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報告書&レポート

2007年4月5日
2007年30号

ベースメタルの国際市場と需給動向(2007年2月号)

 1.国際市場

 2月のLME(London Metal Exchange)の月平均価格は、亜鉛が前月から下降し、銅はほぼ前月並み、ニッケルは前月から上昇した。銅は7か月ぶりに0.1%と小幅ながら上昇し5,676US$/t、ニッケルは4か月連続で上昇し11.9%増の41,184US$/t、亜鉛は2か月連続で下降し12.6%減の3,310US$/tとなった。
 銅は投資資金の流入が一服しており、2月を通じて小さい変動はあったもののわずかに上昇傾向となり終了した。
 ニッケルは供給不足及び在庫の減少と投資資金の流入が再度活発になっていることにより、上昇傾向となり史上最高値を更新した。
 亜鉛は需給が若干緩んだものの、2月を通じて乱高下を繰り返しつつ下降傾向であった。

平均価格(cash settlement,US$/t)

在庫(t)

2007年1月

2007年2月

前月比

2007.1.31

2007.2.28

増減

Cu

5,669.66

5,676.45

+0.1%

211,825

207,975

-3,850

Ni

36,811.14

41,184.25

11.9%

3,972

3,294

-678

Zn

3,786.68

3,309.50

-12.6%

97,675

94,250

-3,425

LME月平均価格の推移

2. 需給動向

2006年1~12月の需給状況
(出典:国際銅・ニッケル・鉛亜鉛研究会)

 

 

鉱山生産

地金生産

地金消費

需給バランス

1~12月(t)

前年同期比

1~12月(t)

前年同期比

1~12月(t)

前年同期比

(t)

Cu

14,948,000

-0.2%

17,384,000

+5.1%

17,023,000

+2.3%

+361,000

Ni

1,478,000

+6.8%

1,349,000

+4.3%

1,388,400

+11.7%

-39,400

Zn

10,462,000

+3.5%

10,732,000

+4.9%

11,064,000

+4.0%

-332,000

2.1銅
【需要】
 2006年1~12月の銅世界消費は前年同期比2.3%増の17,023千tであった。世界消費は9月1,470千t、10月1,423千t、11月1,459千t、12月1,310千tと推移している。国別では、最大消費国の中国が1.2%減、2位米国が6.3%減、5位韓国が5.1%減だったものの、3位ドイツが25.6%と大幅増、4位日本が4.8%増となり、全体として増加した。
【供給】
 2006年1~12月の銅鉱山生産(金属純分、以下同様)は前年同期並の14,948千tであった。
 鉱山生産は9月1,184千t、10月1,343千t、11月1,352千t、12月1,402千tと推移している。鉱山設備稼働率は9月84.1%、10月91.9%、11月94.0%、12月94.8%と回復傾向にあり、高い水準となった。
 国別では、4位豪州が3.8%減、5位インドネシアが23.4%と大幅減であったが、最大生産国のチリが0.7%増、2位米国が5.6%増、3位ペルーが3.0%増となり、全体として増加した。
 2006年1~12月の地金生産は前年同期比5.1%増の17,384千tであった。
 地金生産は9月1,445千、10月1,489千t、11月1,471千t、12月1,525千tと推移している。精錬所設備稼働率は9月83.9%、10月83.3%、11月84.7%、12月84.6%と依然比較的低い水準で推移している。
 国別では、2位チリ、4位米国がほぼ前年並みで若干減であったが、最大生産国の中国で15.3%増、3位日本9.8%増、5位ロシア3.1%増等の世界的な増加により、全体として増加した。
【需給バランス】
 2006年1~12月の銅需給バランスは361千tの供給超過であった。9月は25千tの供給不足であったが、10月66千t、11月12千t、12月215千tと供給超過に転じている。季節調整後の需給バランスでは9月は12千tの供給不足であったが、その後は10月に89千t、11月に28千t、113千tの供給超過に転じた。
 LME在庫は1月まで増加傾向にあったが、1月末に211千t、2月末208千tと若干の減少傾向に転じた。
【価格】
 2月のLME銅価格は2月1日に5,606US$/tでスタートした後は細かい上下があったものの、月を通じて上昇傾向にあった。2月の最低値は2月8日の5,226US$/t、2月の最高値は2月26日の6,251US$/tであった。その後2月28日に5,980 US$/tで終了した。

