ペルー・Yanacocha鉱山が地元の反対によりCerro Quilish金鉱床探鉱を中止

　Yanacocha鉱山社は、同鉱山内の多数の金鉱床の内、将来開発が期待される有力鉱床の一つであるCerro Quilish金鉱床の精密探鉱を先月開始したが、GESTION紙(9月7日付)他によると、本鉱床の開発による環境問題(水源の減量・汚染)を懸念した地元住民の過激な反対行動(道路封鎖等)により、同社は探鉱を中止した。
　これによると、地元のCajamarca市では、一万人規模の抗議集会も開かれ、探鉱活動の中止のみならず、エネルギー鉱山省に対し探鉱許可の取り消し処分を求めている。これには地元県知事、Cajamarca市長も賛同し、探鉱許可が取り消されない場合、県レベルのストも辞さないとしている。
　鉱山側、政府側ともに地元有力者に話し合いを呼びかけ、鉱山側は懸念される環境問題に対する環境調査を優先し、地元の納得できる調査結果が得られるまで探鉱・開発を進めないとの姿勢を示している。しかし、エネルギー鉱山省は所要の手続を踏んで与えた探鉱許可の取り消しが困難としており、地元との打開策が見出せない状況で、今後の政府の対応策が注目される。