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報告書&レポート

2014年11月27日 ロンドン事務所 竹下聡美
2014年47号

インドネシア鉱石禁輸の影響と行方、コンサル各社の予測を比較-2014年秋季国際ニッケル研究会(INSG)-

 2014 年10月13日~14 日、リスボンにて国際ニッケル研究会(INSG)の秋季定期会合が開催され、INSG加盟国や産業団体、企業、専門家等の約60 名が参加した。INSG統計委員会によるニッケル需給予測は別途報告したが(参照:http://mric.jogmec.go.jp/public/current/14_45.html)、秋期会合の中で、各コンサルタントによるニッケル需給予測とインドネシア鉱石禁輸を巡る今後の需給見通しについて発表がなされたことから、本稿では各社の見通しを比較することにより、今後の動向を整理することとしたい。

(写真:INSG会合)
(写真:INSG会合)

1. ニッケル需給予測を困難にする実務的な要因

 各社の需給予測の比較に入る前に、ニッケルの需給見通しが如何に困難かについては、Macquarie社Jim Lennon氏が講演の中で課題として提示しており、本会合会場でも参加者が同意していたことから紹介したい。Jim Lennon氏によれば、以下に示した理由により、ニッケルに係る各国及びコンサル会社等の報告値については大きなギャップ(誤差)が存在している。

・ 中国のニッケル銑鉄(NPI)生産量は、同じ年であってもアナリストにより数値の変動が大きく、その差は10万tにも及び、中国の生産量の把握は困難である。

・ 中国需要に関して、ステンレス鋼生産に係るニッケル含有量やスクラップ比率の共通認識がないため、10万tもの誤差が生じているケースがある。

・ インドネシア及びフィリピンのニッケル鉱石生産量と輸出量に関しては、各国の貿易統計が鉱石の水分量も含めている場合とドライのものとで報告値が異なることから、過大な誤差を生じさせる原因となっており、少なくとも20万tの誤差はあると想定される。

・ フィリピン鉱石の低品位、中品位、高品位の品位の値の定義が定まっていない。

・ 欧州のニッケル需要の誤差はスクラップ分によるところが大きい。

 ただし、以上の課題をすぐに解決することは困難であることから、まずは情報の受け手である我々がその認識をもってデータ等を見ることが大切である。

2. 各社の需給バランス及び価格の予測比較

 本会合での講演のうち、具体的に数値を挙げて今後の需給を予測した北京安泰科、Macquarie社及びCitiグループについて、図1にニッケル需給バランスとLME価格予測を比較した。なお、INSGについても参考値として示している。このうち、北京安泰科及びINSGによる予測値は2015年までとなっている。また各社の詳細な数値については表1から表3に示した。

 ニッケル需給バランスは、長い間、大幅な供給過剰の状態であったが、インドネシア鉱石禁輸を機に、INSGを含む4社全てが2015年に供給不足に転じると予測している。図1から見て分かるとおり、Citiグループは2015年に最大10万tの供給不足に陥るとして、その後は徐々に需給は緩和していくとしたが、Macquarie社は2020年まで一定して5万t規模の供給不足が続くと予測している。2015年については、INSGは4社の中で最小の2.6万t、北京安泰科では6万tの供給不足との予測であった。価格に関しては、CitiグループとMacquarie社の2社は、LME価格は上昇を続け、2015年にはUS$25,000/tを上回るとし、Macquarie社については、2018年にはUS$32,000/tに達すると予測している。なお、北京安泰科は2015年の価格を上記2社より大幅に低いUS$20,000/tと予測した。

図1:4社の需給バランス及びLME価格予測
図1:4社の需給バランス及びLME価格予測

(出典:講演資料より作成)

表1:北京安泰科による需給バランスと価格予測

区分 2011 2012 2013 2014u000b(予測) 2015u000b(予測)
世界生産(千t) 1,599 1,745 1,940 1,990 1,990
世界消費(千t) 1,591 1,648 1,770 1,920 2,050
バランス(千t) 8 97 170 70 -60
中国生産(千t) 444 559 700 680 610
中国消費(千t) 655 730 830 900 950
価格(US$/t) 23,100 17,530 15,083 17,500 20,000