銅・各月の需給データ(2005年、2006年)
 
 

2.2 ニッケル
【需要】
 ニッケルの1~12月の消費量は1,388千tで、前年同期比11.7%増となった。消費量第5位の韓国が4.3%減となったが、第1位の中国が、28.9%と大幅増、第2位の日本が7.3%増、第3位米国が11.4%増、第4位ドイツが14.3%増と世界的な増加傾向により、全体として増加した。
【供給】
 ニッケルの1~12月の鉱山生産は1,478千tで、前年同期比6.8%増となった。第3位豪州が3.2%減、第5位のニューカレドニアが10.1%減となったが、第1位ロシア2.9%増、第2位カナダ17.0%増、第4位インドネシアが6.0%増と世界的な増加傾向により、全体として増加した。
 ニッケルの1~12月の地金生産は1,349千tで、前年同期比4.3%増となった。第3位の日本が8.5%減、第5位豪州が5.9%減となったが、第1位ロシアが1.2%増、第2位カナダが10.0%増、第4位中国が38.8%と大幅増と世界的な増加傾向により、全体として増加した。
【需給バランス】
 1~12月ニッケル需給バランスは39千tの供給不足となった。ニッケルのLME在庫は引き続き若干減少傾向にあり、1月末には4千t、2月末には3.3千tと減少している。
【価格】
 2月のLMEニッケル価格は2月1日に39,500US$/tでスタートした後、上昇し、2月5日に史上最高値を更新し、41,400US$/tとなった。その後は一旦減少傾向に転じ、2月の最低値は2月8日の37,900US$/tであった。その後は、上下はあったものの、上昇傾向にあり史上最高値を更新し続け、2月27日に44,500US$/tに達した後、2月28日に44,405US$/tで終了した。

ニッケル・各月の需給データ(2005年、2006年)
 
 

2.3亜鉛
【需要】
 2006年1~12月の世界消費は前年同期比で4%増の11,064千tであった。3位日本が1.7%減となったが、最大消費国の中国が3.3%増、2位の米国が4.5%増、4位ドイツが9.6%増、5位の韓国10.2%増と世界的な増加傾向により全体として増加した。
【供給】
 2006年1~12月の鉱山生産は、前年同期比で、3.5%増の10,462千tであった。3位ペルー、4位の米国が前年並で若干減少、5位カナダが4.6%減となったが、最大生産国の中国が10.8%増、2位豪州0.7%増となり全体として増加した。
 2006年1~12月の地金生産は、前年同期比で、4.9%増の10,732千tであった。4位日本が3.8%減、5位スペインが前年同期並となったが、最大生産国の中国が13.4%増、2位カナダが13.6%増、3位韓国が5.1%増となり全体として増加した。
【需給バランス】
 亜鉛の需給バランスは10月まで供給不足が継続していたが、月単位で見ると、11、12月は供給過剰に転じている。年間を通じた需給バランスは米国備蓄放出を考慮しても304千tの供給不足であった。
 LME在庫量は2006年を通じてほぼ減少傾向にあったが、12月、2007年1月と回復傾向に転じた。しかし、2月には再び減少した。1月末に98千t、2月末に94千tと依然低い水準にある。
【価格】
 2月のLME亜鉛価格は3,455US$/tでスタートしてからは、月上旬までは減少し、2月8日に3,050US$/tまで下落した。その後は乱高下しつつも上昇傾向にあり、2月26日に3,620US$/tまで上昇した後、2月28日に3,470US$/tで終了した。

亜鉛・各月の需給データ(2005年、2006年)
 
 

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