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Anglo Platinum社、2003年も増産なるも減収減益
プラチナ鉱業の最大手Anglo Platinam(AP)社(本社南ア)の2003年の業績は、2003年に引き続き白金の生産量は増産であったが減収減益であった。親会社のAnglo American社が発表した。
それによると、AP社の2003年の金属生産量(精錬量)は、プラチナ2,307.8千オンス(前年度比2.5%増)、パラジウム1,190.9千オンス(6.8%増)、ロジウム232.5千オンス(9.8%増)、金116.1千オンス(8.4%増)、ニッケル22,100t(13.9%増)、銅12,900t(22.9%増)であった。生産場所別に見るとAmandelbultの比率が最も大きく全生産量の27.3%を占め、ついでRustenburg(定常操業分)の24.2%、Unionの13.5%と続くが、これら定常操業の地区はUnionを除いて生産量が減少している。2003年の生産増は、Rustenburg UG2の生産が58.3%増加したこと等立ち上げプロジェクトの生産が順調に伸びてきていることが寄与した結果である。
一方、売上高は、ランド建ての純売上高は161.0億ランドと前年比18%減であった。前年に比べて、米ドルに対するランドのレートは28.2%もランド高となっており、仮に前年と同じレートだったと仮定すると、総売上高57.2億ランドも増加する計算となる。さらに操業利益は33.8億ランドで60%減、純利益も20.9億ランドで64%減であった。これは、生産規模拡張のためのコスト増やインフレ圧力により全体の生産コストが20%も押し上げられたため。
AP社は2006年までにプラチナ精製量を3.5百万オンスに増やすことを計画していたが、最近のランド高等を理由に2006年までに精製量を2.9百万オンスにする目標に変更した。増産プロジェクトは、Polokwane製錬所とRustenburg坑廃さい処理炉が立ち上げられ、ACPコンバーター・プロジェクトもフル操業に向けて立ち上げ中である。またWestern Limb廃さいプロジェクトのフェーズ1はスケジュールを前倒し、Aquarius PlatinumとのKroondal地区における隣接鉱床の共同開発については昨年11月に合意に達し、Bafokeng-Rasimone、Rustenburg UG2、Modikwaプロジェクトの生産レベルは上昇し続けている。
