ニュース・フラッシュ
2004年2月2日
サンティアゴ
原田 武
チリ鉱業審議会、政府閣僚と鉱業ロイヤルティに関する会合を持つ
El Mercurio紙(1月29日付)によると、チリ鉱業審議会(Consejo Minero:チリにて活動するメジャーの鉱山会社17社が組織する)は、28日、チリ政府閣僚と鉱業ロイヤルティに関する会合を持った。その会合には鉱業審議会の役員及び、Dulanto鉱業大臣とInsulza副大統領が参加した。鉱業審議会William Hayes会長によると、副大統領から、チリ政府は鉱業ロイヤルティの適応を支持しない旨の発言があったとされた。また、鉱業審議会側から、今後、鉱山周辺産業の発展に貢献するため鉱業クラスターの検討を進める旨を約束したという。
1月の初めに財務大臣から鉱業ロイヤルティ導入を示唆するとも取れる発言がなされ、再度ロイヤルティの問題が表面化し、連立与党内ではロイヤルティ導入を促進する方向で意見をまとめつつある。与党連合の第一党キリスト教民主党や大統領の出身母体である社会党では、ロイヤルティ導入法案を作成する動きがある。その一方で、これまで、鉱業ロイヤルティの議論において、その代替案のひとつとも見られていた鉱業クラスターであったが、今回の会合で、鉱業審議会が、ロイヤルティの議論は否定するが、鉱業クラスターの検討は進めるという方向性を表明したことになる。