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報告書&レポート

2013年6月6日 調査部金属資源調査課
2013年30号

「国際資源ビジネスサミット(J-SUMIT)」講演会報告(その1)-エネルギー・鉄鉱石セッション及び銅・鉛・亜鉛セッション講演概要-

 JOGMECは、日本企業によるアフリカ等への資源開発投資の促進及び我が国の最先端技術と資源開発分野とのビジネスマッチングを目的として、経済産業省との共催により、日本で初となる国際的な資源フォーラム「国際資源ビジネスサミット(通称:J-SUMIT;Japan Sustainable Mining, Investment & Technology business forum 2013)」を5月16日と17日に都内ホテルにて開催した。

 講演会では、2つの会場に分かれて、アフリカの資源開発をテーマにしたセッションと先進技術をテーマにしたセッションが行われた。

 アフリカの資源開発をテーマとしたセッションでは、アフリカ各国の資源担当大臣等による鉱業政策や鉱業事情の紹介をはじめ、海外より資源メジャーや探鉱ジュニア企業、国際機関、調査機関、金融機関等によりアフリカの資源開発に関する現状が紹介された。また、国内からも政府関係機関や商社、業界団体、大学等から、アフリカにおける日本企業支援やアフリカ諸国に対する人材育成協力等、資源開発に関して多角的な視点で講演が行われた。先進技術をテーマにしたセッションでは、多業種・多分野の日本企業、研究機関等より技術の紹介が行われた。

 アフリカの資源開発をテーマに行われたセッションでの講演内容を、カレントトピックスとして、以下のとおり3回に分けて報告する。

 その1:エネルギー・鉄鉱石セッション、銅・鉛・亜鉛セッション
 その2:マイナーメタルセッション、白金族・ニッケルセッション
 その3:アフリカ鉱業セッション(①及び②)

写真1.会場風景①

写真1.会場風景①
写真2.会場風景②

写真2.会場風景②

1. ウェルカム・スピーチ

1-1. 茂木敏充 日本国経済産業大臣


 日アフリカ間の資源開発をテーマとした国際会議は初めての試みであるが、2,000名を超える参加登録を頂いた。この数字はアフリカ資源開発分野への期待がいかに高いかを示している。アフリカには石油・ガス・石炭・金属鉱物等の様々な資源が存在しているが、現在確認されているのは氷山の一角とも言われている。フロンティアを開拓するためには、人材、技術、インフラ整備等の様々な課題があるものの、日アフリカ間の関係強化により共に解決していきたい。本会議は、鉱山からものづくり、投資・金融等のあらゆる分野が一同に会するものであり、他に例を見ない。本会議を始めTICADⅤまでの数々の会議により、日本とアフリカとの距離が近づき、資源関連の投資や協力が促進されることによって双方がWin-Winの関係を構築する良い機会となることを期待する。


1-2. Susan Shabangu, 南アフリカ共和国鉱物資源大臣


 アフリカにおける資源開発は、経済成長にとってニューストーリーである。今後の鉱山開発においては、責任ある開発が必要であるが、日本は技術だけではなく、責任ある開発のできる国だと信じている。アフリカには貧困やインフラがないといった問題があり、人材の育成も必要である。多くの人々が資源開発による利益を享受するためには、従来の単一的なインフラ開発にとどまることなく、多目的な開発が必要である。持続可能な責任ある多目的インフラ開発を通じて、Win-Winの関係を構築していきたい。


1-3. 河野博文 JOGMEC理事長


 資源開発は、アフリカ諸国の経済発展におけるDriving-Forceとなり得る産業である。相手国と我が国の双方が中長期的なBenefitを享受するには、Sustainabilityが重要であり、これを可能とするポイントは2つある。1つは現地の人々の人材育成。JOGMECはボツワナの地質リモートセンシングセンターに代表される人材育成プログラムに力を入れており、自国の技術者を自ら指導できるレベルに育った人材を輩出している。もう1つは環境に配慮した技術の導入である。日本が過去に経験した鉱害問題の解決で得た知見を、アフリカ諸国における今後の資源開発に応用して環境問題を未然に防ぐことは、日本ができる大きな国際協力の1つと考える。技術に関するテーマについては、環境問題への対応も含め、日本企業が持つ未だ活用されていない高度な技術(Seeds)と資源国のNeedsがマッチングする場として、J-SUMITを是非活用して頂きたい。JOGMECとしては、J-SUMITで生まれた新たな資源開発プロジェクトや技術開発に対して支援を継続してゆく所存である。


