ニュース・フラッシュ
2004年9月6日
北京
納 篤
中国・冬瓜山プロジェクト、いよいよ10月生産を開始か
安泰科によると、銅陵有色金属集団公司傘下の銅都銅業は、安徽省銅陵市にある冬瓜山銅鉱山に対し2004年9月末までに試運転を終え、10月に生産を開始すると報じた。
冬瓜山銅鉱山と獅子山銅鉱山は、上下に分かれている二つの鉱化体で、そもそも同一鉱床である。既に採掘された獅子山銅床は、地下580mより上部に胚胎し、冬瓜山銅床はその獅子山銅床の下部の鉱化体となっており、地下690m~1007mの間に胚胎している。中国では地下1,000mの坑内掘り鉱山は他にはない。鉱床はやや傾斜した鉱化体で、走向長さは1,810m、平均幅は450m、平均厚さは34mとなる。平均品位は、1.024%で銅は金属量で105万t。
冬瓜山プロジェクトは、1997年12月に当時の国家発展計画委員会(現国家発展改革委員会)から申請が批准され、国家“第9次5か年”重点プロジェクトとなったもの。16.76億元を投資し、建設規模は1日当たり採掘量・選鉱量1万tを計画している。なお、生産に当たっては、旧獅子山銅鉱山の鉱石巻上坑、選鉱場等の設備を総合的に利用すると共に効率化を図るとしている。冬瓜山銅鉱山の坑内の粉砕能力と選鉱能力は、日当たり1.3万tの予定。
冬瓜山銅鉱山は国内で初めて採掘跡に廃石を充填し、既存の採掘跡に充填する「無廃採掘」を実施する。経済効率を上げると共に、環境を保護することが目的。さらに冬瓜山銅鉱山では、岩はね監視システム、坑内巻上げシステム、坑内排水システム、坑内通気システム、輸送システム、生産管理システムなど各システムについて、海外の先進技術を導入するか、または国内で開発された最新技術を活用するとしている。