金支援を見合わせ
南ア:Kalagadiマンガン・プロジェクト、焼結プラント完成
南ア:Platinum Group Metals社、Western Bushveld JVプロジェクトの開発資金260百万US$を調達
南ア:南ア内閣が鉄鉱石及び鉄鋼に対する輸出税導入を支持

  [ オセアニア ]
豪:連邦政府・資源エネルギー経済局、資源分野の新規投資額を発表
豪:山東黄金集団、Focus Minerals社から豪州金鉱山企業の51%の権益を取得
豪:Hastings社レアアース・プロジェクトに対する中国企業の動き
豪:ジュニア探鉱会社への探鉱投資が減少
豪:Rio Tintoが石炭・貨物鉄道会社のAurizonと石炭輸送契約を締結
豪:ギラード首相、連邦政府による環境規制権限の継続的保有を表明
豪:西豪州のTalisonリチウム社が中国系Tianqiグループによる買収に合意
豪:豪州に対するタイ企業の投資動向
PNG:中国冶金建設集団、Ramuコバルト・ニッケル鉱山生産開始
PNG:O'Neill首相が鉱業・エネルギー政策を発表

[ アジア ]
中国:新疆の金属スクラップ再利用に国家資金支援へ
中国:山東黄金集団、広西有色金属集団と戦略的協力協定を締結
中国:山東省煙台で、大規模な金鉱床発見、埋蔵量20 t以上
中国:鼎立希土新材料産業団地の建設が開始
中国:鉛蓄電池、3大消費分野の分析
中国:鉛蓄電池に消費税課税か
中国:東烏旗の8万t鉛製錬プロジェクトが生産を開始
中国:チタンホワイト産業、重要な転換期に
中国:工業情報化部、江西省南部地域のハイレベルのレアアース産業を対象に支援
中国:甘粛省、紫金鉱業と鉱物資源開発の協定を締結
中国:レアアース産業参入許可35件発表、製錬分離企業が約8割を占める
中国:雲南アルミ業株式有限公司が国家備蓄局に1万5,000 tのアルミ地金を販売
中国:包鋼希土、包鋼集団に属する希土鉱石600万tを8億元で買い付け計画
中国:中国多金属鉱業有限公司に属する大鉱山鉛亜鉛銀鉱山が生産を開始
中国:コバルト需要増加の見込み
中国:原発用ジルコニウム材、技術ボトルネックを突破
中国:広西遷江で50万tの再生アルミプロジェクト実施へ
中国:福建希土集団、所有する厦門タングステン業を増資
中国:2015年の河南省豫光金鉛集団有限責任公司の鉛亜鉛生産量が120万tに達する見込み
中国:中国環境保護部、雲南馳宏亜鉛・ゲルマニウム株式有限公司と戦略的協力関係を構築へ
中国:2013年の旧式設備の合理化目標の申請を開始


チリ:COCHILCO、2020年までのチリ銅生産能力予測を下方修正

 COCHILCOは2012年12月4日に発表した報告書の中で、2020年の銅鉱山生産能力を810万tと予測し、2012年6月に予想した840万tから引き下げた。この下方修正はプロジェクトの遅れによるもので、投資総額389億US$に上る11プロジェクト(銅 7プロジェクト、金 4プロジェクト、下表参照)で開発スケジュールが見直された。プロジェクト遅延として、適正価格での電力確保への不安、追加環境影響調査の実施、プロジェクトに不可欠なインフラ建設の許認可取得、投資・操業コストの大幅な増加が挙げられている。

生産開始の遅れが見込まれるプロジェクト

プロジェクト名
(所在州)
鉱種 投資額
(百万US$)
予想生産開始年
2012年6月時 2012年12月
Inca de Oro
(第Ⅲ州)
600 2014 2016
Santo Domingo
(第Ⅲ州)
1,242 2016 2017
San Antonio Oxide
(第Ⅲ州)
963 2015 2017
Quebrada Blanca Hypogene
(第Ⅰ州)
5,590 2017 2018
Collahuasi Phase III
(第Ⅰ州)
6,500 2017 2019
Relincho
(第Ⅲ州)
3,900 2018 2019
Andina Phase II
(第Ⅴ州)
6,441 2019 2021
Pascua Lama
(第Ⅲ州)
3,000
(チリ側のみ)
2013 2014
Lobo-Marte
(第Ⅲ州)
800 2015 2017
El Morro
(第Ⅲ州)
3,900 2018 2018
Cerro Casale
(第Ⅲ州)
6,000 2017 2019
(2012.12. 4 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
チリ:大手鉱山会社が電力プロジェクトを推進

 メディア報道によると、エネルギーの安定確保のため、大手鉱山会社による自前での発電所建設計画が加速している。最近では、BHP BillitonがKelar火力発電所プロジェクトの再開を発表、この発電所が操業すればEscondida鉱山(チリ第Ⅱ州)の電力需要の約半分を供給できる。CODELCOは約9億US$を投資し、Chuquicamata事業所、Radomiro Tomic事業所、Gaby事業所、Ministro Hales事業所への電力供給を目的とした天然ガス発電所を建設する予定である。同社は計画出力1,050 MWのEnergía Mineraプロジェクト(チリ第Ⅴ州)も保有するが、環境認可問題で現在頓挫している。
 Antofagasta MineralsやCOCHILCOは非在来型再生可能エネルギーの活用にも積極的である。Antofagasta Mineralsは2.7億US$で風力発電プロジェクトを進めている。CODELCOはCalamaで太陽光発電及び風力発電を行っており、風車の増設計画もある。

(2012.12. 4 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
チリ:閣僚委員会が第Ⅲ州の発電所プロジェクトを承認、鉱業界は歓迎

 メディア報道によると、2012年12月3日、環境問題に関する閣僚委員会がEndesa社のPunta Alcalde石炭火力発電所建設プロジェクト(チリ第Ⅲ州、計画出力740 MW、投資額14億US$)を承認した。ただし、建設地となるHuasco渓谷の大気を汚染しない条件が付けられた。Endesa社は環境汚染物質排出削減のために、4億US$の追加投資を行うとしている。
 今回の承認についてJoaquín Villarino鉱業協会(Cosejo Minero)会長は現状の高いエネルギーコストや今後の需要増を考えるとチリにとってよいニュースであると評価した。
 Punta Alcalde発電所の建設は2014年に開始、42~44ヶ月の建設期間を経て2018年頃操業開始見込みである。発電所周辺の環境汚染を懸念する地元住民グループは、発電所建設阻止のために訴訟を起こす構えを見せている。

(2012.12. 5 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
チリ:チリ政府、リチウム開発新体制は2013年中に結論