表2:Citiによる需給バランスと価格予測

区分 2012 2013 2014
(予測)
2015
(予測)
2016
(予測)
2017
(予測)
2018
(予測)
世界生産(千t) 1,759 2,002 1,982 1,892 1,970 2,069 2,147
NPI生産(千t) 320 499 432 272 254 307 352
世界消費(千t) 1,725 1,827 1,945 1,994 2,055 2,131 2,165
バランス(千t) 34 175 37 -102 -85 -62 -18
価格(US$/t) 17,592 15,105 18,125 23,875 26,500 26,000 25,000

(出典:講演資料より作成)

表3:Macquarieによる需給バランスと価格予測

区分 2012 2013 2014
u000b(予測)
2015
u000b(予測)
2016
u000b(予測)
2017
u000b(予測)
2018
u000b(予測)
2019
u000b(予測)
2020
u000b(予測)
世界生産(千t) 1,785 1,970 1,935 1,878 2,005 2,057 2,158 2,243 2,314
NPI生産(千t) 362 502 475 400 435 450 500 550 600
世界消費(千t) 1,652 1,785 1,914 1,957 2,035 2,130 2,223 2,302 2,373
バランス(千t) 133 185 21 -79 -30 -73 -65 -59 -59
価格(US$/t) 17,527 15,002 17,835 23,750 28,000 30,000 32,000 30,000 28,000

(出典:講演資料より作成)

3. インドネシア鉱石禁輸による中国NPI生産への影響

 ニッケル鉱石の世界最大生産国であるインドネシアは、2009年に制定された鉱業法に基づき、ニッケル品位4%以下の未加工鉱石の輸出を2014年1月12日から禁止した。これにより世界の需給は大きく変動し、上述のとおり、2015年以降は供給不足に転じる見通しとなった。特に最大のニッケル消費国である中国は、NPI向け鉱石の過半をインドネシアに依存していることから、今後の中国の動向に注目が集まっている。本会合で講演したMacquarie社、北京安泰科、Citiグループ、DMM社によるインドネシア鉱石禁輸を巡る見通しについて以下のとおりまとめた。

(1) Macquarie社によるサプライサイドの見方(Macquarie Capital(Europe),コンサルタントJim Lennon氏)

 インドネシア鉱石禁輸政策に関して、多くの鉱山会社はインドネシア政府に製錬所建設計画を提出することにより輸出許可が延長されることを期待していたが、インドネシア政府はこれを拒否し、部分的ではなく例外のない完全な禁輸が発動された。これにより、2013年世界消費の25%に相当する45万tものフェロニッケル生産とNPI生産がマーケットから消失した。ただし、中国は25万tから30万tもの鉱石在庫を積み上げていたこと、またLME倉庫や中国の保税倉庫等にニッケル地金在庫が相当量あることから、市場への影響は時間差があるだろう。

 中国の一次ニッケル生産は過半がインドネシア鉱石によるもので、2013年一次ニッケル生産量70.4万tのうち、インドネシア鉱石を原料とするNPI生産量は38.1万tにも及んでいる。フィリピンの中品位鉱石がインドネシアの高品位鉱石を代替し、この混合原料が2014年の中国のNPI生産を支えるとみている。一方で、2015年以降は混合原料による低品位鉱石による中国のNPI生産コストの上昇は避けられない。

 インドネシア、フィリピン及びニューカレドニアの3か国の今後の鉱石生産見通しは図2のとおり。フィリピンは今後大きなシェアを占めていくだろう。ニューカレドニアは主に日本と豪州へニッケル鉱石を輸出しており、今後増産が見込まれるが、増産分はニューカレドニアSMSP社とPOSCOによる韓国光陽市の新規フェロニッケル製錬所向けである。図中の3か国のほかに、グアテマラで増産が見込まれているが、これはインドネシアの代替として欧州のフェロニッケル製錬所向けに年1.5から2万tが供給される見通しである。