2. エネルギー・鉄鉱石セッション

2-1. 「 Mozambique’s mining industry policy」
     Esperanca Bias, モザンビーク共和国鉱物資源大臣


 モザンビークでは、21世紀に入って大規模プロジェクトが開始されるなど、大きな変化があり、2004年には天然ガス、2007年にはチタン鉱石、2012年には石炭の生産が開始された。先般、資源開発に関連する法律の改正案が閣議で承認され、今後議会での成立を期待している。本法律の主たる目的は資源開発に対する理解を深めること、環境保全を含め生産を最適化すること、民間部門の参画を促進すること、そして監視・監督体制を整備することなどであり、資源を国家、民間企業、そして国民が活用できることを目指している。また、企業の社会的責任も促進していかなければならない。更には、訓練施設の設置や資源開発分野への女性の参加なども進めていきたい。


2-2. 「Vale Activities in Africa」
    Roger Downey, Executive Director of Fertilizer and Coal, VALE


 Valeは鉱種と地域の多様化を進めており、アフリカにおいては原料炭、鉄鉱石、ニッケル、銅及び肥料原料(リン鉱石)の開発に着目している。この先数年における大型案件として、ブラジルのカラジャス鉄鉱石拡張及びモザンビークのMoatize原料炭拡張(フェーズII)の2つに注力していく。世界景気の低迷により、価格が下落しているコモディティもあるが、Valeとしては長期的視野に立った責任ある資源開発を推進していく。

 Moatizeの原料炭は、品位及び埋蔵量ともに世界トップレベルであり、また原料炭の主要市場への海上輸送に有利な地理的ポジションにあることから、モザンビークにとってはプロジェクトに関係する地域と地域住民への利益還元の観点において、また当社にとってはSustainableな案件に育つと期待している。Moatizeは年産20百万tへの拡張計画(フェーズII)を実行に移しており、既に64億US$の支出が役員会で承認されている(鉱区の拡張に20億US$、鉱区からNacala港までの鉄道開発に34億US$、Nacala港の整備に10億US$を投じる内訳)。2015年の初船積みに向け、鉱区及び輸送インフラの整備に注力していく。また、資源開発においては企業としての社会的責任も非常に重要な成功要件である。Valeはこれを常に意識した行動をとっており、例えば、社会基金(VMF: Vale Mozambique Foundation)を創設し、学校や医療施設の建設や公共バスの運行を行う等、社会インフラの整備拡充を行っている。現地の人々を積極的に雇用し、重要なポジションに登用していくこともプロジェクトのSustainableな発展にとって不可欠な要素であると認識している。Moatizeでは社員の90%が現地の人々で構成されており、General-Managerクラスに登用されている人もいる。地域との共同発展に対してMoatizeが貢献できることを誇りに感じている。


2-3. 新日鐵住金におけるモザンビーク原料炭開発の意義
   藤原真一 新日鐵住金常務執行役員


 欧州の債務危機や中国の景気減速により、世界の鉄鋼業界の成長は一時的に停滞しているが、中長期的にみれば、中国、東南アジア及びアフリカの新興国においては、インフラ需要の牽引による高い成長が期待できる。今後の国際競争を勝ち抜くためには、鉄鋼原料の自社権益確保を進めることが大きな意味を持つ。現在、原料炭8か所、鉄鉱石4か所、ニオブ1か所の自社権益を有しており、モザンビークのレブボー原料炭案件はその1つである。原料炭の開発案件で重要なのは、鉱石の品位及び鉱山から積出港までの輸送システムと距離である。タバントルゴイ(モンゴル)やエリガ(ロシア)も注目されているが、これらは鉱山から積出港までの輸送距離が3,000 km程度である一方、レブボーのそれは900 kmであり、高い優位性を有する。900 kmは有名なブラジル・カラジャス鉱山から積出港までの距離と同程度で、我々の感覚では遠くはない。また、品質面においてレブボーの原料炭は現在使用している原料炭の70%を占める豪州炭に匹敵する高い品位である。従って、品質と物流の両面から、当社は中長期の安定ソースとしてレブボーの原料炭を重視している。

