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報告書&レポート

2007年2月1日 金属資源開発調査企画グループ 大久保 聡 e-mail:okubo-satoru@jogmec.go.jp
2007年11号

ベースメタルの国際市場と需給動向(2006年12月号)

1. 国際市場

 12月のLME (London Metal Exchange)の月平均価格は、銅が前月から下降し、ニッケル、亜鉛は前月から上昇した。銅は5か月連続で下降し5.0%減の6,675US$/t、ニッケルは再び増加傾向に転じ、7.6%増の34,570US$/t、亜鉛は6か月連続で上昇し14.6%増の4,405US$/tとなった。
 銅は投資資金の流入が一服し、12月を通じて下降傾向となり終了した。
 ニッケルは引き続き投資資金の流入が活発であり、一旦下降傾向になったものの史上最高値を更新した。
 亜鉛は需給のタイト感と投資資金の流入が再び進み12月を通じて乱高下を繰り返し終了した。

平均価格(cash settlement,US$/t)
在庫(t)
2006年11月
2006年12月
前月比
2006.11.30
2006.12.29
増減
Cu
7,029.18
6,675.11
-5.0%
155,350
182,800
+27,450
Ni
32,113.86
34,570.26
7.6%
6,726
6,648
-78
Zn
4,382.23
4,405.39
+14.6%
85,800
88,450
+2,650

LME月平均価格の推移
2.需給動向

2006年1~10月の需給状況
(出典:国際銅・ニッケル・鉛亜鉛研究会)
 
鉱山生産
地金生産
地金消費
需給バランス
(t)
1~10月(t)
前年同期比
1~10月(t)
前年同期比
1~10月(t)
前年同期比
Cu
12,205,600
+0.5%
14,367,500
+5.7%
14,239,700
+2.5%
+127,800
Ni
1,220,200
+6.1%
1,110,700
4.0%
1,143,100
10.2%
-32,400
Zn
8,598,000
+2.6%
8,795,000
+3.7%
9,115,000
+3.7%
-304,000

2.1 銅


【需要】
 2006年1~10月の銅世界消費は前年同期比2.5%増の14,240千tであった。世界消費は7月1,439千t、8月1,348千t、9月1,460千t、10月1,436千tと推移している。国別では、最大消費国の中国が4.7%減、2位米国が3.5%減、5位韓国が2.9%減だったものの、3位ドイツが25%と大幅増、4位日本が5.4%増、またEU諸国、ロシアの伸び等もあり全体として増加した。
【供給】
 2006年1~10月の銅鉱山生産(金属純分、以下同様)は前年同期比で0.5%増の12,206千tであった。鉱山生産は7月1,243千t、8月1,212千t、9月1,185千t、10月1,355千tと推移している。鉱山設備稼働率は7月86.1%、8月83.6%、9月84.2%と比較的低い水準で推移していたが、10月に92.7%と高い水準に回復した。国別では、4位豪州が3.3%減であったが、最大生産国のチリが1.2%増、2位米国が4.6%増、3位ペルーが3.8%増、5位中国が14.9%増と世界的な増加傾向により、全体として増加した。
 2006年1~10月の地金生産は前年同期比5.9%増の14,368千tであった。
 地金生産は6月1,444千t、7月1,455千t、8月1,445千t、9月1,443千tと推移している。精錬所設備稼働率は7月82.3%、8月81.1%、9月83.8%、10月83.2%と依然比較的低い水準で推移している。国別では、2位チリが0.6%減であったが、最大生産国の中国が19.2%増、3位日本が10%増、4位米国が1.5%増、5位ロシアが2.7%増といった世界的な増加により、全体として増加した。
【需給バランス】
 2006年1~10月の銅需給バランスは128千tの供給超過であった。7月15千t、8月91千tと供給超過であったが、9月に一旦16千tの供給不足に転じた後、10月には51千tの供給超過に転じた。季節調整後の需給バランスでは7~9月は供給不足気味ながらほぼバランスしていたが、10月には73千tの供給超過となった。
 LME在庫は9月末現在では116千t、10月末131千t、11月末155千t、12月末に183千tと回復傾向にある。
【価格】
 12月の銅価格は12月1日に6,950US$/tでスタートした後は月を通じて下降傾向にあり12月29日に6.290US$/tで終了した。

2.2 ニッケル
【需要】
 ニッケルの1~10月の消費量は1,143千tで、前年同期比10.2%増となった。消費量5位韓国が、4.8%減となったが、1位中国が、24%と大幅増、2位日本が5.1%増、3位米国が11.9%増、4位ドイツが15.2%増と世界的な増加傾向により、全体として増加した。
【供給】
 ニッケルの1~10月の鉱山生産は1,220千tで、前年同期比6.1%増となった。5位ニューカレドニアが11.8%減、3位豪州が1.9%減となったが、1位ロシアが2.9%増、2位カナダが16.4%増、4位インドネシアが9.0%増と世界的な増加傾向により、全体として増加した。
 ニッケルの1~10月の地金生産は1,111千tで、前年同期比4.0%増となった。2位日本が9.1%減、5位豪州が5.2%減となったが、1位ロシアが1.0%増、3位カナダが8.5%増、4位中国が37.1%と大幅増と世界的な増加傾向により、全体として増加した。
【需給バランス】
 1~10月ニッケル需給バランスは32千tの供給不足となった。ニッケルのLME在庫は若干減少傾向にあり、10月末には7.0千t、11月末には6.7千t、12月末には6.6千tと推移している。
 【価格】
 LMEニッケル価格は12月1日に34,600US$/tでスタートした後は月を通じて乱高下を繰り返した。12月15日に史上最高値を更新し、35,455 US$/tまで上昇した。12月の最低値は12月21日の32,700US$/tであり、12月29日に34,200US$/tで終了した。
 
2.3 亜鉛
【需要】
 2006年1~10月の世界消費は前年同期比で3.7%増の9,115千tであった。3位日本が3.4%減となったが、最大消費国の中国が4.1%増、2位米国が7.8%増、4位ドイツが13.1%増、5位韓国が0.5%増となり全体として増加した。
【供給】
 2006年1~10月の鉱山生産は、前年同期比で、3.8%増の8,598千tであった。3位ペルーが6.7%減、4位米国が1.3%減、5位カナダが6.6%減となったが、最大生産国の中国が8.2%増、2位豪州が0.9%増となり全体として増加した。
 2006年1~10月の地金生産は、前年同期比で、3.8%増の8,795千tであった。4位日本が5.8%減、5位スペインが前年同期並となったが、最大生産国の中国が9.6%増、2位カナダが14.1%増、3位韓国が5.4%増となり全体として増加した。
【需給バランス】
 2006年1~10月の需給バランスは324千tの供給不足となった。引き続き供給不足の傾向が継続している。LME在庫量は2006年10月に前月から33千t減少して108千tとなり、11月に入ってからさらに22千t減少し、11月末86千t、12月に入り若干回復し88千tとなったが、依然低い水準にある。

【価格】
 12月の亜鉛LME価格は4,531US$/tでスタートしてからは、乱高下を繰り返し12月5日には史上最高値4,600US$/tに達した。その後も乱高下を繰り返し、12月29日に4,331US$/tで終了した。



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