閉じる

報告書&レポート

2011年11月25日 ロンドン事務所 北野由佳
2011年63号

国際非鉄研究会参加報告(4)2011年秋季国際非鉄3研究会合同セミナー-中国における鉛、亜鉛、銅、ニッケル市場の見通しの再評価-

 2011年9月26~30日、ポルトガル・リスボンにて国際非鉄研究会の秋季会合である国際ニッケル研究会(INSG)、国際鉛・亜鉛研究会(ILZSG)、国際銅研究会(ICSG)及び3研究会合同セミナーが開催された。今回の合同セミナーは、中国の非鉄金属市場をテーマにして2011年9月28日午後に開催された。中国非鉄金属産業協会(CNIA:China Nonferrous Metals Industry Association)が共催者として参加するとともに、同会代表者が基調講演を行い、その後、中国の非鉄金属調査機関である安泰科(Antaike)のアナリスト3名及び業界コンサルタント等が講演及びパネルディスカッションを行った。
 なお、関係資料は以下の国際非鉄研究会ホームページに掲載されており、参照していただきたい。
3研究会合同セミナー資料URL:
(http://www.ilzsg.org/generic/pages/list.aspx?table=document&page=2&mode=view&ff_aa_document_type=P&from=2&
id=2
)

写真1. 国際非鉄3研究会合同セミナー:パネルディスカッション
写真1. 国際非鉄3研究会合同セミナー:パネルディスカッション

1. 基調講演

(CNIA、Chen Quanxun氏)

 世界第2位の経済大国となった中国は、都市化及び産業化の活発な動きが今後も続くことが予想され、中国の非鉄金属市場はますます成長していくと考えられる。非鉄金属の生産量において中国は過去9年間世界第1位であり、消費量においては過去8年間世界第1位であることから、世界の非鉄金属市場の需要と供給及び成長における中国の重要性は明確である。2010年の中国の生産量が世界の生産量に占める割合は、銅地金で24%、一次アルミ(Virgin aluminum)で40.1%、鉛地金で44.7%、亜鉛で40.5%、中国の消費量が世界消費量に占める割合は銅地金で35.1%、一次アルミで41.5%、鉛地金で42.2%、亜鉛で38.8%となっており、中国の非鉄金属市場の規模の大きさは顕著である。
 今後5年間の経済及び社会発展のための第12次5カ年計画(the 12th Five Year plan)には、非鉄金属の生産量の管理、産業構造の最適化、研究開発による技術躍進、省エネルギー、中国企業の活動支援、非金属の国内自給率向上のための活発な探鉱活動といった内容が含まれており、中国の非鉄金属業界の効率と品質の向上が図られる。また中国と世界との間で相互利益のある関係を強化することは中国の産業政策の重要な一部であり、世界及び相手国との協力関係は中国産業の発展につながると認識されている。

2. 講演:『中国のベースメタル市場』

(Macquarie Commodities Research社、Jim Lennon氏)

 過去10年間で、世界のベースメタル市場における中国の占有率が飛躍的に上昇した。図1のとおり、主要ベースメタルの世界消費量における中国の割合は2000年には10~15%程度であったが、2010年には38~43%に急上昇している。生産量に関しても、過去10年間における世界のベースメタル地金生産量の増加分のほとんどは中国での精錬及び製錬能力強化によるものである。中国で製錬能力を大幅に増強できた背景には、新しい製錬所の建設費用が低いこと(他の国々の約1/4~1/3)、建設にかかる所要時間が12~18か月と短いこと(他の国々では3~4年)、環境基準が低いこと等の理由が考えられる。

図1. 主要ベースメタルの世界消費量に占める中国の割合
図1. 主要ベースメタルの世界消費量に占める中国の割合
(出典:3研究会合同セミナー会議資料)

 ベースメタル需要の対前年比変化を見てみると(図2)、中国(灰色)と世界のその他の国々(青色)の間に逆相関関係(inverse relationship)が見られる。中国政府はインフレを強く懸念するため、世界市場でインフレ傾向が見られると中国政府は金融引き締め政策を実施し自国の経済成長を抑制する。逆に世界市場が落ち込んでいる場合には、中国政府は金融緩和政策を実施し経済成長を加速させる。中国政府は他国と異なり金融政策がより直接的であるため、金融政策が効果を発揮するのが早く、またインフラ整備や建設事業の予算の切り替えも容易に行うことができる。中国政府は金融及び財政政策によって中国経済の持続可能な成長を管理していると言える。