 レブボー案件の成功は、輸送インフラを中心とする各種のインフラ整備、現地社員の育成、外資に対する公正な扱いが前提となることもあり、モザンビーク政府と日本国政府間における投資協定の早期締結を強く望みたい。また、輸送インフラへのファイナンスなど、JBICによる支援も期待している。モザンビーク政府、日本国政府、そして当社が三位一体となって本案件を成功に導きたい。


2-4. 「ANGOLAN MINING POLICY」
    Francisco Manuel Monteiro de Queiroz, アンゴラ共和国地質鉱山大臣


 アンゴラ政府は、鉱業を歳入と雇用の両面において国家経済の中枢産業に変革したいと考えている。そのためには、ダイヤモンド中心の資源開発から鉄鉱石、金、銅、マンガン等の多様性のある資源開発に移行する必要がある。本観点からすると、石油開発もまた有望な資源である事は言うまでもない。我が国はアフリカで6番目の面積を有しており、資源開発が未だ進んでいないことから、鉱物資源や石油資源のポテンシャルが高い国であると言える。投資家による現在の探査活動は、金18件、銅8件、プラチナ2件、鉄鉱石6件、バライト6件、アパタイト/蛍石1件等であり、ベースメタルからIndustrial-Mineralまで幅広い鉱種を対象として民間企業が開発意欲を持っていることがわかる。こうした民間企業による資源開発セクターへの投資を促進するために、鉱業法の改正を行った。例えば、鉱業権の有効期限に関して、延長期間を含めて最長55年としたり、鉱業権を第三者に譲渡することが可能とするといった内容を含んでいる。また、Industrial Taxを35%から25%に引き下げており、ロイヤルティを2~5%と低く抑えている。アンゴラは政治的、経済的、社会的安定性に優れており、外国企業による資源開発への参入を歓迎する。


2-5. 「Building Partnerships in Africa」
    Alan Davies, Chief Executive, Diamond and Minerals, Rio Tinto


 Rio Tinto(以下、RT)はアフリカ大陸の7か国で資源開発を行っている。ポートフォリオの最適化を常に意識しており、例えば、最近ではジンバブエのダイヤモンド事業、南アの銅鉱山事業(Palabora)の事業を売却する一方、南アのチタン鉱物事業(Richards Bay Minerals)でBHPBが保有する株式を買い取るような戦略を展開している。RTとしては、大規模でマインライフの長い開発案件に注力していく方針である。資源ビジネスは現在停滞しているとみる向きもあるが、長期的に見ればアフリカを含む新興国の経済成長により、今後とも伸びていくと見ている。特にアフリカは天然資源を豊富に持つエリアであり、その開発によるGDPの伸びによって資源需要がさらに増えるエリアとして、RTはアフリカでの資源開発の可能性に今後も注目していく。アフリカでの資源開発を成功に導くには、異なる文化的背景の正しい理解、安全操業や環境保全への真摯な取り組み、現地の人々の積極的な雇用、地元への利益の還元など、資源開発を行う社会的責任に対する敬意が重要な要素となる。また、当該国政府に対する資源開発に関してのガバナンス構築を積極的に支援することも、責任ある開発を行う上での重要なファクターであると理解している。総じて言えば、アフリカ諸国における長期的なビジョンに立った資源開発を行うには、互恵関係に基づく持続可能な方法での開発が不可欠である。


2-6. 「ARM – A Mining Company in South Africa」
    Jan Steenkamp, Chief Executive Strategic Services & Exploration,
    Africa Rainbow Minerals

 当社はヨハネスブルグ証券取引所に上場する資源開発会社で、南アフリカを主な活動拠点としている。直近の企業価値は約40億US$程度であり、扱い品目は鉄鉱石、マンガン(マンガン合金を含む)、クロム、石炭、プラチナ、ニッケル、金と多岐に渡っている。各分野とも大手資源会社とのJVを契約に基づき、安定した生産体制を実現している。JVの相手先は、例えば、鉄鉱石、マンガン、クロムではAssore社、石炭ではXstrata、PGMではAngloplat社やImpala社と組んでいる。日系企業では、住友商事とのフェロクロムのJV案件を有している。南ア以外では、ValeとのJVによりザンビアで銅の開発を推進しているほか、コンゴ民での銅・コバルトの探査を行っている。更なる成長にはJVパートナ―との協業が欠かせず、日本企業との連携を歓迎する。