 メディア報道によると、2012年12月5日、Francisco Orrego鉱業次官はリチウム開発に関し、チリ政府はこれまでの経緯を分析した上で2013年中に今後のための最良の施策を決定すると述べた。同じ会見の中で、リチウムを戦略的鉱物として残すかどうかについても検討され、そのために鉱業省以外の機関との議論も行うとOrrego鉱業次官は言及した。
 リチウム開発の新体制として導入されたリチウム特別操業契約の入札は、SQMの入札参加資格要件不備により11月22日、入札全プロセスの失効が裁定された。

(2012.12. 5 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
チリ:2012年10月の非鉄金属生産実績

 2012年12月6日、COCHILCO(チリ銅委員会)は月報電子版でチリの2012年10月鉱産物生産実績を下表のとおり公表した。

チリの非鉄金属生産実績

  2012年10月生産量 2012年1月~10月計 2011年1月~10月計 増減
銅(千t) 474.9 4,438.7 4,278.4 3.7%増
モリブデン(t) 3,047.6 29,730.9 34,435.1 13.7%減
金(t) 4.6 38.9 36.7 6.0%増
銀(t) 98.8 947.1 1,084.6 12.7%減
(2012.12. 6 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
ブラジル:Vale、2013年の中国経済、楽観的な見通し

 メディア報道によると、ValeのFerreira社長は、中国、アジア諸国の景気は最悪の時期は脱し、中国経済も2013年には回復傾向がみられるとの見通しを語った。同社長によると、中国関係者は、2012年Q4が最悪の時期であり、2013年は回復に向かうと語っている。また同社長の現在の最大の関心は、欧州経済の動向である。Valeは、すでに2013年の新規投資を、2012年の175億US$から、163億US$に減額することを発表しているが、これは主に鉄鉱石価格の下落によるもので、投資計画そのものを見直したわけではない。Valeの計画では2013年の生産量は、鉄鉱石3.06億t、ペレット43百万tである。

(2012.12.10 サンティアゴ 神谷夏実) 目次へ
ペルー:エネルギー鉱山省、Cerro Verde鉱山拡張プロジェクトのEIASを承認

 2012年12月6日付け地元紙によると、Cerro Verde社は、Cerro Verde鉱山(Arequipa県)拡張プロジェクトの環境・社会影響評価(EIAS)がエネルギー鉱山省によって承認されたことを明らかにした。
 この承認により、同社は鉱山拡張のため44億US$の投資が実施可能になった。拡張工事は2013年に開始し2016年に完了する予定で、マインライフは2024年までになる見通しである。

(2012.12.10 リマ 岨中真洋) 目次へ
ペルー:Cañariacoプロジェクト住民争議で、地域住民が地質技師らの身柄を一時拘束

 2012年12月6~8日付け地元各紙によると、Candente Copper社のCañariaco銅プロジェクト(Lambayeque県)が実施されるCañarisコミュニティの住民らは、プロジェクトの中止を要求し、同社の調査請負者であるAmec社の地質技師や環境技師等の身柄を一時拘束した。技師らは24時間以上に及ぶ拘束の後解放されたが、住民らは政府に対し、大部分がプロジェクト実施に反対を表明した住民投票の結果を尊重するよう要求している。
 なお、この住民投票は2012年9月に実施されたが、法的拘束力はなく、住民らは投票の結果が尊重されないことから同社に対する反発を強めていった模様である。
 2012年12月17日には、市民オンブズマンが同地において閣僚評議会官房や農業大臣、環境大臣等が参加する対話協議会を実施する予定だが、Cañarisコミュニティは、同日までのCandente Copper社のCañariacoプロジェクトからの撤退を要求するとしている。

(2012.12.10 リマ 岨中真洋) 目次へ
ペルー:環境大臣及び住宅大臣、Xstrata社反対問題で現地入り

 2012年12月8日付け地元紙によると、2012年5月末から6月半ばにかけて、Cusco県Espinar郡において、Xstrata Tintaya社の活動による河川の汚染を理由とした激しい抗議行動が起ったことを受け、政府や現地自治体その他住民代表者、さらにXstrata社代表者らによる定期的な協議が実施されている。
 環境大臣及び住宅大臣は2012年12月7日に協議のため現地入りし、住民らの訴えを聴取したほか、Xstrata社の廃さいプラントの視察等を行った。
 さらに2012年12月10日から11日にかけては、エネルギー鉱山省の代表団及びXstrata社、地元自治体代表者らとの間で協議会が実施され、自治体とXstrata社の協定内容の見直しや、同社からの自発的拠出金の増額等が検討される見通しとなっている。

(2012.12.10 リマ 岨中真洋) 目次へ
エクアドル:IMC社、Rio Blanco、Gaby両金・銀プロジェクトから撤退

 2012年12月4日付け地元紙によると、IMC社(International Minerals Corporation、本社:米国)は、Azuay県に保有するRio Blanco及びGabyの両金・銀鉱床の権益を売却し、撤退すると発表した。
 同社によると、埋蔵量は両鉱床で金99.1万oz(約31 t)、銀470万oz(約146 t)とされ、権益売却について既に数社と具体的交渉に入っており、政府に申請中の売却認可がおり次第譲渡契約を締結するとしている。
 同社は撤退に至った要因として、20年間の探鉱活動後、2006年のFS以降採掘契約締結に至らず、2008年の鉱業指令No.6で鉱業活動が停止となり、開発着手の見通しがたっていないことを挙げ、また、政策面においても鉱業法や税法の一部改正が行われ、国家収入を最優先した徴税の強化等を挙げている。
 他ではIamgold社(本社:カナダ)は、Azuay県に保有していたQuimsacocha金鉱床の権益を、2012年7月、売却価格の91%をペナルティーとされるもINV Metals社(本社:カナダ)に売却している。

(2012.12.10 リマ 岨中真洋) 目次へ
パナマ:加Inmet社、Cobre Panamá銅プロジェクトの当初資金の調達計画を達成

 2012年11月29日付け業界紙等によると、Inmet Mining Corp.(本社:トロント)のJochen Tilk CEOは、トロントで開催されたスコッティア・バンク・マイニング・カンファレンスにおいて、パナマに80%権益を保有するCobre Panamá銅プロジェクトの開発工事に要する当初資金の調達計画を達成した旨明らかにした。
 2012年に入り、無担保シニア債権による15億US$、Franco-Nevada社からの融資による10億US$、複数の経済協力機関等からの融資による10億US$を得て、初期の開発工事試算額61.8億US$を調達した。既に13億US$の造成工事、12億US$の選鉱及び金銀抽出プラント建設工事の契約を締結しており、今後、発電プラント、港湾工事等の入札を予定している。
 同プロジェクトは、Inmet社80%、Korea Panamá Mining Corp.(韓国鉱物資源公社(KORES)とLS-NikkoがJVで設立した現地法人)20%権益保有で、マインライフ30年超の年間平均生産量は、銅255千t、金2.8 t、銀47.0 t、モリブデン3.2千tと試算されている。