図2. ベースメタル需要の対前年比変化
図2. ベースメタル需要の対前年比変化
(出典:3研究会合同セミナー会議資料)

 中国のベースメタル市場の今後の見通しとしては、短期的には成長の減速が予想されるものの、長期的には都市化及び産業化により安定した成長が続くことが考えられる。中国政府は持続可能な経済成長を可能にするため金融・財政政策を実施し、中国のベースメタル需要を短期的に是正する可能性があるが、中国と世界の他の国々との逆相関関係は依然として継続し、2012年に世界経済が減速すれば逆に中国の見かけ消費が大幅に回復することが予想される。

3. 鉛・亜鉛

3-1.講演:『中国の鉛・亜鉛供給量増加の勢いを維持する上での課題』

(安泰科、Jin Xiangyun氏)

 過去10年間、中国の鉛・亜鉛産業は急成長し、現在では製錬能力及び生産において世界第1位となっている。中国では投資によって製錬能力を急激に増強した結果、亜鉛精鉱及び鉛精鉱の需要が旺盛になったため、精鉱の供給を国外からの輸入に依存するようになった。中国は2010年には鉛精鉱を主にペルー、米国、豪州から輸入し、亜鉛精鉱を豪州及びペルーから輸入した。
 中国国土資源部は、1999年以降、中国全体の鉱物資源調査を行っており、この調査により、中国における鉛及び亜鉛の資源量が大幅に増加し、新鉱床も数多く発見されている。今後5年間で、22件の鉛・亜鉛鉱山の拡張及び建設プロジェクトが予定されており、同国における鉱山生産量の増加が期待される。また非鉄金属に関する第12次5カ年計画によると、同国における鉛及び亜鉛の製錬能力を2015年までにそれぞれ550万t/年及び670万t/年とすることを目標としている。また鉛製錬に関しては、製錬能力が5万t/年以上の製錬所建設を促進するため、小規模の鉛製錬プロジェクトには制限が加えられるほか、亜鉛製錬に関しては製錬能力が10万t/年以下のプロジェクトが制限の対象となっている。
 中国の鉛・亜鉛市場の2011年から2015年の見通しは、地金生産量は鉛の場合で年平均6.5%増、亜鉛の場合で年平均5%増となることが考えられる。また消費量に関しては、鉛が年平均6.7%増、亜鉛が年平均7%増となり、国内の自給率は2015年までに75%近くまで上昇することが予想される。

3-2. 講演:『中国の鉛・亜鉛需要の短期的及び長期的見通し』

(CRU Analysis、Neil Hawkes氏及びGiles Lloyd氏)

