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- 鉱種:
- 銅 ベースメタル
チリ・銅価格下落の影響
銅鉱業を主要産業とするチリにおいては、ペソの対ドル為替は、銅市況に大きく左右される構造になっている。去る10月12日国際銅研究会により発表された中国銅需要の落ち込みに起因する銅価格の下落により、それまでの銅価高騰により4か月継続したペソ高基調から一気にドル高となり、銅価が149.09セント/ポンドを記録した10月11日には、596.6ペソ/ドルであったものが、129.72セント/ポンドに下落した14日には608.92ペソ/ドルに下落した。その結果、石油高騰によるペソ下落を銅価高騰で抑えていた緩衝効果も薄れ、株式市場(指定銘柄株価指数=IPSA)も一時的に下落した。銅価下落について、COCHILCO(チリ銅委員会)Cartagena副総裁は、この下落によりチリ鉱業界にとって心理的影響は少なくない。今回は短期的な下落であり、2004年市場は70万t以上の供給不足になると予想され、現在開発を開始しようとしている新規鉱山が生産を開始する2006年末頃まで長期的にはこれまでの高価格水準を維持するだろうと語っている。