(2012.12.10 メキシコ 高木博康) 目次へ
メキシコ:加Catalyst Copper社、La Verde銅・銀プロジェクトのプレ経済性評価結果を公表

 Catalyst Copper Corp.(本社:バンクーバー)は、メキシコ・ミチョアカン州のLa Verde銅・銀プロジェクトのプレ経済性評価結果を概要以下のとおり2012年12月3日付け同社HPに公表した。
・ マインライフ:18年
・ 年間平均生産量:銅 95.7千t、銀 50.7 t、金 740 kg
・ 税引前正味現在価値(NPV)・8%割引:617百万US$
・ 内部収益率(IRR):21.2%

(2012.12.10 メキシコ 高木博康) 目次へ
メキシコ:加Silver Standard社、Pitarrilla多金属プロジェクトのFS結果を公表

 Silver Standard Resources Inc.(本社:バンクーバー)は、メキシコ・ドゥランゴ州に保有するPitarrilla多金属プロジェクトのFS結果を概要以下のように2012年12月4日付け同社HPに公表した。同社は、2013年H1に環境影響評価報告書の認可を受け、2013年中に開発工事に着手したいとしている。
・ 推定埋蔵量(資源量):銀 14,899 t、鉛 459千t、亜鉛1,230千t
・ マインライフ:32年
・ 初めの18年間の年平均銀生産量:467 t
・ 税引後正味現在価値(NPV)・5%割引:737百万US$
・ 税引後内部収益率(IRR):12.8%

(2012.12.10 メキシコ 高木博康) 目次へ
米:Freeport-McMoRan、石油・ガス分野に進出

 Freeport McMoRan Copper & Gold Inc.(以下、Freeport社)は、2012年12月5日、石油・ガスの探鉱・開発を手がけるPlains Exploration & Production Company(以下、Plains社)とMcMoRan Exploration Co.(以下、McMoRan社)との間で、Freeport社が両者を買収することに合意した契約書に署名したことを発表した。
 契約によれば、Freeport社は、Plains社を同社普通株式1株あたりFreeport社普通株式0.6531株と現金25.00 US$にて買収し、McMoRan社を同社普通株式1株あたり14.75 US$とロイヤルティトラスト1.15ユニット(McMoRan社の大深度探鉱プロジェクトの将来の生産に係る5%のロイヤルティ)にて買収するとしている。
 本買収により、Freeport社は石油・ガス資産を同社のポートフォーリオに組み込み、試算段階での企業価値は600億US$になるとしている。

(2012.12.10 バンクーバー 片山弘行) 目次へ
米:Uranium Energy社、テキサス州Palanganaウラン鉱山Area 3での生産を開始

 Uranium Energy Corp.は、2012年12月7日、同社がテキサス州南部に保有するPalanganaウラン鉱山のArea 3での生産開始を許可する承認書をテキサス州環境質委員会から受領したことを発表した。本承認により、同社のPalanganaウラン鉱山は南東に生産地域が拡大され、現在の生産地域であるArea 1及びArea 2に次いで、Area 3の生産が開始された。
 Palanganaウラン鉱山は現位置回収鉱山であり、同社はArea 4、Area 5の生産に向けて許認可手続き中である。

(2012.12.10 バンクーバー 片山弘行) 目次へ
加:バンクーバー都市圏の石炭港湾施設拡張計画、周辺住民の不満が拡大

 2012年12月6日付地元紙等によると、バンクーバー都市圏の石炭港湾施設拡張計画に対し、周辺住民の不満が拡大していると報じている。
 バンクーバー都市圏の石炭港湾施設では、米国中西部の石炭をアジアに輸出するため、北アメリカ最大の石炭輸出港へと拡張する計画を有している。一つ目は米ワイオミング州から鉄道移送される火力発電用石炭を船に移転するためのサレーの新港湾施設建設(受容能力4百万t/年~8百万t/年)。二つ目はノースバンクーバーNeptune港の原料炭受容能力の引き上げ(12百万t/年→18百万t/年)。デルタ港と合わせると石炭の輸出能力は49百万t/年~53百万t/年に引き上げられる。
 周辺都市の市長や市議は「ほこりや雨による流出。健康被害。米国石炭生産者が環境論争により困難な状況に陥った米西海岸からの輸出計画を単にバンクーバー都市圏に移そうとしていること。港湾拡張計画が住民や企業不在で行われていること。」等に懸念を示している。世論調査によると約半数が反対している。

(2012.12.10 バンクーバー 大北博紀) 目次へ
ロシア:ロシアのUC Rusal社、山東信発アルミ発電集団と合弁企業設立へ

 安泰科によれば、世界最大のアルミメーカー、ロシアのUC Rusal社は、中国国内最大の民間アルミ企業である山東信発アルミ発電集団と覚書を結び、合弁企業の設立を含む協力分野について検討を行う。
 両社が覚書を結んで調印した日から3ヵ月以内に協力チームを発足させ、協力分野について検討する。研究チームが提出した議案を詳しく検討し、2013年6月30日までに協力できるプロジェクトを確定する予定。
 現在、両社は、ロシアでのアルミニウム製錬企業の共同設立、酸化アルミ及びボーキサイト資源の共同開発プロジェクトなどの提案をまとめており、主に中国・ロシア以外の国での事業を選定する見込み。

(2012.12. 7 北京 篠田邦彦) 目次へ
DRCコンゴ:Gecaminesの虚偽収支報告により、IMFが資金支援を見合わせ

 IMFは現在、DRCコンゴ政府における透明性やアカウンタビリティ確保を条件として資金支援を行っているところであるが、2012年12月4日付けメディア報道によると、国営鉱山会社Gecaminesによる収支報告に瑕疵があるとして、532百万US$の資金支援が見合わされることとなった。問題となった取引は、Gecaminesによって昨年なされたComide Sprl社の株式25%の売却であり、本件売却に際しGecaminesはIMFへの報告義務を怠った。後に、鉱山省の発表によってGecaminesによる株式売却が明らかになったことから、IMFは収支報告義務違反として、今回の措置に踏み切ったものである。今回の措置に関しIMFの現地事務所は、「DRCコンゴ政府にとって鉱業セクターの透明性向上は最大の課題であり、コンディショナリティの考えに則り本措置を実施した」とコメントしている。

