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RIO TINTO社グループ2003年の業績:増収なるも実質は減益
RIO TINTO社のニュースリリースによれば、同社グループの2003年の売上高は11,755百万USドルで前年同期比8.6%増加、操業利益は1,496百万USドルで80.0%と著しい増加、純利益も1,508百万USドルで131.6%と著しい増加となった。この純利益の急増は、前年の純利益が、資産償却や環境改善費用といった例外的な支出のために大きく減少していたことによるもので、そうした例外的な収入や支出を除いた利益ベースでは、2003年は1,584百万USドルとなるが、前年よりも10.8%減少している。探鉱・評価費も、98百万USドルと10.1%の減少であった。この業績には、昨年の多くの期間にまだ残っていた困難な市場条件と主要通貨に対する急速なドル安が大きく影響した。
銅部門では、売上高2,725百万USドル(前年比10.4%増)、操業利益440百万USドル(29.0%増)を記録。第4四半期に発生したインドネシアGrasberg鉱山の地滑り・土石流の事故にもかかわらず、全体としては力強い収益パフォーマンスを維持した。Palaboraでは850百万USドルを投資、Escondida、Northparkes、Grasbergでは、2005年までにフル操業となることが期待されている。また、米国のKennecott Utah Copperでは昨年6月に成立した新しい労使協定で、生産性の顕著な改善が得られた。
今後の見通しについて、同社は、中国の成長や主要先進国における周期的な経済回復により、市場(特に鉄鉱石や原料炭、銅の市場)で需給が逼迫していること、ドルの評価に不安定性は残るものの、同社グループの最良の鉱業資産に支えられ引き続き中長期に見て高いパフォーマンスを約束できるとしている。最近の同社グループの投資は、鉄鉱石、ボーキサイト、アルミナ向けが大きく、原料炭やダイヤモンドでも新規投資がされてきているが、2004~2005年の間に、コア・ビジネス向けに約40億USドルの投資が行われる計画があるとしている。
