ニュース・フラッシュ
2004年9月22日
アルマティ
酒田 剛
カザフスタン・年間1,000tのウラン鉱石を韓国に輸出する見通し
地元業界紙によれば、カザフスタンを訪問していた韓国の盧武鉉大統領は9月20日、ナザルバエフ大統領と首脳会談を行い、資源エネルギー分野での両国の協力強化などを盛り込んだ共同声明を発表した。共同声明は、カザフスタンの石油・鉱物資源開発への韓国企業参加を歓迎するとし、カスピ海油田開発やウラン鉱山開発への参加、原子力の平和利用などに関する各種協定に署名がなされた。協定にしたがって、カザフスタンは韓国に対し年間1,000t(韓国のウラン需要の4分の1を占めるとされる)のウラン鉱石を輸出する見通し。カザフ側は、韓国との貿易を活性化させるためには貨物輸送の問題を解決する必要があり、両国の鉄道機関による協力が不可欠だとしている。
カザフ政府が定めた「2015年までの長期発展プログラム」の下、国営Kazatomprom社がウラン鉱山を操業しており、2003年のウラン生産量は2,840t(世界4位)。現在、ウラン鉱石は約20年ぶりの高値を付けており、背景には世界的な供給力低下があるとされる。
カザフスタンから韓国に輸出されている主な製品は、フェロクロム、鉄鉱、金属圧延材、金、銀、フェロシリコン、ウラン精鉱、ナトリウム化合物など。