(2012.12.10 ロンドン 小嶋吉広) 目次へ
南ア:Kalagadiマンガン・プロジェクト、焼結プラント完成

 Kalagadi Manganese社は2012年12月6日、Kalagadiマンガン・プロジェクトの焼結プラントの完成を正式に発表した。焼結プラントの処理能力は240万t/年で、世界最大規模であると言われている。110億ZAR(約12.6億US$)をかけたKalagadiプロジェクトには、鉱山、焼結プラントの建設に加えて、高炭素フェロマンガン製錬所の建設も含まれている。Kalagadi鉱山で採掘された300万tの鉱石が焼結プラントで処理されて焼結鉱240万tが生産され、うち70万tが製錬所に送られ高炭素フェロマンガンが生産される計画である。

(2012.12.10 ロンドン 北野由佳) 目次へ
南ア:Platinum Group Metals社、Western Bushveld JVプロジェクトの開発資金260百万US$を調達

 2012年12月6日付けPlatinum Group Metals社(以下、PGM社)のニュースリリースによると、同社はWestern Bushveld(以下、WB)JVプロジェクト1の開発資金として、民間市中銀行6社による銀行団(幹事行:Barclay)より260百万US$の資金調達について合意したと発表した。同社は現在、WB JVプロジェクトの開発Phase 1として、100百万US$を投じて地表部分の施設やインフラ建設を行っているところであり、2016年のフル生産移行時には8.5 tのPGM生産を予定している。PGM社は本プロジェクト権益74%を保有しており、残りの26%はWesizwe Platinum Ltd.が保有している。

(2012.12.10 ロンドン 小嶋吉広) 目次へ
南ア:南ア内閣が鉄鉱石及び鉄鋼に対する輸出税導入を支持

 南アフリカ政府の内閣は2012年12月6日、前日に行われた閣議で鉄鉱石及び鉄鋼に対して輸出税を導入することを提言している報告書を支持したことを発表した。国内の鉄鉱石・鉄鋼産業の保護と新しい鉄道や港といったインフラ整備に必要となる鉄鋼を確保することが目的であるとされている。南ア内閣のスポークスマンは「鉄鉱石の価格が世界的に上昇したことにより(南アの)鉄鉱石生産者は国内市場より輸出を好むようになり、国内の製造業は深刻な影響を受けた。」とコメントした。なお、輸出税の税率に関する詳細は明らかにされていないが、報告書は輸出税の迅速な実施を勧めており、鉱物資源省、産業省、財務省といった関係省庁が実施に向けた調査を行う予定であるとされる。

(2012.12.10 ロンドン 北野由佳) 目次へ
豪:連邦政府・資源エネルギー経済局、資源分野の新規投資額を発表

 2012年11月28日、連邦政府・資源エネルギー経済局(BREE)は、2012年4月から10月の期間における資源・エネルギー産業における新規投資額を発表した。当該期間に企業によって意思決定された新規投資プロジェクトは、金属鉱山プロジェクト34件、石炭鉱山プロジェクト17件、石油ガスプロジェクト18件、インフラ関連プロジェクト18件の合計87件であり、投資額の総計2,680億A$は過去最高額であると報告されている。

(2012.12. 4 シドニー 伊藤浩) 目次へ
豪:山東黄金集団、Focus Minerals社から豪州金鉱山企業の51%の権益を取得

 安泰科によれば、中国国有企業は豪州の金資源に対する投資を加速しており、豪州金鉱山企業Focus Minerals社は、中国国有企業である山東黄金集団と協力し、生産能力の拡大を図り、新しい鉱山の開発を計画している。
 Focus Minerals社は、2.25億A$でPerthにある企業の51%の権益を山東黄金集団に売却することに決めた。
 Focus Minerals社が同資金をKalgoorie及びLaverton近くにある金鉱山の開発に活用し、今後も新規鉱山の開発に力を入れる。

(2012.12. 6 北京 篠田邦彦) 目次へ
豪:Hastings社レアアース・プロジェクトに対する中国企業の動き

 2012年12月3日付け地元紙は、豪州Hastings社が西オーストラリア州で計画しているEast Kimberleyレアアース・プロジェクトに中国系の広東レアアース・グループが関心を示し、同グループの代表がHastings社を訪問したと伝えている。また地元紙は中国系Minmetals社もHastings社の同プロジェクトに関心を示していると伝えている。Hastings社のEast Kimberleyレアアース・プロジェクトは、同社の説明によれば豪州では最大規模、世界では4番目に大きい重希土レアアースの鉱床の開発プロジェクトであり、鉱床の価値は約19億A$、開発に要する費用は約7億A$と予想されている。同社は2012年にFSを終了し、その後開発パートナーを探していた。

(2012.12. 8 シドニー 伊藤浩) 目次へ
豪:ジュニア探鉱会社への探鉱投資が減少

 2012年12月3日付け地元紙は、近年、豪州のジュニアの探鉱会社への探鉱投資が減少しており、これら探鉱会社が苦境に立たされている旨を伝えている。民間投資会社Investmet社のMichael Fotios代表は、過去3~6ヶ月でジュニアの探査会社に探鉱費用を拠出する動きが明らかに鈍化しているとコメントするとともに、1980年代には毎年10~20件の企業が重要な鉱物資源鉱床を発見していたが、現在は毎年1~2件の企業が発見している状況であり、これは、探査部門に入ってくる投資額が減少したことが直接的な原因であるとコメントしている。同氏はまた、資源ブームにもかかわらず2004年以降の探鉱の大半は、採掘が既に行われている地域もしくはインフラが整っているいわゆるブラウンフィールドで行われてきたと指摘している。資源エネルギー経済局(BREE)は企業の鉱物資源探査支出額は近年増加しているものの、探査対象はブラウンフィールドとグリーンフィールド間で均等に分散されていないと報告している。またBREEは、直近2年間でブラウンフィールドの探鉱費の増加が著しく、2012年の探鉱費は前年比38%増の28億A$、他方グリーンフィールドの探鉱費は前年比17%増の13億A$であったと報告している。

(2012.12. 8 シドニー 伊藤浩) 目次へ
豪:Rio Tintoが石炭・貨物鉄道会社のAurizonと石炭輸送契約を締結

 2012年12月6日付け地元各紙は、Rio TintoがQLD州の石炭・貨物鉄道会社のAurizon(旧QRナショナル社)と石炭輸送に係る10年間の契約を締結したことを伝えている。報道によれば、Rio TintoとQRナショナルはこれまで石炭輸送契約を締結していたが、その契約期限が2013年6月までとなっていた。今般の契約は従来の契約を継続する意味を有するものの、その内容はRio Tintoが操業しているクレアモント石炭鉱山から石炭積出港のダーリンプルベイまで年間約1,200万tの石炭を輸送するものであり、契約規模は豪州の石炭輸送契約では最大規模となる。当該契約は従来の契約失効後の2013年7月から効力を有する内容となっている。他方、Rio Tintoは2011年にAurizon社のライバル会社であるAsciano社とも石炭輸送契約を締結している。当該契約はヘイル・クリーク石炭鉱山から年間約800万tの石炭及びケストレル石炭鉱山から年間約50万tの石炭をダーリンプルベイまで輸送する10年間契約である。

