ニュース・フラッシュ
2004年3月8日
ロンドン
霜鳥 洋
南アPalabora鉱山、2003年もフル操業達成できず
Palabora Mining社(南ア)の発表によれば、Palabora銅鉱山(南ア)で2002年1月に開始した坑内採掘は、2003年末においてもフル操業に到達できなかった。坑内における鉱石の破砕は、30,000t/日の計画に対し2003年4四半期平均で21,983t/日に留まった。同社は2003年第3四半期のフル操業達成を予定していた。
2003年の同鉱山の粗鉱破砕量は、露天採掘分が550万t(前年比17.9%減)、坑内採掘分600万t(81.8%増)であった。精鉱中銅量は52,400tで0.4%増、銅カソード生産量は73,400tで10%減であった。フル操業に達しないため不足した製錬用精鉱は買鉱によった。
同社の2003年の収入は1,554,727千ランド(26.7%減)、操業利益は25,924千ランド(95.5%減)、純利益は34,651千ランドの損失であった。2002年は現地通貨ランドの対米ドル安により増収増益であったが、2003年は逆に28%のランド高となったこと、及び銅カソード生産減のため、銅価格の上昇にもかかわらず、減収・損失となった。同社の49.2%は鉱業大手のRio Tinto社(英国)が有するが、同社は主要株主に無担保融資65百万USドルを求めるとともに、硫酸ジルコニウム生産部門の売却ないし受託生産化を検討している。