<鉛>
 中国の鉛需要は過去20年間で急激に伸び、2005年には既に米国の需要を上回った。世界の鉛消費量のうち中国が占める割合は1990年の5%から大幅に上昇して2010年には44%となった。中国の旺盛な鉛需要を支える主な要因は、鉛酸蓄電池市場の拡大、経済成長による自動車人口の増大、電動自転車(e-bike)市場の驚異的な成長、産業化によるバックアップ用電池(例:電気通信)及び資材運搬機器(例:フォークリフト)の需要拡大等が挙げられる。鉛酸蓄電池は中国の鉛消費量の約80%を占めるが、2011年夏頃、鉛酸蓄電池工場周辺の住民の血液から鉛が検出される事件が頻発したため、中国政府はより厳しい環境規制を設けることで対応した。環境規制により、鉛酸蓄電池工場は現代的な機器を用いて作業を行うことを要求されたほか、中国政府は鉛酸蓄電池工場の厳重な取り締まりを行った。中国政府は包括的な対応をすることが求められていたが、実際には小規模で非効率な鉛酸蓄電池工場を排除し、大規模で環境に比較的優しい工場での汚染を軽減するといった対応が取られた。取締まりの結果、鉛酸電池工場の数は減少し、2015年には工場の数が500にまで減少する可能性があるが、大規模な蓄電池工場が増産を行うことで、生産量のギャップを埋めることは容易である。
 第12次5カ年計画(2011~2015年)では「量より質(quality over quantity)」に重点を置いており、生活の質の向上や環境保護を目標として掲げている。一方で、中国経済の長期的見通しは依然として明るい。特にアイドリングストップ技術を搭載するマイクロ・ハイブリッド車の市場が急成長しており、鉛需要を押し上げることが考えられる。電動自転車に関しては、製造及び使用に関する規制強化によって市場拡大が減速する可能性があるが、強い需要は続くと考えられる。
 中国の鉛市場の成長は2011年には1996年以降で最も鈍化しているものの、中国の成長率が今後年4%増程度で推移する場合でも、2030年には鉛需要が1,000万tに到達することが考えられ、世界市場における中国の鉛需要の重要性は顕著である。
<亜鉛>
 中国における亜鉛めっき鋼板の現在の生産量は2005年と比較すると約4倍増加しており、亜鉛消費量自体は2005年から2倍近く増加した。亜鉛の一次用途(first-use)の内訳は、亜鉛めっきが過半数以上を占め、次にダイカスト、真鍮、酸化亜鉛及び化学薬品が続いている。欧米諸国と比べると、中国では亜鉛めっき鋼板が占める割合がまだ少ないため、中国の亜鉛めっき鋼板市場は今後も成長の余地が十分にある。亜鉛の大半は建設分野で使用されるため、建設活動の予想は亜鉛需要の予想との関連性が高い。中国では引き続き活発な建設活動が見込まれているため、亜鉛需要の見通しも明るいと考えられる(図3)。

図3. 建設活動及び亜鉛消費量の見通し
図3. 建設活動及び亜鉛消費量の見通し
(出典:3研究会合同セミナー会議資料)

4. 銅

4-1. 講演:『中国の銅市場の概要:需要と供給』

(安泰科、Li Yusheng氏)

 2006年から2010年にかけて、中国における銅地金生産量は年平均11.1%増で成長し300.3万tから457.3万tに増加、銅地金消費量は年平均14.1%増で成長し401万tから680万tに急増した。2010年には、中国の銅地金実質消費量は世界の消費量の37.6%を占めており、見かけ消費量の場合、世界市場に占める割合はより大きくなる。一方で銅精鉱の生産量の成長率は年平均7.3%と緩やかな成長に留まっており、銅原料の供給不足が広がり輸入への依存度が上昇したため、現在中国は世界第一位の銅精鉱輸入国となっている。銅原料の輸入量の増加だけではなく、図4のとおり、輸入の内訳にも変化が見られる。2006年から2010年で、銅スクラップの輸入が減少している一方、銅精鉱及び地金の輸入が大幅に増加した。中国は銅精鉱を主にチリ、ペルー、豪州から輸入し、銅地金をチリ、日本、カザフスタンから輸入している。銅原料の供給不足は中国の銅産業の発展にとって障害となるため、この問題を解決するために中国国内での銅資源開発と中国企業による海外での銅探鉱が行われている。

図4. 中国における銅原料輸入の推移
図4. 中国における銅原料輸入の推移
(出典:3研究会合同セミナー会議資料から作成)

 2011年には、国内での銅地金生産は安定した成長を継続するものの、中国の銅地金輸入量は減少するため、2010年に比べて銅地金の供給量は減少すると考えられる。銅地金の消費量は対前年比8.5%増と増加基調が続く予定である。また2011年には中国で銅地金の在庫調整があり、銅地金の輸入量と需給量を考慮に入れ計算すると、2011年の在庫量は25万t程度に減少すると考えられる。
 第12次5カ年計画の下、中国は銅探鉱への投資を継続し、銅資源量及び銅精鉱生産量を増加させる予定であるが、銅原料の輸入量も増加することが予想される。

4-2. 講演:『世界の銅市場に対する中国の影響』

(Bloomsbury Minerals Economics社、Paul Dewison氏)