(2012.12. 8 シドニー 伊藤浩) 目次へ
豪:ギラード首相、連邦政府による環境規制権限の継続的保有を表明

 2012年12月7日付け等地元各紙は、連邦政府ギラード首相が同首相の当初の約束を翻意し、今後も連邦政府に大規模資源開発プロジェクトに対する環境規制権限(Green tape)を保持させる意向であると表明したことを伝えている。これに対し各州首相及びビジネスリーダー等は今般の環境規制権限の州政府への委譲の失敗は鉱山開発プロジェクトの遅延と投資への打撃を及ぼすものであるとして深く失望していると報じている。

(2012.12. 9 シドニー 伊藤浩) 目次へ
豪:西豪州のTalisonリチウム社が中国系Tianqiグループによる買収に合意

 2012年12月8付け地元紙は、西豪州のTalisonリチウム社が中国系Tianqiグループによる買収に合意したことを伝えている。買収額は約8.15億A$と報じられている。Tianqiグループは従来からTalisonリチウム社の株式の16%を保有していた。今般の買収交渉においてTianqiグループは、米国系のRockwood Holdings社が提示した金額よりも15%高い金額を提示してTalisonリチウム社との合意に至った模様。Talisonリチウム社が操業する西豪州のGreenbushes鉱山は1983年に操業開始し25年間にわたり錫、タンタルを生産。その後リチウムを採掘し現在に至っている。Greenbushes鉱山は世界最大規模のリチウム鉱山であり、同社は世界のリチウムの約33%を供給しているとともに中国のリチウム需要の約80%にあたる量を供給している。

(2012.12. 9 シドニー 伊藤浩) 目次へ
豪:豪州に対するタイ企業の投資動向

 2012年12月10日付け地元紙は、タイ国内の投資家が豪州に対し積極的な投資を行う動きがあることを伝えている。報道によればタイ国内のエネルギー関連企業は近隣国への投資の機会を探っており、他方、同国の資源開発会社が高コストにも関わらず豪州への投資を表明したもよう。タイ石油公社のTevin探査・開発チーフ・エグゼクティブによれば、タイの企業はこれまで豪州の複雑な地質、高コスト、厳しい環境規制に挑戦し豪州の状況を十分理解してきている。今後豪州で当企業が生き残ることができれば、どこの国でも活動することができるようになるとコメントしている。他方、地元紙はタイのBanpu社が石炭権益確保において豪州をインドネシア、ラオス、中国に次ぐ重要な国の一つとして考えていると表明したことを伝えており、同社の投資責任者が「豪州のインフラコスト等は高いものの、豪州の坑内掘技術等の鉱山技術を学べることは当社にとって大きな強みになる」とコメントしたことを伝えている。

(2012.12. 9 シドニー 伊藤浩) 目次へ
PNG:中国冶金建設集団、Ramuコバルト・ニッケル鉱山生産開始

 安泰科によれば、中国冶金建設集団が所有するRamuコバルト・ニッケルプロジェクトが、2012年12月6日に生産開始となった。
 本プロジェクトが2012年3月に試運転を開始して以来、高圧酸浸出法により2つの生産ラインで試運転し、相互交替を実現し、かつ2012年8月末に2つの生産ラインを同時に運転することを実現した。現在、本プロジェクトは正式な生産段階に入った。2012年11月30日までに水酸化ニッケル・コバルト製品を12,013 t生産しており、その中にはニッケル金属4,526 t、コバルト金属418 t、クロム精鉱1.8万tが含まれている。第1回目のテスト販売製品も11月に船積み・発送を行った。

(2012.12. 7 北京 篠田邦彦) 目次へ
PNG:O’Neill首相が鉱業・エネルギー政策を発表

 2012年12月3日付け地元紙は、PNGのO’Neill首相が3日、シドニーで開催された豪州とPNGとの資源・投資会議において、PNGの鉱業・エネルギー政策を発表したことを伝えている。同首相は同国のエネルギープロジェクトの初期段階の投資は輸出ではなく国内供給に焦点を当てるべきであると発言。また、同首相は鉱業・エネルギー分野に対する豪州からの160億A$の投資を認識した上で、同国においてエクソンモービルが実施中のLNGプロジェクトの開発コストが20%増加したことから、今後、コスト削減と生産性向上のため政府と産業界との間で新たな対話を促進する意向であると発言。政府への諮問機関として生産性委員会を設置する計画を発表した。同首相はまた雇用の創出、投資促進、国内エネルギー供給のためエネルギー開発プロジェクトの早期承認や、初期段階のガス開発への支援を行う予定であることを表明した。

(2012.12. 8 シドニー 伊藤浩) 目次へ
中国:新疆の金属スクラップ再利用に国家資金支援へ

 安泰科によれば、新疆南疆再生資源総合開発工業団地が国家都市鉱山のモデル地域に指定された。
 南疆再生資源総合開発工業団地は、新疆巴州万方物資再生利用有限公司により建設され、主に廃自動車の解体・リサイクル、廃鉄鋼の加工輸送、廃電気電子製品のリサイクル、廃プラスチックのリサイクル回収利用、非鉄金属スクラップ選別・加工などの事業を展開している。
 巴州万方物資再生利用有限公司は、中央政府から1,500万元以上の資金支援を受けていたが、再生資源回収モデル基地の建設事業に対し、更に10.39億元を投入し、南疆再生資源総合開発団地を建設する。建設が完了した後、再生資源処理能力は33.5万tに達する見込み。2015年まで都市鉱山の年間ベースでの回収利用能力は64万t、加工利用率は80%以上に達する見込み。
 都市鉱山とは、廃棄電機設備、通信工具、自動車、家電製品、金属などスクラップ分野の中でリサイクルできる鉄鋼、非鉄金属または貴金属等の資源のことを指している。
 新疆ウィグル自治区商務庁の統計データによると、2011年に自治区内にあるリサイクル企業が150社余り、回収拠点5,200ヵ所、廃棄ゴム、プラスチック、鉄鋼、非鉄金属などの廃棄物資を回収し、回収総量は176万tで、売上額は68億元である。

(2012.12. 3 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:山東黄金集団、広西有色金属集団と戦略的協力協定を締結

 安泰科によれば、山東黄金集団は、広西有色金属集団と済南市で戦略的協力協定を締結した。山東黄金集団は、広西、貴州省及び東南アジアの鉱物資源を整理・統合することについて確実な基礎が構築できる。
 広西有色金属集団有限公司は、広西チワン族自治区人民政府により承認された、非鉄金属資源の開発を行う国有企業である。
 広西有色金属集団、山東黄金集団ともに国有企業で、鉱物事業を主要業務とし、科学研究、地質、製錬選別、高度加工などの分野で共通点が多く、より良い協力ができると確信している。

