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南ア・プラチナ鉱山でストライキが継続
世界第2位のプラチナ生産者である南アのImpala Platinum Holdings社の10月1日の発表によると、賃金を巡るNational Union of Mineworkers(NUM)と同社の交渉は進展がなく、同社の鉱山・精錬所等で9月30日に始まったNUMメンバー17,000人によるストライキは進行中である。同社はインフレ約4%に対して7.5%賃上げを提案したが、NUMは8.5%を主張している。 さらに複数の地元報道機関の情報によれば、世界最大のプラチナ生産者である南アのAnglo American Platinum社もNUMとの交渉がまとまらずストライキにあっており、同社は、賃上げ7.25%、サービス面での増額0.5%、およびその他の加算0.3%を提案したが、組合側は9%の賃上げを要求している。また、Northern Platinum社でも交渉が行われている。 Anglo Platinum社は、このストライキによる生産への影響はないとしているが、この3社でプラチナの世界生産の6割を占めることから、白金需給への影響が懸念されている。 (2004. 10. 4 ロンドン 嘉村 潤) (2004. 10. 4 金属企画グループ 北 良行) 目次へrn アイルランドのGalmoy亜鉛鉱山、2004年前期は増産で黒字にrn Arcon International社(アイルランド)の9月28日付け発表によれば、同社がアイルランドで経営するGalmoy亜鉛鉱山の2004年1~6月期亜鉛精鉱販売量は66,900tで、前年同期比7.2%増であった。また今年5月に生産を開始した鉛精鉱の販売量は11,200tであった。亜鉛及び鉛のユーロ建てLME価格が前年同期比でそれぞれ20.8%と65%上昇したため、売上高は68%増の18.4百万ユーロとなり、操業利益は1.07百万ユーロ、純利益は1百万ユーロで、1997年に同鉱山が生産を開始して以来初の黒字となった。同鉱山は近傍にて2002年に発見した高品位鉱体Rゾーンの開発を進めるとともに、マイクロ重力法等により周辺のさらなる物理探鉱を実施中である。 (2004. 9. 30 ロンドン 霜鳥 洋)目次へ トルコ・Caldagニッケル鉱床のボーリング調査の中間結果rn European Nickel社(英)は同社が開発を進めているトルコのCaldagニッケル鉱床のボーリング調査中間結果を9月29日に発表した。それによれば、資源量推定の正確さの向上を目的に実施中のボーリング調査は、計画の約半分に相当する78孔が完了した。これまでの調査結果は、以前トルコ地質調査所(MTA)が行った調査結果を確認するものであるという。トルコ地質調査所は同鉱床について鉱量38百万トン、ニッケル品位1.14%と推定している。同社はボーリング調査を2004年末までに終え、新たに計算した鉱量品位を2005年第1四半期に発表する計画である。 (2004. 9. 30 ロンドン 霜鳥 洋)目次へ トルコ・広域的探鉱に対し、Barrick Gold社とEurasian Minerals社がJV形成rn Eurasian Minerals社(加)はBarrick Gold社(加)とトルコにおける探鉱に関する戦略的提携契約に署名したと9月23日に発表した。両社は4年間にわたり広域的探鉱を行う探鉱ジョイントベンチャーを形成し、Eurasian社がトルコに有する64の探鉱鉱区、計1,724km2について排他的に探鉱を行う。探鉱事業の操業者はEurasian社であり、Barrick社は4年間で合計2百万USドルを探鉱費として提供する。Barrick社は特定地域を選定して指定プロジェクトとすることができ、指定プロジェクトに10百万USドル支出することで権益70%を得ることができる。最初の特定地域はSisorta鉱区であり、高硫化型金鉱床の存在が既往調査により知られている。 (2004. 9. 29 ロンドン 霜鳥 洋)目次へ 南ア・金山労働者3分の1がエイズ感染rn 南アの金生産企業であるHarmony社によると、金山で働く同社の労働者の3分の1がエイズに感染している可能性があるとしている。同社は、エイズが発症すれば生産性が落ち医療費その他のコストが増加することで大問題になると懸念し、オンスあたり2~5 USドルの影響があると試算している。この問題は、数年のうちに現実化し、金山操業に大きな影響を与えると警戒している。ただし、医療処置やanti-retroviral treatment等を施すことで、感染率を現在の33%から2010年には24.8%まで抑えることができるとも予測している。 (2004. 10. 3 金属企画グループ 北 良行)目次へ カナダのChariot Resources、ペルーのMarcona銅山開発決定を発表rn カナダのChariot Resources(トロント市場上場)は、韓国のKorea Resources Corporation及びLG-Nikko Copper Inc.と、ペルーのMarcona銅鉱山開発に正式調印した。 アグリーメントの内容は 韓国のKorea Resources Corporation及びLG-Nikko Copper Inc.(KORES/LG-Nikko)は共同でMarcona鉱山の30%の権益を所有する。 LG-Nikko Copper Inc.は、Marcona鉱山で生産されるカソードの90%と銅精鉱の70%を引き取る。 などの条件からなる。 Marcona銅鉱山はペルー南部の南北米最大級の銅開発プロジェクトで、Chariot社がRTZ Mining and Exploration社他からなるJVから取得したものである。埋蔵鉱量は218.3百万トン、銅品位0.80%。 今回合意した3社は、ペルー法人Marcobre S.A.C.を設立し、鉱山の建設や操業はChariot社の現地法人が行う。 本プロジェクトは、南北アメリカで最大級の銅鉱山開発プロジェクトであるばかりでなく、鉱山の評価から製錬に至るまでのすべてに初のアジアの国の絡んだプロジェクトであることに意義がある。 (2004. 10. 5 金属企画グループ 大迫次郎)目次へ おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。 trnt trnttCopyright©2012 Japan Oil, Gas and Metals National Corporation All Rights Reserved.