2-7. 「UNLOCKING THE IRON & STEEL WEALTH OF MOZAMBIQUE」
    Ben James, Managing Director, Baobab Resources

 当社は、モザンビークのTete州において、鉄鉱石の採掘から銑鉄の生産までの一貫設備を計画している。2008年から開始した探査の結果、平均Fe品位34%で、7億270万トン(JORC-2004ベース)の資源量を現在までに確認している。本計画は、鉄鉱石370万t/年から銑鉄100万t/年を生産し、副産物として3,000 t/年のフェロバナジウムを得るもので、37年間のProject-Lifeを想定している(資源量の15%程度の鉄鉱石使用量であり、500万t/年の銑鉄生産も可能)。この地域はValeや新日鐵住金による大規模な石炭開発計画が進行しており、また、ザンベジ川の豊富な水量を利用した水力発電により安価な電力供給が得られることから、国際競争力のある銑鉄を生産できることを期待している。また、付近の大規模な石炭開発により積出港までの輸送用鉄道が整備されることで、当社の銑鉄も低コストで積出港まで輸送可能となる。世界の銑鉄消費量は約7,000万t/年とみられており、鉄スクラップの品位が世界的に低下していることから、銑鉄への需要は底堅いと理解している。また、ミクロな観点において、今後の高い経済成長が期待されるサブサハラ地域においては、資源開発によるや都市化による鉄鋼需要の増加が予想され、同じエリアで生産される銑鉄には一定の需要があると考えている。Pre-FSは2013年3月に完了しており、2014年H1までのDefinitive-FS完成、採掘権の取得、ロードショウと資金調達の完了を目指している。ValeのNacala回廊(鉄道と港の拡張)の完工後、2016年H2の初出荷を実現させたい。

2-8. 「POSITIONING NIGER’S MINING & INDUSTRIAL SECTOR TO WIN」
    Omar Hamidou Tchiana, ニジェール共和国鉱山産業開発大臣


 我が国には5つの金属資源鉱床地域があり、銅やマンガン、鉛などのベースメタルに加え、金の賦存も期待されている。また、チャド湖周辺には石油やガスが埋蔵されている可能性もある。現在生産を行っている鉱物資源は、ウラン、石炭、金、石灰石で、その中でもウランは飛びぬけて高い生産量を誇る。ウラン開発の歴史は古く、1971年にSOMAIR社が、1978年にCOMINAK社が設立された。これらはフランスのAREVA社とのJVであり、世界有数の埋蔵量と生産量を誇っている。現在、アフリカ最大で世界第2位のウラン鉱床と呼ばれるImouraren鉱区の開発をAREVA社が進めており、完成すれば年間5,000 tの供給が可能となる。

 今後はウラン以外の鉱種の多様化やパートナーとなる外国企業の多角化を望んでいる。そのためにも、政府としては各種の税制優遇プログラムを用意することで、投資家の誘致に取り組んでいる。一方で、投資家は長期的に対等な関係に基づき、責任ある開発を行う義務があることを理解してほしい。


3. 銅・鉛・亜鉛セッション

3-1. 「ZAMBIAN MINING POLICY」
    Yamfwa Mukanga, ザンビア共和国鉱山・エネルギー水開発大臣


 ザンビアにおける銅を中心とした鉱業は、同国第2位の雇用創出産業であり、国家経済の安定と発展にとって欠かせない。その一方、鉱業は環境問題や労災問題といった負の側面も同時に持っているという事実に真摯に対応していかねばならない。政府はガバナンスを整備し、民間は責任ある開発を行うという協業体制に双方が高い次元で取り組むことが求められている。この協業体制によって、持続可能な資源開発を実現可能なものとし、資源開発が貧困撲滅と国家歳入増に寄与する社会を目指したい。経済面においては、銅鉱業の付加価値化及び銅以外の鉱種の多様化が歳入増加の具体的な手段となるであろう。鉱種の多様化を進めるための取り組みとして、全土の地質図整備を行っており、現在国土の58%をカバーしており、残りの42%についても早急に完成させたい。また、ザンビアの周辺諸国はガスや石油の開発を行っており、我が国でもそうしたエネルギー資源の発見につながる探査活動を行っていきたい。