(2012.12. 3 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:山東省煙台で、大規模な金鉱床発見、埋蔵量20 t以上

 安泰科によれば、山東省国土資源部からの情報によると、煙台栖霞市で大規模な金鉱床が発見され、その埋蔵量は20 tを超える。
 1950年代以降、地質探査部門は、同地域に対して探査研究作業を行い、いくつかの鉱徴地を発見したが、大規模な金鉱床を発見することができなかった。2010年4月、山東省国土資源部門は、栖霞市の一部地域に対して探査を行い、探査地域に対する深下部探査を行い、鉱床を発見することができた。
 栖霞市国土資源部の関係責任者の紹介によると、当該金鉱床の埋蔵量は国が定めた大規模金鉱床の基準に達し、20 t以上である。

(2012.12. 3 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:鼎立希土新材料産業団地の建設が開始

 安泰科によれば、鼎立株式と広西岑渓市政府との共同投資により建設した広西鼎立希土新材料科学技術産業団地の建設が正式に開始された。
 2012年6月、両社は、「広西鼎立新材料科学技術産業団地に関する投資契約」を結んだ。鼎立株式は、広西岑渓市馬路鎮で新材料産業団地の建設に投資し、投資予定額は10億元である。鼎立株式は、産業団地のプロジェクトに対する投資、開発、建設、企業誘致及び運営業務を実施する。主にレアアース資源の高度加工事業を展開する。同産業団地の建設期間は3年間とし、3期に分けて建設する予定。第1期の建設には、年間生産3,000 tのネオジム鉄ボロン系永久磁石材料、同2,000 tの希土類金属、同5,000 tのネオジム鉄ボロン系スクラップにおける総合処理の3つのプロジェクトが含まれている。新材料産業団地の建設が完了した後、年間生産額は30億元以上となる見込み。

(2012.12. 4 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:鉛蓄電池、3大消費分野の分析

 現地報道によると、哈尓濱(ハルピン)工業大学の胡信国教授は、2012年11月29日に開催された第2回全国鉛蓄電池新技術検討会の席上、「産業参入条件下での中国の鉛蓄電池の発展方向」と題する報告を行った。この中で、同教授は、昨年(2011年)の中国の多鉛蓄電池販売量は1.4億kVAh(注;下記3分野の合計値より小さいが報道のママ)、国際機構の推計による2017年の中国の鉛蓄電池の販売量は2.4億kVAhに達するとの見方を示した。また、中国の鉛蓄電池の3大消費分野について、以下のように分析している。

① 電動自転車分野:

昨年(2011年)の電動自転車の販売量は3,000万台以上に達し、その97%以上はまだ鉛蓄電池を搭載している。関係機関の統計によれば、現在の中国全体での電動自転車保有台数は1.4億台となっている。新規販売及び取り換えによるこの分野での鉛蓄電池市場は5,600万kVAhである。


② 自動車分野:

自動車起動用の電池は猛烈な発展を遂げている。昨年(2011年)の自動車生産量は1,850万台になり、全国保有台数は1億台を越え、世界一の自動車販売大国となっている。輸出に加え、自動車用の新規及び取り換えの鉛蓄電池市場は5,300万kVAhで電動自転車用途と並んでいる。


③ 工業電池分野:

通信設備電源や風力太陽などの蓄電に用いられる分野で、この分野の蓄電池メーカーは供給が需要に追い付かず生産が間に合わない状況すらある。主に近年の通信設備増強の急速な発展によるもので、それに加え交換時期の到来に伴う更新需要も大きい。この1~2年での鉛蓄電池需要も大きく躍進すると見られ、年間需要は約4,000万kVAhと見られる。

(2012.12. 4 金属企画調査部 渡邉美和) 目次へ
中国:鉛蓄電池に消費税課税か

 現地報道によると、2012年11月29日に開催された第2回全国鉛蓄電池新技術検討会の席上、中国電池工業協会の王金良副会長は、税務総局と財政部は鉛蓄電池に5%の消費税(注;中国の消費税は、日本の消費税とは異なり、日本では物品税に近い税金。中国の「消費税」は奢侈性の高い物品および環境汚染製品に対して課税するとされている)課税を行おうとしているとの見通しを明らかにした。同氏は課税開始時期については明示していないが、48 V12Aの電池では15~20元/個となると見られる。
 企業が価格競争を展開している現況下では消費者への転化も難しく、大企業にとっては有利、中小企業や欠損を生じているような企業にとっては不利に働くことになる。中小の鉛蓄電池企業の衰亡の方向に作用するとみられる。

(2012.12. 4 金属企画調査部 渡邉美和) 目次へ
中国:東烏旗の8万t鉛製錬プロジェクトが生産を開始

 安泰科によれば、2012年11月30日に、内モンゴル錫林郭勒盟双源非鉄金属製錬有限公司の8万t鉛製錬プロジェクトが、東烏旗烏里雅斯太工業団地で生産を開始した。
 調べによると、同プロジェクトに対する投資実施額は12.6億元で、国内の先端的な技術を用い、年間で電解アルミ8万t、硫酸6.6万tを産出する予定。生産を開始した後、年間生産額は20億元、税額は1.2億元に達する見込み。

(2012.12. 4 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:チタンホワイト産業、重要な転換期に

 現地メディアが伝えるところによると、2012年12月1日から広西壮族自治区南寧市で開催されていた2012年全国チタンホワイト産業年会では、チタンホワイト産業で産業調整、技術改造、クリーン生産などが進行中で、重要な転換期にあることが共通して認識されているとのことである。
 中国のチタンホワイト産業では、現在、硫酸法が絶対優勢である。だが、硫酸法は汚染物排出や副産排出物も多く環境汚染の懸念が大きい。2011年時点で55社のメーカーの内、54社が硫酸法で製造、環境にとってより有利な塩化法技術は錦州チタン業1社で、全国生産量の2%に及ばない。
 国家発展改革委員会は「バナジウム・チタン資源の総合利用と産業発展第12次五カ年計画」で新規能力増加を厳格に抑制しつつ、硫酸法チタンホワイト生産ラインを技術改造しようとしている。というのも国外から塩化法チタンホワイトの製造技術の導入に支障があり、自主開発が迫られているのであるがそれには時間もかかる。「産業構造調整指導目録(2011年版)」でも硫酸法チタンホワイトの設備改造は制限されている。
 現在各地で新設が進められているプラント6か所が塩化法ラインである。2015年の予想生産能力は340万tだが、その内30万tが塩化法となると予定であり、徐々にではあるが、着実にクリーン化は進展している。

