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報告書&レポート

2019年10月28日 ヨハネスブルグ 事務所 原田武
19-27

DRC Mining Week 2019参加報告(その1)

<ヨハネスブルグ事務所 原田武、金属企画部 北良行 報告>

はじめに

DRC Mining Week 2019は、毎年、DRコンゴ南部のLubumbashi市にて行われ、今回で15回目となる。今年は6月19日から21日までの3日間のカンファレンス(参加者は今回推定で500名程度)、展示会(約200ブースの出展)並びに鉱山見学会(Kinsevere鉱山等)で構成された。本カンファレンスでは、特設の電力セッションのほかに8つのセッションが開催され、鉱業法改正の地元への影響、開発プロジェクトの最新情報、電力や道路などのインフラの課題、コミュニティやArtisanal Miningといった違法採掘者を含む零細採掘の問題など多岐に渡って注目度の高いテーマの講演やパネル討論がなされた。

本報告では主なセッション(電力セッションを除く)の内容をまとめるほか、別報として「その2」で電力セッションの情報を参考に当地域の電力事情について、「その3」で鉱山視察で得られたKinsevere鉱山の近況について、3回シリーズのカレント・トピックスとして報告する。

近年、DRコンゴのカッパーベルトにおける銅・コバルト資源の開発は多くの外資から注目され、メディア等でも取り上げられる機会が多くあるが、今回のカンファレンスでは外資の視点からだけでなく、より地元からの意見を聞くことができた。

本報告では「1.新鉱業法と地元企業へのアウトソーシングの義務化」、「2.DRコンゴによるコバルト供給の将来」、「3.DRコンゴにおける輸送インフラの課題」、「4.南ア・政策金融IDCの活動」、「5.外資による探鉱・開発プロジェクトに伴う課題克服の状況」、「6.Artisanal Miningなど地域社会における課題への取り組み」に係る意見を整理することで、同国の鉱山開発が直面している課題を浮き彫りにしたい。

1.新鉱業法と地元企業へのアウトソーシングの義務化

2002年に制定された鉱業法(旧鉱業法)が2018年に改正されたが、税率の変更以外に、新たに導入された規定もある。中でも鉱山操業の地元企業へのアウトソーシングについて、今回のセッションの中で議論がなされていた。

Ahmed Kalj Kant氏(Subcontracting Regulatory Authority)は、2018年改正の鉱業法(新鉱業法)が導入された経緯に関して、以下のとおり述べた。「鉱山開発によって、DRコンゴの経済は発展してきたが、地元コミュニティにおいて、その恩恵は顕著ではなかった。国有鉱山企業Gecaminesが外資に鉱山権益を譲渡して開発が進んだが、同社は配当をわずかに得たのみであった。外国企業間のドルによる取引は多いが、地元企業を介した取引が少なく、鉱山操業のアウトソーシングは外国の請負業者によってなされている。そのような状況が、2012年頃からの鉱業法改正の議論の背景にあり、請負業者の規定1が新鉱業法に盛り込まれた理由である。しかし、地元の請負業者にとって、資金や専門的知識の不足という課題があり、地元企業が連合を組むことで地元のマーケットにて調達できる製品を拡充させるなどの措置を考える必要があり、その点で政府の指導も必要である。」

DRコンゴ鉱山省のDieudonné Louis Tambwe氏(Deputy Technical Director, CTCPM)によると、「新鉱業法に関して外資との間で意見の相違があることは承知している」としたうえで、以下のコメントを述べた。「投資家は意見の相違を尊重することを学ぶべき。また、政府は、投資家の対話に重きを置いているが、法案が国民議会にて審議された際にも、民間企業から意見が上がってくることはなかった。旧鉱業法に基づき各鉱山会社でのプロジェクトが実施されてきたところ、2018年の鉱業法改正によって既存のプロジェクトについても新鉱業法が適用されることになることから、鉱山会社は、FSをアップデートして、それをどのように生かすか判断した上で、場合によっては国と協議すべきである。」との見解が示された。

DRコンゴ鉱業協議会(Chamber of Mines)のSimon Tuma Waku氏(Vice President)によると、「新鉱業法は施行されて既に1年近くが経ち、世の中に広く普及しているが、アウトソーシングの課題を克服するには、時間を要する。鉱山会社としても、地元企業を使ったアウトソーシングを促進して、地元への資金拠出にも積極的になるように推奨している。」と語った。

