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ニュース・フラッシュ

2004年3月8日 ロンドン 霜鳥 洋

トルコCayeli鉱山、2004年は大幅増産を計画

 Inmet Mining社(本社カナダ)のプレスリリースによれば、同社が経営するCayeli鉱山(トルコ)の2003年の生産量は破砕粗鉱量928,000t(前年比3.7%増)で、精鉱中金属量は銅33,500t(2.8%増)、亜鉛33,600t(1.5%増)であった。また粗鉱品位は銅4.2%、亜鉛5.1%で、回収率は銅87%、亜鉛72%で、いずれも前年と同じであった。売上高は78,407千Cドル(6.5%増)、操業利益は29,084千Cドル(14.9%増)、純利益9,606千Cドル(0.2%減)であった。操業コスト(キャッシュコスト)は銅1ポンドあたり0.47USドルと前年の9.3%増であった。これは同鉱山のコストの65%が関連するトルコ現地通貨がUSドルに対して上昇したため。その一方で銅と亜鉛の価格が上昇したため、操業利益は増となった。
 Cayeli鉱山では2002年第4四半期に落盤事故があり、6週間操業を停止した。その影響で2003年の第1四半期は減産であったが、その後生産ペースを上げ、通年では増産となった。2004年の生産目標は破砕粗鉱量1,200,000t(前年比29.3%増)、銅生産量42,000t(前年比25.4%増)、亜鉛生産量52,000t(前年比54.8%増)の大幅増産である。操業コスト(キャッシュコスト)は10.6%減の0.42USドルを計画している。2004年に計画されている設備投資には、主要坑道の舗装、立坑の深部化(2006年完成予定)、Cerattepe鉱床開発があり、総投資額は19百万USドルで、うちCerattepe鉱床開発は4百万USドルである。従業員との集団契約が2003年5月に期限切れとなっており、新契約交渉が2004年第1四半期に予定されている。
 Inmet Mining社はCayeli鉱山のほかにPyhasalmi鉱山(フィンランド)、Troilus鉱山(カナダ)、Ok Tedi鉱山(パプアニューギニア)を経営する。2003年の同社の山元生産量(精鉱中金属量)は、銅74,300t(1.4%増)、亜鉛57,300t(30.5%増)、金0.79t(1.1%減)。総売上は302,147千Cドル(42.5%増)、操業利益は79,558千Cドル(78.8%増)、Troilis鉱山の訴訟和解金収入等を含めた純利益は179,497千Cドル(24.4倍)と大幅な増収増益であった。

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