(2012.12. 4 金属企画調査部 渡邉美和) 目次へ
中国:工業情報化部、江西省南部地域のハイレベルのレアアース産業を対象に支援

 安泰科によれば、2012年12月2日に南昌市で、中国工業情報化部と江西省政府が「江西省工業情報化発展促進に関する戦略的枠組協定」を締結し、江西省南部の元中央ソビエト区が含まれる地域で、レアアース・タングステンの新材料、フッ化塩素などの業界・分野を中心に支援することを決めた。
 両者の協議に基づき、主に以下の三つの分野で協力する計画である。
 第一に、戦略的新興産業の発展を加速すること。江西省の新材料分野、宇宙飛行製造分野、バイオ医薬品分野の成長を支援する。宇宙飛行製造、バイオ医薬品、金属新材料、電子情報など優位性のある産業分野で国家レベルの産業基地を構築する。
 第二に、伝統産業の転換と高度化を促進すること。江西省の自動車、石油化学、鉄鋼、建築材料、紡績服装などの伝統産業の転換と高度化を促進し、南昌市では小規模な企業創業発展基地を構築する。九江市では1千万t級の石油化学基地及び優良な鉄鋼産業基地を構築する。
 第三に、江西省南部の元中央ソビエト区が含まれる地域の工業情報化の発展のための政策措置を共同研究すること。ハイレベルなレアアース産業及びタングステン新材料、軍事用・民生用の融合、新型電子、フッ化塩素などの産業と分野を対象として支援する。

(2012.12. 4 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:甘粛省、紫金鉱業と鉱物資源開発の協定を締結

 安泰科によれば、2012年11月3日に甘粛省政府は、紫金鉱業集団株式有限公司と戦略的協力枠組協定を締結した。
 本協議においては、甘粛省南部地域の鉱物資源の探査・開発、産業のサプライチェーンの延伸、循環型経済の発展に向けた取組を推進する。

(2012.12. 5 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:レアアース産業参入許可35件発表、製錬分離企業が約8割を占める

 安泰科によれば、2012年12月4日に第3弾のレアアース産業参入許可企業が公表され、合計11社の企業がリストに入った。これまで国内で合計35社の企業が選ばれた。
 産業のサプライチェーンから見ると、鉱山企業は、山東微山湖希土有限公司と広東平遠県華企レアアース実業有限公司のわずか2社である。他の企業は製錬分離企業26社と金属企業7社で、製錬企業が全体35社の74%を占めている。
 今回工業情報化部が公表した第3弾の企業リスト11社の内訳をみると、製錬企業9社、金属企業2社となっている。
 第3弾で選定された11社のうち江西省では贛州虔東レアアース集団株式有限公司、江西金世紀新材料株式有限公司、贛州科力希土新材料有限公司、3社の企業が選定されている。第1弾で選定されたのは贛県紅金希土有限公司と定南大華新材料資源有限公司の2社、第2弾で選定されたのは定南県南方希土有限責任公司、江西明達機能材料有限責任公司、贛州晨光希土新材料株式有限公司、全南県新資源希土有限責任公司、全南包鋼晶環希土有限公司の5社であり、これまで江西省では合計10社の企業が選ばれている。
 そのほかに江蘇省、山東省、四川省がそれぞれ4社、広東省と内モンゴルがそれぞれ3社である。甘粛省、遼寧省、福建省、広西省、陝西省、湖南省、北京市はそれぞれ1社である。

(2012.12. 5 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:雲南アルミ業株式有限公司が国家備蓄局に1万5,000 tのアルミ地金を販売

 安泰科によれば、2012年12月5日の海外マスコミの報道によると、雲南アルミ業株式有限公司が、深圳取引所に声明書を提出し、集中入札募集を通じて国家備蓄局にアルミ地金を販売し、12月29日までに納品する予定。今回の販売価格は15,743元/t(2,506 US$/tに相当する)。

(2012.12. 5 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:包鋼希土、包鋼集団に属する希土鉱石600万tを8億元で買い付け計画

 安泰科によれば、包鋼希土は、80,514万元で、株主である包鋼集団から白雲鄂博主体鉱山、東鉱鉱山の鉱石600万tを買い付ける。同時に、200万元で、包鋼集団傘下の巴潤鉱業から白雲鄂博西鉱山のレアアース鉱石10万tを買い付ける計画。
 包鋼集団は包鋼希土の9.42億株、すなわち38.92%の権益を保有している。
 白雲鄂博主体鉱山・東鉱鉱山の採掘量は1,489.14万t、平均品位は6.65%で、レアアース含有量99.03万t、t当たり価格は134.19元である。一方、西鉱山の鉱石平均品位は1.56%で、レアアース含有量は5.63万tである。
 今回買付する予定の白雲鄂博主体鉱山・東鉱鉱山の鉱石は、主に傘下の子会社による選鉱生産に使用される。買付予定の西鉱鉱山の鉱石は主に工業実験に使用される。

(2012.12. 5 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:中国多金属鉱業有限公司に属する大鉱山鉛亜鉛銀鉱山が生産を開始

 安泰科によれば、2012年12月1日に中国多金属鉱業有限公司に属する大鉱山鉛亜鉛銀鉱山が正式に商業化生産を開始した。
 大鉱山鉱山は雲南省鉛亜鉛銀多金属鉱床地域に位置し、用地面積は1.56 ㎢である。地質報告書によると、大鉱山鉱山の鉛・亜鉛・銀の品位はそれぞれ2.69%、5.20%、54.16 g/tである。同社は、雲南省で鉛亜鉛鉱床2ヵ所を開発している。
 大鉱山鉱山は現在2本の生産ラインを保有し、それぞれの一日当たり生産能力は300 tで、現在300 t/日以下の規模で生産している。2013年第3四半期には生産能力が600 t/日に達する見込み。

(2012.12. 5 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:コバルト需要増加の見込み

 現地報道では、最近の米国アイダホ州でのコバルト採掘再開のニュースを受け、中国でもコバルトが戦略的な資源であることが以下のように報じられた。
 統計によれば、米国は世界最大のコバルト消費国であり、年間消費量は約1万tである。これは世界全体の1割である。米国では先端技術やクリーンエネルギー発展に伴い、コバルト需要量は増加した。一方で、これまで依存してきた中国からの輸入についても、中国国内でのコバルト需要増加により米国輸出は減少していた。米国にとってコバルトは、国土安全と国民経済にとって非常に重大な影響を及ぼす戦略資源の一つとなっているのである。
 中国でも、コバルト需要は爆発的な増加を示している。将来も増加が見込まれ、コバルトは中国にとって資源が不足する9鉱種資源の一つとされているのである。中国も国内生産だけでは需要を満たすことができず、大量の精鉱や加工品を輸入している。2011年の中国のコバルト市場は供給量4.06万tである。2011年の中国のコバルト精鉱輸入量は34.8万tで、その92.8%(約32.3万t)はDRCコンゴからであり、中国は大きくDRCコンゴに依存している。
 コバルトは、中国の国土安全と国民経済にとって非常に重大な影響を及ぼす戦略資源の一つである。

