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報告書&レポート

2007年3月15日 金属資源開発調査企画グループ 大久保 聡 e-mail:okubo-satoru@jogmec.go.jp
2007年22号

ベースメタルの国際市場と需給動向(2007年1月号)


1. 国際市場


 1月のLME(London Metal Exchange)の月平均価格は、銅、亜鉛が前月から下降し、ニッケルは前月から上昇した。銅は6か月連続で下降し5.0%減の5,670US$/t、ニッケルは3か月連続で増加し6.5%増の36,811US$/t、亜鉛は7か月ぶりに減少し14%減の3,787US$/tとなった。
 銅は投機資金の流入が一服しており、1月を通じて小さい変動はあったものの下降傾向となり終了した。
 ニッケルは在庫の減少と投資資金の流入が再度活発化により、上昇傾向となり史上最高値を更新した。
 亜鉛は需給が若干緩み、投資資金の流入も一服した感もあり、1月を通じて下降傾向にあった。

平均価格(cash settlement,US$/t)
在庫(t)
2006年12月
2007年1月
前月比
2006.12.29
2007.1.31
増減
Cu
6,675.11
5,669.66
-15.1%
182,800
211,825
+29,025
Ni
34,570.26
36,811.14
6.5%
6,648
3,972
-2,676
Zn
4,405.39
3,786.68
-14.0%
88,450
97,675
+9,225

LME月平均価格の推移


2. 需給動向

2006年1~11月の需給状況
(出典:国際銅・ニッケル・鉛亜鉛研究会)
鉱山生産
地金生産
地金消費
需給バランス
(t)
1~11月(t)
前年同期比
1~11月(t)
前年同期比
1~11月(t)
前年同期比
Cu
13,569,000
+0.1%
15,844,000
+5.1%
15,736,000
+2.6%
+108,000
Ni
1,345,100
+6.0%
1,228,700
+4.3%
1,262,300
+10.7%
-33,600
Zn
9,580,000
+3.8%
9,777,000
+4.9%
10,154,000
+4.6%
-377,000



2.1 銅
【需要】
 2006年1~11月の銅世界消費は前年同期比2.6%増の15,736千tであった。世界消費は8月1,357千t、9月1,471千t、10月1,426千t、11月1,457千tと推移している。国別では、最大消費国の中国が3%減、2位米国が5%減、5位韓国が4.6%減だったものの、3位ドイツが25.3%と大幅増、4位日本が4.6%増となり、全体として増加した。
【供給】
 2006年1~11月の銅鉱山生産(金属純分、以下同様)は前年同期並の13,569千tであった。
 鉱山生産は8月1,212千t、9月1,186千t、10月1,353千t、11月1,359千tと推移している。鉱山設備稼働率は8月83.6%、9月84.2%、10月92.6%、11月94.5%と回復傾向にある。
 国別では、4位豪州が3%減、5位インドネシアが24.9%と大幅減であったが、最大生産国のチリが1.1%増、2位米国が5.3%増、3位ペルーが4.5%増となり、全体として増加した。
 2006年1~11月の地金生産は前年同期比5.1%増の15,844千tであった。
 地金生産は8月1,438千t、9月1,444千、10月1,482千t、11月1,471千tと推移している。精錬所設備稼働率は8月81.1%、9月83.8%、10月82.9%、11月84.7%と依然比較的低い水準で推移している。
 国別では、2位チリで0.8%減、4位米国前年並みであったが、最大生産国の中国で16.4%増、3位日本10%増、5位ロシア2.8%増等の世界的な増加により、全体として増加した。
【需給バランス】
 2006年1~11月の銅需給バランスは108千tの供給超過であった。8月は81千tの供給超過、 9月には27千tの供給不足に転じたが、10月56千t、11月14千tと再び供給超過に転じている。季節調整後の需給バランスでは8月に16千t、9月は14千tの供給不足であったが、その後は10月に79千t、11月に30千tの供給超過に転じた。
 LME在庫は12月末183千t、1月末には前月から約30千t増加し、211千tと回復傾向にある。
【価格】
 1月のLME銅価格は1月2日に6,201US$/tでスタートした後は月上旬まで下降傾向、その後は乱高下を繰り返し、月の最低値は1月19日の5,450US$/tであった。その後は乱高下もはらみつつも若干回復傾向にあり1月31日に5,651US$/tで終了した。
 
2.2 ニッケル
【需要】
 ニッケルの1~11月の消費量は1,262千tで、前年同期比10.7%増となった。消費量第5位の韓国が4.3%減となったが、第1位の中国が、26.4%と大幅増、第2位の日本が5.6%増、第3位米国が11.7%増、第4位ドイツが14.6%増と世界的な増加傾向により、全体として増加した。
【供給】
 ニッケルの1~11月の鉱山生産は1,345千tで、前年同期比6.0%増となった。第3位豪州が2.9%減、第5位のニューカレドニアが12.9%減となったが、第1位ロシア2.9%増、第2位カナダ17.8%増、第4位インドネシアが7.4%増と世界的な増加傾向により、全体として増加した。
 ニッケルの1~11月の地金生産は1,229千tで、前年同期比4.3%増となった。第3位の日本が9.0%減、第5位豪州が5.0%減となったが、第1位ロシアが1.1%増、第2位カナダが9.8%増、第4位中国が36.9%と大幅増と世界的な増加傾向により、全体として増加した。
【需給バランス】
 1~11月ニッケル需給バランスは34千tの供給不足となった。ニッケルのLME在庫は若干減少傾向にあり、12月末には6.6千t、1月末には4千tと減少傾向で推移している。
【価格】
 1月のLMEニッケル価格は1月2日に33,550US$/tでスタートした後は月下旬まで上昇を続け、1月25日に史上最高値を更新し、41,305US$/tとなった。1月の最低値は1月10日の32,900US$/tであり、1月31日に39,100US$/tで終了した。
 
2.3 亜鉛
【需要】
 2006年1~11月の世界消費は前年同期比で4.6%増の10,154千tであった。3位日本が2.7%減となったが、最大消費国の中国が4.8%増、2位の米国が7.5%増、4位ドイツが10.7%増、5位の韓国10%増と世界的な増加傾向により全体として増加した。
【供給】
 2006年1~11月の鉱山生産は、前年同期比で、3.7%増の9,580千tであった。3位ペルーが3.9%減、5位カナダが5.7%減となったが、最大生産国の中国が12.5%増、2位豪州1.2%増、4位の米国が1.1%増となり全体として増加した。
 2006年1~9月の地金生産は、前年同期比で、4.9%増の9,777千tであった。4位日本が5.0%減、5位スペインが前年同期並となったが、最大生産国の中国が13.8%増、2位カナダが14.6%増、3位韓国が5.2%増となり全体として増加した。
【需給バランス】
 2006年1~11月の需給バランスは10月まで供給不足が継続していたが、11月には供給過剰に転じた。この期間の需給バランスは米国備蓄放出を考慮しても287千tの供給不足となった。供給不足から供給過剰に転じており、LME在庫量は2006年12月末に前月から27千t増加して88千tとなり、1月に入ってからさらに10千t増加したが、1月31日現在98千tと依然低い水準にある。
【価格】
 1月のLME亜鉛価格は4,259US$/tでスタートしてからは、乱高下しつつも月を通じて下降傾向にあり、3,440US$/tで終了した

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