 中国は世界の銅市場において主要な勢力を持つようになっており、世界の銅地金消費量における中国の占有率は1995年の9%から2010年には37%に急成長しており、2015年にはさらに41%に拡大すると予想している。銅地金消費量は過去10年間で飛躍的に拡大したが、鉱山生産量が追い付いておらず、中国は銅精鉱、スクラップ、銅地金の主要な輸入国になっている(図5)。

図5. 中国の銅原料の純輸入量と世界貿易における占有率
図5. 中国の銅原料の純輸入量と世界貿易における占有率
(出典:3研究会合同セミナー会議資料から作成)

 中国の銅市場は、銅地金の生産量、消費量及び輸入量の規模が大きいことだけでなく、市場が急速に成長していること及び中国市場に独特の性質があることで、世界の銅市場に大きな影響力を持っている。中国の銅市場の特性としては、①他の国々と反比例した市場動向、②製錬能力強化及び国外での鉱山開発への大規模な投資、③銅の国際価格に合わせた輸入量の調整と価格調整、④膨大で不安定かつ予想不可能な在庫が挙げられる。今後の世界の銅市場を理解するためには、このような中国の銅市場の特徴を理解する必要がある。

5. ニッケル

5-1. 講演:『中国のニッケル市場の概要:需要と供給』

(安泰科、Xu Aidong氏)

 ほとんどのベースメタルの価格は、2008年の世界経済危機前の水準と同等もしくはそれ以上に回復しているが、ニッケルはピーク時の価格の半値に達した程度である。この背景にはニッケル銑鉄(NPI)生産の拡大がニッケル価格の上昇を抑えているという現状がある。2005年以前は、中国の一次ニッケル(Primary Nickel)生産のほとんどはニッケルカソードであったが、2010年にはNPI生産量が一次ニッケル生産の50%に当たる16万tとなり、2011年には更に26万tに増加すると予想されている。NPIは通常ニッケルカソードよりも安価であるため、ステンレス鋼会社にとって利益性が高い。中国では今後5年間にわたり多数のニッケルプロジェクトが予定されており、新たに65.1万t/年の一次ニッケルの生産能力が追加される予定である。発展する中国のNPI市場にとっての課題は、①ニッケル鉱石の供給確保、②スクラップ市場との競合、③環境規制やエネルギー政策の影響の3つが考えられる。
 一方、中国でのニッケル消費量は2002年(10.5万t)から2010年(51.5万t)にかけて年平均22%で急増した。ニッケル消費の産業別内訳ではステンレス鋼が77%を占めており、これは世界平均以上である。中国のステンレス鋼生産量は安い原料や成長する国内市場が追い風となり、世界の市場における占有率が2001年の4%から2010年には約40%に拡大した。中国のステンレス鋼生産量は2000年から2010年にかけて年平均21%増で成長しており、今後数年間も生産量の増加基調は継続し、ニッケル需要を支えると考えられる。一方、中国における一次ニッケル生産量は、今後5年間、年平均9.4%増で推移すると考えられるが、旺盛な需要による供給不足を補うには至らず、不足分は輸入に頼ることとなる。

5-2. 講演:『中国の鉄鋼市場の現在及び将来の動向』

(国際ステンレスフォーラム(ISSF)、Peter Kaumanns氏)

 世界のステンレス鋼生産量における中国の占有率は40%を超える勢いである。2010年には中国は世界第3位のステンレス鋼輸出国であったが、2011年H1には世界第1位となった。生産量及び輸出量の面では中国が世界市場のリーダーであることは間違いない。一方、中国では過去10年間、ステンレス鋼消費量の伸び率よりも早いペースでステンレス鋼生産能力の増強を行ってきた結果、過剰な生産能力(Over-capacity)が生じる事態を招いている。過剰な生産能力は競争の激化及び利益の減少につながるため、生産性の低い旧型の生産施設の閉鎖や輸出によって対応しなくてはならない。安泰科の発表によると、2015年にはステンレス鋼生産能力は2,000万t/年でステンレス鋼見掛け消費量は1,500万t/年であることに加え、最近さらに200~300万t/年の生産能力増強が発表されており、中国は700~800万tの生産能力過剰に陥ることとなる。ISSFでは中国国内市場のステンレス鋼需要の成長は鈍化すると予想しており、中国は直接的及び間接的な輸出に頼らなければならない。また市場の透明性に関しては、例えばステンレス鋼について3つの異なる機関が発表した2011年H1の中国の生産量データを比較すると100万t以上の差異が生ずるなど、どのデータが正しいか分からない状態である。中国は正確な1つのデータを提出するよう努力する必要がある。環境及び社会的責任の面でも多くの課題が残っており、懸念すべきことである。
 以上のように、中国はステンレス鋼の市場規模、生産量、輸出量に関して言うと世界市場のリーダーであることには疑いはないが、その他の面では多くの課題が残っており、中国が真のリーダーになるためには長く険しい道のりを進まなければならない。