(2012.12. 5 金属企画調査部 渡邉美和) 目次へ
中国:原発用ジルコニウム材、技術ボトルネックを突破

 現地報道によると、陝西省宝鶏市の先進技術産業開発区にある国核チタンジルコニウム業股份公司で、原発用ジルコニウム材の生産が、正式に稼働に向けて最終段階の試験運転となっている。
 中国の原発用ジルコニウム産業は1960年代から既に動き初めていたが、品質問題などから生産が停止され、燃料部品に関わるジルコニウム材はすべて輸入されてきた。しかし、原発に不可欠なジルコニウム材料の需要は増加し続け、国家の重要な戦略物資となっている。中国では15基の原発が稼働し、その能力は1,257万kWであり、原発用ジルコニウム材の需要量は年1,000 tに達している。
 このような状況下、国家核電力技術公司は中国での原発用ジルコニウム材の国産化について、宝チタン集団有限公司との共同出資により、国核チタンジルコニウム業を設立して推進してきた。国核チタンジルコニウム業の掲げる戦略計画では、近く、年産2,000 tの原発用クラスのスポンジジルコニウム、500 tの原発用ジルコニウム材、500 tの工業用ジルコニウムを生産し、最終的にはその年産能力を4,000 tの原発用クラスのスポンジジルコニウム、1,000 tの原発用ジルコニウム材に増加する予定である。

(2012.12. 5 金属企画調査部 渡邉美和) 目次へ
中国:広西遷江で50万tの再生アルミプロジェクト実施へ

 安泰科によれば、広西省来賓市は、広西広銀アルミ業循環経済発展有限公司と年間生産能力50万tの再生アルミプロジェクトに関する協力協定を締結した。
 同プロジェクトは、遷江華僑工業団地で実施し、敷地面積は16.66 ha、投資総額は10億元で、建設規模は年間生産能力50万tの再生アルミプロジェクトである。

(2012.12. 6 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:福建希土集団、所有する厦門タングステン業を増資

 安泰科によれば、福建省希有希土(集団)有限公司(以下福建希土集団と略称する)は、2012年12月4日に上海取引所の取引システムを通じ、所有している厦門タングステン業を増資した。
 株式数の増加分は119.47万株で、合計3,361.14万元を投入し、平均取引価格は1株当たり28.13元である。
 今後、福建希土集団は厦門タングステン業の合計34.28%の権益を所有することになる。

(2012.12. 6 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:2015年の河南省豫光金鉛集団有限責任公司の鉛亜鉛生産量が120万tに達する見込み

 安泰科によれば、2012年12月6日に河南豫光金鉛集団有限責任公司が2012年度の第2回目の短期融資・証券の募集説明書を公表した。2015年までに鉛亜鉛生産量を120万tにすることを目標としている。
 豫光金鉛集団は、国内最大の銀・鉛亜鉛生産企業で、世界でも最大の鉛製錬企業である。2011年の同社の鉛生産量は国内第1位、亜鉛生産量は国内第3位、鉛亜鉛合計生産量は国内第1位を占めている。
 2012年同社の鉛亜鉛生産量90万t(内訳として電解鉛60万t、電解亜鉛30万t)、金5,000 kg、銀800 t、硫酸125万t、蓄電池150万KVAH を目標とし、生産額は223億元、売上額218億元、税込利益総額25.46億元、利潤額7.40億元となる見込み。
 2015年までに、同社の鉛亜鉛生産量120万t(内訳として、電解鉛70万t、電解亜鉛50万t)、銅10万t、金10,000 kg、銀1,000 t、硫酸100万tを目標とし、生産額373億元、売上額366億元、税込み利益額41.80億元、利潤額12.02億元の達成を目指す。

(2012.12. 7 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:中国環境保護部、雲南馳宏亜鉛・ゲルマニウム株式有限公司と戦略的協力関係を構築へ

 安泰科によれば、中国環境保護部環境保護対外合作センターは、雲南馳宏亜鉛・ゲルマニウム株式有限公司と国際環境コンサルタントサービス戦略的協力枠組協定を締結するとともに、雲南馳宏亜鉛・ゲルマニウム株式有限公司によるボリビア鉱物資源の統合買収プロジェクトに対する環境アセスメント評価コンサルタントサービス提供に関する契約を結んだ。
 調査によると、現在、雲南馳宏亜鉛・ゲルマニウム株式有限公司がボリビア鉱物資源の買収事業を展開すべく準備している。また、環境保護部環境保護対外合作センターは、同社に国際環境政策、環境アセスメントリスク評価・対応策などに関する国際環境コンサルタントサービスを提供し、ボリビア政府の関連部局・機関と連携し、生態環境保護及び国際環境条約の履行を確保するための経験を共有し、南米諸国と環境保護分野での交流を広げる計画。
 環境保護部環境保護対外合作センターでは、これまで培った国際環境協力に関する経験を生かし、中国国内の企業が海外投資事業を展開する際に生じる環境リスクに対応できるよう支援し、国内企業による海外投資事業の健全な展開を促進する。

(2012.12.10 北京 篠田邦彦) 目次へ
中国:2013年の旧式設備の合理化目標の申請を開始

 安泰科によれば、中国の工業・情報化部及び財政部が、各地の地方政府に製鉄・コークス・鉛蓄電池など19の重点産業の旧式設備の合理化の2013年度の目標を提出するとともに、2012年の企業の旧式設備の状況と合わせて工業情報化部に報告するよう要求した。
 これら19の重点業界の内訳は製鉄、製鋼、コークス、合金鉄、カーバイド、電解アルミ、製銅、鉛、亜鉛、セメント、板ガラス、製紙、アルコール、化学調味料、クエン酸、革、染織、化学繊維、鉛蓄電池である。
 各業界の参入許可条件、産業構造調整指導目録などを踏まえた上で2013年度の目標を提出するよう要求した。
 2012年の旧式設備の合理化の目標については、製鉄1,000万t、製鋼780万t、コークス2,070万t、合金鉄289万t、カーバイド112万t、電解アルミニウム27万t、製銅70万t、鉛115万t、亜鉛32万t、セメント2億1,900万t、板ガラス4,700万重量箱、製紙970万t、アルコール64万t、化学調味料14万3,000 t、クエン酸7万t、革950万枚、染織28億m、化学繊維22万t、鉛蓄電池2,000万KVAと設定している。

(2012.12.10 北京 篠田邦彦) 目次へ
おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。

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