3-2. 「Congo’s Mining Industry Policy」
    Martin Kabwelulu, コンゴ民主共和国鉱山大臣


 我が国は多くの鉱物資源について高いポテンシャルを有している。また、鉱業に関連する法律も2002年~2003年にかけて見直し、鉱山企業の数も増えてきた。一方で、新たな鉱床を発見するための探査や、付加価値を高めるための製錬所や宝石のカッティング工場を建設することも必要と考えている。また、インフラの整備などにも投資が必要である。


3-3. 「Review and Outlook for Copper, Lead and Zinc」
    Don Smale 国際非鉄研究会事務局長


 国際銅研究会(ICSG)は、銅生産及び消費国を代表する23のメンバー政府とEUからなる政府間組織であり、国際鉛・亜鉛研究会及び国際ニッケル研究会とは姉妹組織の関係にある。ICSGの主な役割は、世界の銅経済に係る情報交換及び協議の遂行である。

 銅は“Dr. Copper”と言われるようにその動向は経済活動とリンクし、世界経済の指標となる。今後、欧州経済の不透明感や世界の銅消費の4割を占める中国の経済成長鈍化で世界の銅消費量は伸び悩む一方、供給量はモンゴル、アフリカ(特にザンビアとDRコンゴ)及び南米での新規プロジェクト稼働により増加する。これにより、2013年には4年ぶりに供給過剰(約40万t)に転じ、過剰幅は2014年には70万tへ拡大する。1990年と比較すると、アジア、アフリカの存在感が供給・需要の両面で大きくなっている。

 鉛・亜鉛は、鉱石品位が低下しているにも拘らず、資源量及び鉱石生産量とも増加しており、特に中国を含むアジアからの供給量の増加が著しい。鉛の新規供給量は2012~2014年で19.3万t、亜鉛のそれは2012年で既に40.2万tに達し、更に今後2014年までに54.8万tの増加が予定される。このように、自動車(鉛・亜鉛)や電気自転車(鉛)、建材(亜鉛)向けの需要が伸びている一方、新規供給量も多いため、鉛は2010年から、亜鉛は2007年から供給過剰状態が継続している。


3-4. 「Copper/alloy manufacturing sector Southern Africa – An overview」
    Gordon Grant, CDAA(アフリカ銅開発協会)理事/Copalcor, MD


 南部アフリカ諸国は銅生産において世界の中心地となるポテンシャルを有している。また、消費地としてのポテンシャルもあり、例えば日本における銅の1人あたり年間消費量は12 kgであるが、アフリカでは、例えば南アフリカでさえ2.5~3.5 kgであることからも、アフリカ大陸における将来的な銅の消費は経済発展に伴って飛躍的に増加すると考えられる。本観点からすると、銅資源を有する南部アフリカ諸国が銅製品の付加価値化を推進するのは自然なことである。銅の付加価値製品の新規分野として興味深いのは、その抗菌作用を活かした製品で、例えば院内感染を防ぐ目的で医療施設において各種の設備部材で採用されることが期待できる。また、魚の養殖網で使用すれば、養殖魚が病気に感染するリスクを減らすことができる。


3-5. 「CURRENT & FUTURE ROLE IN MINING INVESTMENT IN ZAMBIA」
    Mukela Muyunda, Chief Executive Officer, ZCCM-IH


 ZCCM-IH(Zambia Consolidated Copper Mines Investment Holdings-ザンビア)はザンビア政府が87.6%、一般投資家が12.4%のシェアを持つ国営企業で、ザンビアの鉱業開発における同国政府の権益保有の受け皿であるとともに、ザンビア経済の発展と高付加価値化を促進するために主導的な役割を担っている。ザンビア政府は、①GDPにおける鉱業セクターの割合を現在の9%から20%に引き上げること、②中小規模の鉱山会社の効率的な運営を行い、国家の経済発展に貢献してもらう環境を整備すること、③資源開発において官民連帯を高め、GDPへの貢献と安定した雇用を生み出すことを鉱業政策の柱としており、ZCCM-IHはその実行組織という位置付けとなる。具体的には、①銅産業の機能強化、②鉱物資源の多様化、③それらの裾野産業の拡充、④石油・ガスの開発と発電事業に取り組んでいる。資源ビジネスにおいて、アフリカは高いポテンシャルを持つ地域であり、ザンビアは民間企業に対して魅力的な投資機会を提供できる国である。ZCCM-IHは資金面、技術面において外国企業にとって信用力のある組織であることから、ザンビアの資源開発を検討している企業との互恵的な協業関係により、共に発展していきたい。


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