在DRコンゴ・オランダ大使Robert Schuddeboom氏からは、「地元企業がアウトソーソシングの形で鉱業セクターに組み込まれることができれば、鉱物資源から多くの恩恵を得ることができる。その状況を作り出せるかどうかは、その国の政府の責任である。国は鉱業法に関して態度を変えるべきであり、さもないと投資家は他のオプションを探すことになる。」との意見があった。

カナダの鉱山コンサルタントであるMargaret Kabamba氏は、「外国投資家はDRコンゴ政府の鉱物資源に関する行き過ぎたナショナリズムを警戒している。先進国は、代替を探すことに投資することも有り得る。DRコンゴは鉱業法の解釈を投資家にもっと魅力的なものにすべき。」と語った。また、「DRコンゴにおける金生産について、国内で精錬ができないことは残念であり、DRコンゴで採掘されてもイタリアで精錬されれば、Made in Italyの表示になる。ルワンダには精錬プラントがあるが、それほど大規模なものではなく、比較的安価の導入しやすい設備でDRコンゴでも金精錬を行うのが良いのかもしれない。」とした。

2.DRコンゴによるコバルト供給の将来

Protea Mining Chemicals DRC社のTshikele Mukongo氏(Country Manager)が「DRコンゴにおけるコバルトの将来;水酸化コバルト、純粋な硫酸コバルト又は金属コバルトか?」と題して講演を行った。現在、DRコンゴで生産されるコバルトは中間製品である水酸化コバルト(コバルト品位20~45%)の形で出荷されている。充電池における世界的なコバルト需要のトレンドを考えると、DRコンゴとしては、より付加価値を付けて純粋な硫酸コバルトの形で出荷することが望ましいと考えるが、硫酸コバルトの生成には厳密にコントロールされた条件(コバルト品位20.5~21.0%、不純物10ppm以下、水分含有量ゼロ)が必要であり、R&Dへの投資が必要になる。また、DRコンゴにおける課題として、電力不足や輸送インフラの問題、現在のコバルト生産量の20%ほどに相当するArtisanal Mining(違法採掘者を含む零細採掘)に伴う児童労働の問題といった課題を挙げた。

ドイツBGRのUwe Naeher氏(Dierctor of the Mining Products Certification Project)からは、2026年までのコバルトの需要供給とDRコンゴの生産見込みが示された。2017年のDRコンゴのコバルト生産量は75,931tであったが2026年には159,000tになるとの見込みである。2017年のコバルトの世界生産量118,522tに対する同国の生産量シェアは64%であったのに対して、2026年の世界生産量222,221tに対するシェアは72%になるとした。また、DRコンゴには、ワールドクラスのManonoリチウム鉱床(Tanganika地方)があり、現在FSを実施中である。資源量として6,620,000t(金属量換算)で、リチウム鉱床として世界で5番目の規模として紹介された。

表1.DRコンゴ内におけるコバルト生産量

表1.DRコンゴ内におけるコバルト生産量

出典:DRC Mining Week 2019, BGRプレゼン資料

3.DRコンゴにおける輸送インフラの課題

ドイツAscon groupのNate Macmillan氏(Southern Africa Trade Director)から、DRコンゴとナミビアWalvis Bayを結ぶ回廊のポテンシャルについて紹介された。数年前にナミビア産業開発庁とDRコンゴ政府間で協定(ザンビアも含めたThe Trilateral Road Transport Agreement)が結ばれている。DRコンゴからナミビアWalvis Bayまでは2,067kmあり6日間を要し、タンザニアDar es Salaam(1,985km, 10日間)やDurban(2,381km, 11日間)と比較するとアクセス日数が少なく、現状でDRコンゴから欧州、北米、南米への最速のルートになる。今後、南ア、中国などの東側へのルートも開拓する計画がある。