図2:Macquarie社による3ヶ国ニッケル鉱石生産量
図2:Macquarie社による3ヶ国ニッケル鉱石生産量

(出典:講演資料より作成)

 今後のインドネシアを巡る見通しに関しては、鉱石禁輸が覆される可能性はほとんどないだろう。また部分的な鉱石輸出再開についても、可能性は否定できないがMacquarie社としてはほぼ起こり得ないと考えている。インドネシアでの製錬所建設については、実際に進展するが相当の時間を要すると見ており、その間、既存鉱山の増産がギャップを埋め得るかという点に関しては、フィリピンにより部分的には可能と見ている。表4に既に生産を開始しているニッケル鉱山も含め、今後稼働予定鉱山を示す。

表4:新規ニッケル鉱山リスト

企業名 案件名 生産物・プロセス 生産能力
(kt)
開始時期
Vale VNC(Goro) HPAL 57 2011Q1
Vale Onca Puma FeNi 50 2011Q1
First Quantam Ravensthorpe HPAL 39 2011H2
First Quantam Kevista ニッケル精鉱 11 2012Q2
First Quantam Enterprise ニッケル精鉱 40 2015
Lurdin Eagles ニッケル精鉱 25 2014
Asia Mineral Resources Ban Phuc ニッケル精鉱 7 2013
Xstrata Koniambo FeNi 60 2013Q1
SNNC Kwangyang FeNi 24 2015
PT Aneka Tambang Pomalaa FeNi 40 2015+
Sirius Nova-Bollinger ニッケル精鉱 33 2017
Amplats Rustenburg 地金 11 2015+
Talvivarra Talvivarra バイオリーチ 30 2009Q4
Anglo American Barro Alto FeNi 40 2011Q1
Sherritt/Kores/Sumitomo Ambatovy HPAL 60 2012Q2
Sumitomo Metal Mining Taganito HPAL 30 2013H2
MMC/Highland Pacific Ramu HPAL 32 2012H2
Solway Group Fenix FeNi 40 2014
Taguang Taung Nickel Taguang FeNi 23 2013Q1
Total 652

(出典:講演資料より作成)

(2) 北京安泰科による中国のNPI生産見通し(Chief Analyst Nickel、Xu Aidong氏)

 インドネシアからの鉱石輸入は、中国税関統計によると2014年1月-6月期で前年同期比47%減少し、同期のフィリピンからの鉱石輸入量は前年同期比で12.6%上昇している。インドネシア鉱石はニッケル品位1.8%から1.9%の高品位鉱石で、中国のNPI生産に広く使われており非常に重要な原料である。低品位鉱石は大規模な乾式冶金によるNPI生産には適さないため、フィリピンはインドネシアの代替先とはなりえないと考えている。

 中国の一次ニッケル生産に関しては、NPI減産の影響を受けて、2014年生産量は68万tで前年より僅かに減少すると予測している。このうち、2014年のNPI生産量は45万tと見ている。2015年の一次ニッケル生産量は、61万tと前年よりさらに減産する見通し。インドネシアへのNPI生産拠点の移転も進展しており、計画中のプロジェクトは現在19件で、これらを合わせた初期段階の生産能力はニッケル26万tに相当する。ただし、このうち、2015年中に生産されるのは約2万t程度と見ている。

 中国の鉱石在庫に関しては、主要港に約2,130万tが積み上がっており、2014年初めのピーク時からは減少しているものの、依然として高い水準にある。インドネシア及びフィリピンのニッケル品位から推測すると、およそニッケル18万tとなり中国の一次ニッケル生産量5ヶ月分に相当する。

(3) Citiグループによる鉱石供給国フィリピンの代替可能性(Director of Metals Research and Strategy, David Wilson氏)