6. パネルディスカッション

司会:Bian Gang氏(CNIA)及びDon Smale事務局長(国際非鉄研究会)
パネリスト:本セミナーの講演者8名

 中国の銅、ニッケル、鉛・亜鉛市場に関するいくつかの質問が聴衆からパネリストに対して出された。非金属の供給不足を回避するために中国ではどの程度の備蓄が必要か、という問いに対しては、安泰科は備蓄の問題は複雑であり、正確な数字を出すことは難しいと答え、司会者のSmale事務局長は、非鉄研究会でも中国の備蓄量に関してはより正確な数字が得られるよう努力を継続すると述べた。中国の鉛酸蓄電池の見通しに関する質問には、Hawkes氏は今後15~20年で中国の鉛酸蓄電池輸入量が増加する可能性があると述べた。中国による海外での鉱山買収活動に関する質問に対しては、Dewison氏が原料確保だけが目的ではなく利益の追求も背景にあると述べたのに対し、安泰科は強い国内需要が海外投資の主な理由であり、中国政府は中国企業の海外進出を促進していると答えた。また銅に関しては、欧米レベルの銅使用強度(intensity of use)を中国も達成できるかという問いに、Lennon氏は、中国では例えば配管に銅は使用されないなど銅消費の動向と構造は欧米諸国と異なっていること、中国の銅市場は需給逼迫により銅からアルミへの代替が進む傾向があることがあるが、中国の銅市場の成長は緩やかながらも着実に成長すると考えられると述べた。また、Dewison氏は、中国での銅使用強度は、再生可能エネルギーやHEV車産業での増加が期待できるが、家庭電化製品等の分野で銅使用強度が減少傾向にあり、今後2~4年間は中国の銅使用強度が下降する可能性があると述べた。
 最後に司会者のGang氏が、今回の共同セミナーで世界各国のアナリストによる講演が行われ、意見交換の場が設けられたことは、中国の非鉄金属市場のよりよい理解につながり有意義であったと述べ、合同セミナーを終了した。

7. 2012年春季3研究会合同セミナーについて

 次回の3研究会合同セミナーはポルトガルのリスボンにて、2012年4月25日午後に開催される予定である。テーマは、「鉱業及び金属生産における社会的利益」である。

< 2012年春季の国際非鉄金属3研究会の日程 >
 4月23~24日:国際ニッケル研究会(INSG)
 4月25日午前:国際鉛亜鉛研究会(ILZSG)、
 午後:3研究会合同セミナー
 4月26~27日:国際銅研究会(ICSG)

おわりに

 今回の合同セミナーは、欧州発の金融危機の恐れから金属価格が大きく下落した中で行われた。参加者の中には2008年のリーマンショックのような金融危機及び世界経済への影響を懸念する声もあったが、壇上の業界コンサルタントの多くが金属市場は依然として成長を続ける中国需要に支えらえていることを指摘し、その当事者である中国非鉄金属産業への賛辞を惜しまなかった。一方で、ステンレス業界からは、中国のリーダーシップのあり方に次々に率直な注文がつき会場は非常に湧いたが、中国側からは何らコメントもなかった。
 JOGMECロンドン事務所としては、今回考察された中国市場の動向が次回までにどのように変化していくのか、経済の状況が混迷を深める中、金属市場がどのように移り変わっていくのか等について引き続き注視していきたいと考えている。

ページトップへ