DRコンゴBollore Transport and LogisticsのRodolphe Kembukuswa氏(Managing Director)からは、「Bollore社はDRコンゴで主に鉱山関連ロジスティックスを扱う会社であり、DRコンゴの鉱山関連の輸出入の30%ほどを担っている。Walvis Bayへの回廊は鉱産物の貿易にとって効率的であり、実際に同回廊を経由している。同社ではタンザニアDar es SalaamやモザンビークBeira港も使い、将来的にはアンゴラLobito港を使うことも考えている。DRコンゴにおいて、鉄道システムの復旧が望ましいものの、主要な交通手段は道路である。現状では道路の状態の改善が優先して行われ、まだ十分ではないが、過去と比較すると改善されてきた。」として紹介がなされた。また、DRコンゴのBanana deep-water港の建設などの西回廊の開発に関する質問があったが、同氏は、「Banana deep-water港の建設の前にDRコンゴ国内の回廊の修復が必要であり、今はその段階ではない。」と語った。

ドイツVDMA Mining社のHelmut Schgeiner氏(Technical Director)によると、DRコンゴはもっと柔軟な輸送システムを持つべきだという。同氏の見解として、1つの港だけに依存してはいけない。実際の流通は、75%がタンザニアDar es Salaamに、20%が南アDurbanに、そして5%が他の港に帰着している。ドイツにある工場(例えば鉱山機器のスペアパーツの製造)をDRコンゴに移転する可能性についての質問に対して、同氏からは「製造業などのビジネスに投資するためには、真剣なパートナーが必要になり、トレーディングよりも生産投資に時間を要する。」と語った。

ジンバブエZimtrade社のVuyiswa Mafu氏(Export Promotion Manager)によると、DRコンゴの貿易の問題はロジスティックとインフラの欠如にあるという。また、南部アフリカ開発共同体(SADC)や東南部アフリカ市場共同体(COMESA)などの地域機関が貿易協定の創設と促進に取り組むべきとの指摘があった。

南アDepartment of Trade and Industry(DTI)のAdams氏(Senior Representative)によると、「アフリカ自由貿易地域構想をベースとして、アフリカは多角的貿易システムに移行している。DTIは、このアフリカでの貿易構想を支援しており、南アの企業が自らのビジネスモデルをアフリカ大陸で展開できることを目指している。アフリカ連合(AU)が北部アフリカと南部を結ぶ回廊の建設を計画しており、SADCにはジンバブエ・ザンビア間とジンバブエ・モザンビーク間の回廊建設の計画がある。また、貨物は道路ではなく鉄道システムに適するとし、鉄道システムを走らせることによって、競争力を維持しなければならない。」とした。

DRコンゴTrade ServiceのGuy Kimenyembo氏(Managing Director)によると、「国境付近におけるトラックの渋滞に対して、各国が国境インフラの整備、税関手続きの電子化などの柔軟化や簡素化を取り入れることにより国境でのトラック輸送の待ち時間を大幅に減らし、国境付近のトラックの長い渋滞を解消することができる。」とした。

4.南ア・政策金融IDCの活動

南アの政策金融機関IDC(Industrial Development Corporation)のRian Coetzee氏(Acting Head Basic Metals & Mining)による講演は以下の通り。

「IDCは基本的には南アの事業への投資を推進するが、アフリカ全土においても投資を行っている。他の地域の産業能力の開発をリードすることで、対象のバリューチェーンから南ア国内のビジネスや輸出への波及効果を期待して投資している。例えば、海外のFS段階のプロジェクトで、南ア企業がシェアを持つ場合や、南アからの資機材の調達やコンサルティングサービスの提供などが想定される。特に注目しているバリューチェーンとしては、鉱業・金属製品の分野であり、それ以外には化学品・医薬品分野、農産物加工分野の3つを挙げた。DRコンゴにてIDCが参画しているプロジェクトとしては、Metorex社のRuashi銅・コバルト鉱山(15%シェア)、Alphamin社の錫鉱床開発(14%シェア)、Chibuluma South銅鉱山(35%シェア)などが挙げられる。最低3mUS$以上のプロジェクトにIDCはマイナーシェアで入ることを照準に合わせている。」

5.外資による探鉱・開発に伴う課題克服の状況

2018年、新鉱業法が施行された後、DRコンゴにおける主要な外資鉱山会社が、従前のChamber of Minesを傘下に持つFEC(Fédération des Entreprises du Congo)から分離してMPI(Mining Promotion Initiative)を創設した。本セッションでは、このMPIに所属する企業からのパネラーで構成された。MMG社(中国Minmetalsの傘下)のMark Davis氏(Executive General Operations Manager)からMMG社の操業状況について、以下のとおり説明がなされた。