 インドネシア鉱石禁輸以降、フィリピンは最大の鉱石供給国に台頭した。特に中国のNPI生産に際しては、2014年8月に中国は前年同月比で87%増となる533万t(マテリアル量)のニッケル鉱石をフィリピンから輸入しており、この月のニッケル鉱石輸入量の98%をフィリピンが占めている。一方、月別の鉱石輸入量推移では、フィリピンからの輸入量は2014年6月をピークに横ばい推移しており、同国の環境規制による採掘制限から、鉱石生産は頭打ちの状況にあると見ている。中国の鉱石在庫量については、2014年始めには3,000万t(マテリアル量)の鉱石在庫があったが、現在では1,700万tから2,000万tまで減少したとCitiでは把握している。このうち、1.8%以上の高品位鉱石は600万tから700万tで、残りは0.9%以下の低品位鉱石と見られ、これはRKEF方式のNPI生産の落ち込みと連動している。鉱石在庫は2015年1月又は2月には尽きると見ている。

 フィリピンにおいてもインドネシアと同様に鉱石禁輸政策が取られる可能性がある。実際に、フィリピンの鉱石禁輸法案は2014年8月26日に上院に提出されており、これは1995年制定のフィリピン鉱業法(Mining Act of 1995)の鉱物資源加工を規定する55項の修正を求めているものである。法案の目的は全てインドネシア新鉱業法の内容と同一のもので、国内の収入増大、投資促進及び雇用拡大を目的としている。フィリピンでは2016年に大統領選挙と議会選挙が予定されているが、鉱業セクターは有権者にとって馴染みがないため、鉱石禁輸が導入されるかどうか、世論を現時点で判断するのは非常に難しい。

 短期的な供給見通しに関しては、フィリピンでは10月から2月頭までモンスーンの影響を受け、鉱石出荷はほぼ不可能となる。これが2014年末にかけて価格の上昇要因となるだろう。LME在庫は史上最大量の在庫を積み上げているが、その多くは、LMEと中国国内の価格差を利用したアービトラージ取引により中国市場から持ち込まれたものである。フィリピンのモンスーンの影響により2014年Q4に価格が上昇し、キャンセルワラントにより価格は落ち着きを見せると予想する。

(4) DMM Advisory Groupによる中国のNPI及びフェロニッケル生産者の動向 (Heads of the London Office, Kriszina Kalman-Schueler氏)

 中国のNPI生産者とフェロニッケル生産者は、鉱石調達よりも国内需要とコスト上昇を案じている。中国のニッケル鉱石在庫は減少しているが想定よりは減少分は少ないと見ている。現在の中国のNPI生産者とフェロニッケル生産者にとって重要な問題は、鉱石調達より国内のステンレス需要である。2014年及び2015年には新規NPI生産能力が拡張される計画があり、これが国内のNPI供給過剰を増幅させる。一方で、中国NPI生産コストは2013年から2018年にかけて、CRUによると約60%上昇するとされる。今や大部分の中国のNPI生産者は低い収益率又は赤字経営で存続している。未だ破産・倒産は聞かれないのは、フェロクロム生産を開始するといった事業方針の転換も見られるが、キャッシュフローを生み出すために生産を継続させながら、中国政府の指示を待っているということだろう。

 インドネシアにおけるNPI及びフェロニッケル製錬所の建設に関して、操業コストは製錬所の立地と鉱山権益を有しているかによって大きな幅がある。基本的に、インドネシアのNPIフェロニッケル生産者は、鉱石に比べ中国への輸送コストを大幅に削減できる分、中国より20%から25%も低いコストで操業が可能だとみられているが、実際にインドネシアのエネルギー価格は2014年に35%も上昇しており、エネルギー費用が安定しないことやNPI及びフェロニッケル生産への課税が最終的に決まっていないこと等、不確定要素が多すぎる。

4. デマンドサイドから、中国のステンレス鋼生産の見通し

 サプライサイドでは、インドネシア鉱石禁輸により特に中国のNPI生産が今後影響を受けるが、主な用途のステンレス鋼の需要見通しについても、世界消費の半分を占める中国の動向が大きく影響を及ぼしている。中国の需要見通しについて、Citiグループ、北京安泰科、DMM社の見通しを紹介する。

(1) Citiグループによる中国のニッケル消費予測(Director of Metals Research and Strategy, David Wilson氏)

