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報告書&レポート

2007年7月5日 企画調査部 大久保 聡 Tel:044-520-8590 e-mail:okubo-satoru@jogmec.go.jp
2007年61号

ベースメタルの国際市場と需給動向(2007年5月号)

 1. 国際市場
 5月のLME (London Metal Exchange)の月平均価格は、ニッケル、亜鉛が前月から上昇した。銅は4か月ぶりに減少し1.1%減の7,682US$/t、ニッケルは7か月連続で上昇し3.8%増の52,179US$/t、亜鉛は2か月連続で上昇し7.7%増の3,830US$/tとなった。
 銅は2007年に入り再び供給不足に転じたため、引き続き高い水準である。
 ニッケルは需給がタイトであり、投機資金の流入が依然活発であり、引き続き上昇傾向となり史上最高値を更新した。
 亜鉛は乱高下を繰り返しつつも5月前半は上昇傾向、後半は減少傾向であった。

平均価格(cash settlement,US$/t)

在庫(t)

2007年4月

2007年5月

前月比

2007.4.30

2007.5.31

増減

Cu

7,766.47

7,682.17

-1.1%

157,200

128,925

-28,275

Ni

50,266.84

52,179.05

+3.8%

5,016

7,872

+2,856

Zn

3,557.47

3,830.29

+7.7%

96,375

75,625

-20,750

LME月平均価格の推移
LME月平均価格の推移

2. 需給動向

2007年1~3月の需給状況

(出典:国際銅・ニッケル・鉛亜鉛研究会)

鉱山生産

地金生産

地金消費

需給バランス

1~3月(t)

前年同期比

1~3月(t)

前年同期比

1~3月(t)

前年同期比

(t)

Cu

3,792,000

+7.2%

4,418,000

+4.3%

4,560,000

+9.1%

-143,000

Ni

385,700

+8.8%

365,800

+9.0%

361,000

+8.3%

+4,800

Zn

2,645,000

+5.3%

2,827,000

+9.0%

2,743,000

+1.8%

+84,000

2.1 銅
【需要】
 2007年1~3月の銅世界消費は前年同期比9.1%増の4,560千tであった。世界消費は2007年12月1,335千t、2007年1月1,509千t、2月1,453千t、3月1,598千tと推移している。国別では、2位米国が9.2%減、3位ドイツが2.4%減、4位日本が3.7%減だったものの、最大消費国の中国が35.7%と大幅増、5位イタリアが7.9%増となり、全体として増加した。
【供給】
 2007年1~3月の銅鉱山生産(金属純分、以下同様)は前年同期比7.2%増の3,792千tであった。鉱山生産は2007年12月1,408千t、2007年1月1,276千t、2月1,167千t、3月1,349千tと推移している。鉱山設備稼働率は12月95.8%、1月86.5%、2月87.3%、3月90.8%と比較的高い水準で推移している。国別では、2位米国が2.7%減であったが、最大生産国のチリが7%増、3位ペルーが4%増、4位インドネシアが66.7%と大幅増、5位豪州が4.6%増となり、全体として増加した。
 2007年1~3月の銅地金生産は前年同期比4.3%増の4,418千tであった。
 地金生産は2006年12月1,521千t、2007年1月1,521千、2月1,403千t、3月1,494千tと推移している。精錬所設備稼働率は12月84.3%、1月83.9%、2月85.2%、3月81.6%と比較的低い水準で推移している。国別では、4位米国5.5%減となったが、最大生産国の中国が4%増、2位チリで10.2%増、3位日本4.9%増、5位ロシア5.4%増となり、全体として増加した。
【需給バランス】
 2007年1~3月の銅需給バランスは143千tの供給不足であった。12月186千t、1月11千tと供給超過であったが、その後2月50千t、3月143千tと供給不足に転じた。季節調整後の需給バランスでも12月に33千t、1月に20千tと供給超過であったが、その後2月に37千t、3月に52千tと供給不足に転じた。
 LME在庫は1月からの減少傾向が継続しており、3月末に178千t、4月末に157千t、5月末129千tと推移している。
【価格】
 5月のLME銅価格は5月1日に7,920US$/tでスタートした後は乱高下しつつも、月を通じて減少傾向にあった。5月の最高値は5月4日の8,225US$/tであった。その後は減少し、5月25日に5月の最低値7,142US$/tまで下落した後、5月31日に7,441US$/tで終了した。
 
2.2 ニッケル
【需要】
 ニッケルの1~3月の消費量は361千tで、前年同期比8.3%増となった。第4位ドイツが1.5%減、第5位の韓国が1.3%減となったが、第1位の中国が40.7%と大幅増、第2位の日本が25.2%と大幅増、第3位米国が2.6%増となり全体として増加した。
【供給】
 ニッケルの1~3月の鉱山生産は386千tで、前年同期比8.8%増となった。第1位ロシア3.9%増、第2位カナダ7.4%増、第3位豪州が8.7%増、第4位インドネシアが24.7%と大幅増、第5位コロンビアが5%増と世界的な増加傾向により全体として増加した。
 ニッケルの1~3月の一次生産は366千tで、前年同期比9%増となった。第5位豪州が8%減となったが、第1位ロシアが1.8%増、第2位となった中国が90.6%とほぼ倍増、第3位の日本が4.9%増、第4位カナダが3.8%増となり全体として増加した。
【需給バランス】
 1~3月の需給バランスは、5千tの供給超過となった。
 ニッケルのLME在庫は4月末には前月末から0.4千t減少し約5千tとなったが、5月末には上昇傾向に転じ約8千tとなった。
【価格】
 5月のLMEニッケル価格は5月1日に50,500US$/tでスタートした後は月前半は上昇傾向、後半は乱高下しつつも下降傾向であった。5月16日に史上最高値を更新し54,200US$/tに達した。その後、乱高下しつつも5月23日に50,200US$/tまで急落した後、5月31日に50,900US$/tで終了した。

2.3 亜鉛
【需要】
 2007年1~3月の世界消費は前年同期比で1.8%増の2,743千tであった。最大消費国の中国が0.9%減、2位の米国が2.1%減、5位韓国8.3%減となったが、3位日本が4.9%増、4位のドイツが9%増となり全体として増加した。
【供給】
 2007年1~3月の鉱山生産は前年同期比で5.3%増の2,645千tであった。3位豪州が9.4%減、5位カナダが9.5%減となったが、最大生産国の中国が15.3%増、2位ペルーが21.5%と大幅増、4位の米国が0.6%増となり全体として増加した。
 2007年1~3月の地金生産は前年同期比で9%増の2,827千tであった。2位カナダが1.4%減、5位スペインが前年並みとなったが、最大生産国の中国が21.4%と大幅増、3位韓国が4.2%増、4位日本が2.1%増となり全体として増加した。
【需給バランス】
 2007年1~3月の需給バランスは2006年末の供給超過の傾向が継続しており、84千tの供給超過となった。LME在庫量は100千t以下で推移しており、4月末には前月から10千t減少し96千t、5月末にさらに20千t減少し76千tと依然低い水準にある。
【価格】
 5月のLME亜鉛価格は3,791US$/tでスタートしてからは、5月上旬まで上昇傾向、その後は下降傾向にあった。5月9日に5月の最高値4,161US$/tに達した後は上下はあったものの下降し5月29日に3,581US$/tまで下落した後、5月31日に3,686US$/tで終了した。

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