「MMG社は、2009年に鉱業セクターを立ち上げ、2012年にはDRコンゴの採掘権を取得した。当初計画の年産銅量60千tを達成するために集中的に作業がなされ、4年間で年産銅量80千tに至った。地元コミュニティへの社会的貢献も併せて実施され、700haの農業、女性や子供の教育に貢献。現在、Kinsevere銅鉱山の拡張プロジェクトに50mUS$を掛けてFSを実施中。硫化鉱の給鉱を増やすと共にコバルトの生産量が増え、年産銅量600千t及びコバルト25千tでマインライフが2030年以上となる予定である。」

加・南アAlphamin Resources社のBoris Kamstra氏(Chief Executive Officer)からは、紛争地域に隣接し、地域的に難しい場所でありながら、政府やコミュニティとの協力によってプロジェクトを成功させている実例として、DRコンゴ東部North Kivu地域に位置するワールドクラスの錫鉱床Bisie鉱山の説明がなされた。本鉱山はAlphamin社が80.75%の権益を所有し、プロジェクトの開始から10年を経て、鉱山への40kmの道路が建設され、試験操業も開始しており、錫精鉱の最初のデリバリーも行われた。2019年の後半には商業生産に移行する予定。

Kibali Goldmines社(加Barrick Goldが45%権益所有)のCyril Mutombo氏は、地元コミュニティとの関係に関する質問を受けて、以下のようにKibali金鉱山の状況を説明した。「Kibali金鉱山はDRコンゴ北東に位置し、以前は紛争のため危険な地域であった。2009年頃にはLord’s Resistance Army(LRA)がいたが、政府の働きで排除され、この10年は特段の大きな問題に直面していない。コンセッション内であっても、違法採掘者を含むArtisanal Minerが多く存在していたが、政府や地元コミュニティの支援もあり、特定の採掘エリアへの移動がなされ、コンセッションからの立ち退きがなされている。プロジェクトにとって、地元コミュニティや政府はパートナーとして認識している。Kibali金鉱山として、Artisanal Minerから直接または間接に金を購入することはないが、小規模採掘会社として稼行することは支援している。Kivu地方のArtisanal Minerは、専ら隣国に金を持ち出すことが多い。ウガンダに金精錬所があり、最近はルワンダにも精錬所ができた。金の流出を減らすためには、国の鉱産税を減らして国内の小規模鉱山の成長を促進することが必要で、増税をした場合には国境を越えて金を持ち出されることになる。」

また、Mutombo氏は、鉱山会社がFECから独立してMPIを設立したことについても、以下のように語った。「新鉱業法制定の過程において、FECの鉱山協議会を通した政府への働きかけでは、鉱山会社は苛立ちと不満を感じていたことから、FECから脱退しMPIを設立した。これまで、MPIは、問題の核心として税負担の軽減を国に要請してきた。Kibali金鉱山は探鉱期間を除いて、操業開始に10年を要している。同鉱山はアフリカで最も自動化された坑内採掘鉱山であり、2.7bUS$を投じて建設された。その後投資の根拠としていた条件が変更され、新しい条件に従わなくてはならない状況は回避したい。税制についても、政府に対して具体的な要請を行った。商品価格がある程度上昇したときに多くの税金を払うなど、商品価格に応じた税制を要請したものの、残念ながら政府からの反応はない。また、MPIの主な役割は、ビジネスにおける新鉱業法のインパクトを明確にすることだと考えている。」

上記各外資鉱山会社の見解に対し、会場のジャーナリストの中から、外資系鉱山会社の不満は理解できるが、政府に意見するために、外資のみで構成された鉱山協議会であるMPIに関しては、国からはシンジケートとして認められていないという否定的な発言もあった。