 ISSFによれば、ステンレス鋼生産量は2014年Q2に4,400万tと生産量を更新した。強いステンレス鋼生産量の伸びから中国のニッケル消費は、2014年95.7万tと予測する。

(2) 北京安泰科による中国の需要見通し(Chief Analyst Nickel、Xu Aidong氏)

 中国のデマンドサイドに関しては、2014年の用途別で見ると、鉄鋼向けが83%、板・線向けが7%、メッキ・合金向けが5%、電池向けが3%であった。2014年には一次ニッケル消費量は90万tまで達するとみている。

 中国のステンレス鋼メーカーはインドネシア鉱石禁輸によるNPI生産への影響により、NPI以外の一次ニッケル(地金、FeNi、酸化Ni等)の使用量やステンレス鋼スクラップの比率を増やす方向に動いている。これにより、ステンレス鋼生産量に関しては、2014年には前年比14%増、2015年は8%増と予想している。またステンレス鋼の種別に関しては近年大きな変化は見られず、その2014年の比率は、300系が48%、200系が32%、400系が20%である。

 中国ステンレス鋼メーカーの戦略として、大手メーカーの統合・合併が進み、大手トップ2社のTisco社とTsingshan社の生産量は2013年から25%以上増加し、2014年は両社ともに各々400万tを生産する見通しとなっている。上位10社が全体生産に占める割合は約75%で、30万t生産規模を下回る中小規模メーカーの生き残りは厳しい状況にある。なお、ステンレス鋼生産にしめるスクラップ原料に関しては中国では年々拡大傾向にある。

(3) DMM Advisory Groupによる中国のステンレス鋼需要見通し(Heads of the London Office, Kriszina Kalman-Schueler氏)

 中国のステンレス鋼生産はこれまで安定して成長してきたが、2014年Q3以降、主に住宅建設向け需要鈍化に伴ってステンレス鋼生産の伸びも減速化するとみられている。中国のステンレス鋼メーカーは今や国際競争力を失っており、海外のアンチダンピング規制問題に直面しているが、しかしながら、新たな生産能力の増強計画が承認されており、中国国内での生産余剰は拡大していく。

おわりに

 コンサル各社は、インドネシアの鉱石禁輸政策が覆されるストーリーはもはや想定していない。中国によるニッケル鉱石在庫の量は各社によってばらつきはあったものの、相当量の鉱石在庫を積み上げていたことにより、実際の市場へのインパクトは2015年以降に現れる模様である。またインドネシアでの製錬所建設は様々な問題から一様に時間を要し、そのギャップをフィリピン及びニューカレドニアの増産が部分的に補填するとしている。一方で、フィリピンでも鉱石禁輸政策が導入される可能性は否定できず、見通しが困難な状況が継続する。また本会合では、中国のステンレス鋼需要への疑問の声も多く聞かれ、中国国内でのNPI及びフェロニッケル生産者は過剰生産とコスト負担にいつまで耐えられるのか、中国は世界最大の一次ニッケル生産国であり消費国でありながらその実態は見えず、市場に与える不安感は大きいままである。もちろん中国に注目が行きがちではあるが、ニューカレドニアKoniamboニッケル鉱山の開山式には仏Hollande大統領が出席したとのニュースもあり、ニッケル消費国が鉱石供給国に向ける視線は熱い。

(注記) 国際ニッケル研究会(INSG)

 国際非鉄研究会(銅、鉛亜鉛、ニッケル)の中では国際鉛亜鉛研究会(ILZSG)に次いで2 番目に古い歴史を持ち、世界のニッケル市場の透明性の強化を目的に1991 年に国連の招請・勧告によって発足した国際機関である。現在、ニッケル生産国、消費国及び貿易国からなる14 か国及びEUが加盟している。事務局は、設立当初はオランダ・ハーグに、2006 年からポルトガル・リスボンに置かれている。同研究会は、ニッケル市場の需給予測分析を始め、国際的なニッケルの貿易取引に係る課題について研究するとともに、それらの課題に関して政府・産業界の利害関係者が定期的に話し合う機会を設ける機能を担っている。通常、定期会合は春季、秋季の年2回開催されている。

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