6.Artisanal Miningなど地域社会における課題への取り組み

冒頭で、Lualaba州知事のRichard Muyej Mangez Mans氏の講演においては、以下のことが述べられた。「CSRが地域社会や環境のニーズを鉱山会社の操業に組み入れる切っ掛けになる。地元コミュニティと交流して、鉱山会社の操業にニーズを盛り込むためのプロセスとも言える。新鉱業法には国の富を公平に再分配する概念が盛り込まれている。鉱山会社は、厳密に地域社会と環境の義務を遵守しなければならない。ルールの遵守だけでなく、人的資源、環境、関係者への投資も必要である。プロジェクトのオーナーシップの保護にもつながる。現状ではCSRマネージメントの効果は鉱山の近隣地域に限られているが、対象地域はもっと広く考える必要がある。より広い地域にCSRの恩恵を広げることで、鉱業分野に対する社会的圧力やリスクを軽減するのに役立つと信じている。新鉱業法にて鉱業権者からのロイヤルティのうち15%は地方に直接入るようになり、このような地方の発展につなげることができると考えているが、地方自治体における資金管理が課題と認識している。」

DRコンゴAlphamin Bisie Mines社(上述のAlphamin社現地子会社)のAlbert Kitenge氏(Deputy Managing Director)から、成功例の一つとしてAlphamin Bisie Mines社の実例が以下のとおり示された。「Alphamin Bisie Mines社はDRコンゴ東部、北Kivu州のWalikale地域を拠点としている。本地域での鉱業活動にとって、Social Licence制度が成功のカギとなっている。政府発行のライセンスではなく、関係する地元コミュニティが許可証を発行して、Artisanal Miningを管理している。また、Alphamin Bisie Mines社は、Artisanal Minerが、違法採掘者ではなく、小規模採掘者として操業していくための支援を行っている。例えば、上記のような許可証を得て活動しているArtisanal Minerに対して、識別のためのベストやモーターバイクを供与するなど、制度の支援を行っている。Lowa Alliance(地方の社会経済開発を推進する非営利団体)に資金提供を行い、学校のリハビリや農業などのプロジェクトへの支援を行っている。小規模だが地域で生産された米やパーム油が国境を越えて流通している。その他、2017年から2021年までの間に114件の同様な小規模事業(Micro Projects)を地元コミュニティと共同で行う計画である。

Kibali Goldmines社のMutombo氏からは、Kibali金鉱山におけるCSRの取り組みが紹介された。「農業、教育、健康管理、インフラやその他コミュニティ開発事業に投資を行っており、Artisanal Mining地域の支援を専門に行うドイツ系会社との協力も行っている。Artisanal Mining地域へのアクセス道路建設を支援する活動を州と共同で行っている。」

Eurasian Resources Group AfricaのLuck Mumba氏(CSR Head)によると、「Artisanal Miningに伴うリスクは、本質的には前近代的な採掘法にある。コバルト鉱物の場合、その採掘まで追跡する必要があり、採掘に児童が関与していないことを確認できたクリーンなコバルトであることを示す必要がある。教育を通して子供たちがArtisanal Miningに関わることを防ぐ戦略を取ってきたものの、国がArtisanal Miningのストラクチャーを考えない限り十分とは言えない。」と主張した。

おわりに

DRコンゴには、外資の関心を惹きつける未開発資源のポテンシャルが大きく、鉱物資源のみならず、水資源開発やインフラ開発のポテンシャルもある。一方で、政府、地元及び外資系鉱山会社との間で整理されるべき課題が山積されていることを実感した。Artisanal Miningの問題、鉱業法の変更、行政の汚職など、いくつもの投資環境の課題が挙げられる。中でもカンファレンスの中心的な話題は、鉱山操業に関連した請負業者や国内の付加価値、Artisanal Miningといった地元の関心事の議論が多くなされた。また、Ivanhoe Mines社、Alphamin社、MMG社、Kibali Goldmines社など、これらの地元の課題を克服して開発を進める外資の姿勢もクローズアップされていた。DRコンゴの投資環境には課題が多く、その豊富な資源ポテンシャルの開発ペースを見通すことが難しい。しかしながら、そのポテンシャルに関心を持つ外資としては、地元社会や政府機関の視点で情報を整理する必要があり、特に今回のカンファレンスでは地元の課題を考える上で有益な情報が得られたと確信した。


  1. 請負業者は、新鉱業法第1条にて「DRコンゴ人が資本を有するDRコンゴ法人であって、」と定義されている。(明確に定義されている訳ではないが)、一般的には、DRコンゴ人が株主の過半数を所有していなければならないことを意味すると解釈されている。
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